主語と述語のねじれとは?!わかりやすい文章を書くために大事なこと

文章を書いていて、自分の文章がなんだかわかりにくい、何を伝えたいのかわからくなってしまったなどと悩んだ経験のある人はいませんか。実はそれ、「文章のねじれ」を起こしてしまっているのかもしれません。ねじれが起きている文章はどこか不自然で、読んでいて違和感があります。
スマートにライティングを進めるために、文章のねじれとは一体何なのか、ねじれを起こさないためにはどんなことに注意するべきなのか、確認していきましょう。
気を付けるべきは主語と述語の関係
文章には「主語」と「述語」があります。主語とは「誰が(何が)」にあたる部分であり、その文章の主題や動作の主を表しています。述語とはその主語が「ある(いる)」「どうする」「どんな(様子)だ」を示し、主語について説明する役割があります。
たとえば「鳥が鳴く」という文章では「鳥が」が主語、「鳴く」が述語にあたります。主語と述語は文章の骨組みとなる部分で、ここに修飾語や接続語が加わることで状況が伝わりやすくなったり、より細かい説明ができたりするようになります。
文章を構成する重要な要素ですが、複雑な文になると、この2つの関係が成り立たなくなってしまうことがあります。たとえば次の文章を読んでみてください。
この文の主語は「私の夢」です。それに対し述語は「なりたいです」ですが、「夢は/なりたいです」では文章として成り立ちません。このように主語と述語の関係がおかしくなってしまっている文章のことを「ねじれ文」と呼ぶのです。
ねじれ文はなぜ起きてしまうのか
文章には単文と重文、そして複文があります。分類の基準は主語と述語のペアの数であり、文章のなかにペアがひとつしかないものは単文に分類されます。
それに対して、ひとつの文章の中に複数のペアがあり、かつそれらが並列の関係の場合は重文、並列ではなく入れ子になっているものは複文に分類されます。わかりやすい例を見てみましょう。
- 「私はバラが好きだ」:単文
- 「私はバラが好きだが、姉はツバキが好きだ」:重文
- 「私は父が育てたバラが好きだ」:複文
重文や複文のように文章が複雑になってくると、日本語ではわかりきった主語が省略されることがあります。主語の省略は文章をすっきりさせるためには必要なテクニックですが、主語が明確に示されていないと主語/述語の関係性が曖昧になってしまい、ねじれ文を引き起こしてしまうことがありますので注意が必要です。
また、文章を長くしてしまうのもねじれ文を引き起こす一因になります。以下の文章を見てください。
「ビタミンCが多い食品はオレンジやレモンなどの柑橘類、野菜ではキャベツやじゃがいもに多く含まれています。」
一見問題のない文章に見えるかもしれませんが、よくよく見ると「ビタミンCが多い食品は」という主語に対し述語が「含まれています」になっており、ねじれを起こしてしまっています。正しくは「ビタミンCが多い食品は~です」、もしくは「ビタミンCは~に含まれています」のどちらかです。このように文章を長くすると主語がぼやけ、選ぶべき述語がわからなくなってしまうことがあるので注意が必要です。
一文をシンプルにまとめることがポイント!
ねじれ文を引き起こさないためには、主語・述語の関係性を意識しながら書くことが重要です。そのためには一文を不必要に長くせず、シンプルに書くくせをつけましょう。
あれもこれもと情報を詰め込むのではなく、一つひとつの文章について、段階を追って丁寧に書き上げていきます。文章が複雑になってしまったときには一度冷静になり、伝えたい情報を箇条書きにします。
そのうえで、それぞれを組み合わせるべきか、それともひとつの文でまとめるべきかを考えます。また、書いた文章を音読するのもおすすめです。声に出してみることで、目で追うだけでは気付けなかった部分に気付けることもあるのです。
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こぶたのまとめ
- 主語と述語の関係性に注意
- 複雑な文章はねじれを引き起こしてしまうことがある
- 一文をシンプルにまとめることが大事