親近感が湧く文章とは?女性向けメディアでおすすめの「くだけた文章」

女性向けメディアの文書

ライティングでは、案件によってさまざまなターゲット層があります。企業の担当者向けの記事や、ペットを飼っている人向けの記事、美容に興味がある女性向けの記事など、ターゲット層は実に幅広いのです。ターゲット層をしっかり惹きつけるために重要なのは、それぞれに合った文章表現を心がけることです。

たとえば企業の担当者向け記事では、ビジネスシーンに適した硬めの文章を使うことがポイントとなります。一方でペット系・美容系の記事では、分かりやすく、親近感が湧くような文章が求められます。

女性向けメディアで特に人気がある、「くだけた文章」の書き方をご紹介します。

話し言葉と書き言葉をバランスよく

まず心がけたいのは、柔らかい文章と硬い文章、つまり話し言葉と書き言葉のバランスを意識することです。

たとえば新聞記事を思い浮かべてみましょう。新聞記事では、信憑性の高い情報を幅広い年代に伝える必要があるため、ある程度硬い文章が用いられています。

「◯◯警察は◯月◯日、◯◯市◯◯町で自動車3台が絡む追突事故が発生したと発表した。死傷者は出ていない」
こういった硬い文章は、日常会話ではあまり使われないため、書き言葉と呼ばれています。この内容が日常会話で伝わる際は、次のような文章になるでしょう。

「◯月◯日、◯◯市◯◯町で追突事故があったらしい。自動車3台の追突だって。死傷者はないらしいよ」
こういった砕けた表現は、話し言葉と呼ばれます。

ライティングでは文章を文字として記すため、基本的に書き言葉を使うことがルールです。ただし書き言葉は、話し言葉と比べ堅苦しく、内容の訴求力がないというデメリットがあります。たとえば読者の共感や親しみを引き出す必要がある女性向けメディアで、ガチガチの書き言葉を使ってしまうと、ターゲット読者の心にあまり響かない恐れがあります。

書き言葉をベースとしつつ、話し言葉の要素を織り交ぜていくことが大切です。

熟語や漢字の使いすぎには注意!

話し言葉をバランスよく織り交ぜるためのポイントは、「熟語を噛み砕いて言い換える」ことです。たとえば、次の文章を比較してみましょう。

(1)自分の肌質に適した化粧品を用いる必要があります。
(2)自分の肌タイプに合った化粧品を使いましょう。

(1)では、「肌質」、「適した」、「用いる」、「必要がある」など、熟語や漢字を多く使っています。文法上間違っているわけではありませんが、もしこの記事のターゲットが10代の女の子だとしたら、親近感が湧く文章とはいえないでしょう。(2)は(1)と同じ内容を伝えていますが、熟語や漢字を噛み砕いているため、一度読んですぐ理解できる文章になっています。

このように、文章を書く際に「いかに噛み砕けるか」を意識し、同時に複数の言い回しを候補として挙げていくことで、ターゲット層に応じた文章を作ることができます。

テンポの良さを心がけよう

テンポが良い文章は、するすると気持ちよく読め、内容も理解しやすいです。たとえば次の文章を比較してみましょう。

(3)オイリー肌ならさっぱりした使用感の化粧水が適しており、乾燥肌ならしっとりした使用感の化粧水が適している。
(4)オイリー肌なら、さっぱりした使用感の化粧水がおすすめです。乾燥肌なら、しっとりした使い心地の化粧水を選びましょう。

やはり(4)の方が伝わりやすいですよね。そのポイントは、文章の長さと表現の幅広さにあります。

日常会話の最中に長いセリフが飛び出すと、なかなか結論が見えず疲れてしまうのではないでしょうか。ライティングも同様で、結論が分からないまま長い文章が続くと、読者の負担になってしまいます。なるべく短い文章で、伝えたいことを言い切るようにしましょう。

また同じ言葉を繰り返すと、テンポが悪く退屈な文章になってしまいます。「使用感」と「使い心地」、「おすすめです」と「選びましょう」のように、複数の言い回しを使い分けることで、読者を飽きさせない文章が作れるでしょう。

こぶたのまとめ

  • 女性向けメディアでは、親近感や共感が大切
  • そのためには、書き言葉と話し言葉をバランスよく使おう
  • コツは熟語や漢字をなるべく噛み砕くこと
  • テンポよい短文、幅広い表現も読者を惹きつけるためのポイント

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