少しくだけた親しみやすい文章の作り方とは

少しくだけた親しみやすい文章の作り方とは

人との距離の取り方が難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。文章でも同じく、読者とライターとの間の距離の取り方に悩んでいる人はたくさんいるかもしれません。サグーワークスの案件の中には、親しみがある少しくだけた感じの文体を求めるものもあります。しかし、どこまでくだければ良いのか、どのような書き方をすれば固い文章と思われるのか、その境目に明確な線引きはありません。そこで今回は、くだけた表現の限界はどこにあるかに迫っていきます。

文体の判断は指定事項をよく読んでから

記事を執筆する前に注目しておきたいのは、それぞれの記事に書かれた指定事項です。記事の中には「です・ます」調のものもあれば、「だ・である」調のものもあります。「です・ます」調の記事の中には、主観表現がOKのものやくだけた表現が可能なこともあるため、まずは指定事項を読んでから表現方法をどうすべきか考えましょう。

もしその案件がくだけた表現で書いても大丈夫なら、くだけた部分と固い表現がなるべく1つの文章で一緒にならないように注意します。くだけた文体が求められる記事では、「現代においては」や「存在します」などの表現は使用せず、代わりに「今の時代では」「あります」などを使うと、文章全体で統一感が出てきます。

正しい言葉かどうかは精査を

表現の中には、話し言葉としては一般的に使用されているものでも、書き言葉や日本語としては正しくないものもあります。例えば、「なので」は接続詞ではないとされているため、文の始めに来ることは基本的にありません。「明日は仕事がある。なので、子供を保育園に預ける予定だ。」という文章は間違いとなります。くだけた表現といえども正しくない表現を使うのではなく、あくまで正しい日本語としてのくだけた表現を用いることが大切となります。

上記の会話文のくだけた表現としては、「明日は仕事があります。だから、子供を保育園に預ける予定です。」が良いでしょう。「だから」の部分を「ですから」としても、柔らかい雰囲気が出るので適しています。一方、「したがって」「そのため」は少々硬い感じがするので、くだけた表現としてはふさわしくないでしょう。

語りかけるような口調が柔らかさを出すコツ

柔らかな文体は、語尾で表現することもできます。語りかけるような口調で語尾を書くと、相手に親近感を抱かせることにつながるため、特に女性メディア向けの記事では好まれる傾向にあります。例えば、「ぜひ試してみてください」という1文は、「ぜひ試してみてくださいね」とするだけで、文が柔らかい印象になります。柔らかい語尾をくだけた表現と併用すると、「今日は良い天気です」という文章は「今日はいいお天気ですよね」となり、親しみを持てる表現に変えることが可能です。

ただし、語りかける語尾を多用すると、文章全体が重たいものになってしまうので注意が必要です。webの記事は会話ではないので、文章から読者への一方向的なやりとりとなります。そのため、語りかける口調は読み手からすると心理的にプレッシャーを与えられていると感じることもあります。語尾を語りかけるようにする場合でも多用は避け、所々で使うことを心がけましょう。

くだけた表現の限界とは

くだけた表現といっても、一部の人たちの間でしか理解されないようなスラングや方言などは使用することはできません。web媒体のメディアは世界中の人が読者となり得るため、できるだけ多くの人が理解できる言葉で書くことが求められます。くだけた表現は場合によっては固い表現よりも扱うのが難しいことでしょう。

くだけた表現は親しみを持ってもらえることもありますが、多用すると文章全体が稚拙に見えたり、人に不快な印象を与えたりすることもあります。文章全体のバランスをよく見ながら表現をすることで、上手に親近感がある文章を作ることができるでしょう。

こぶたのまとめ

  • 正しくない日本語は使わないように気をつける
  • 語尾を語りかける口調に変えるのがコツだけれど、多用はしない
  • 一部の人しか理解できない表現は避ける
  • 文章全体のバランスを見ることを忘れない

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みんなの感想文

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  • 「現代においては」という表現を「今の時代では」と置き換えることでもっとくだけた文章になることに驚きました。いつも現代においてはという書き方ばかりしていたので、読み手が読みやすい文章を書くにはどうすべきなのかもっと考えようと思いました。
  • やはり基本は、正しい日本語を使う事と、文章全体のバランスを見ること、それを踏まえて、その時の指定事項に合った表現法を使う事。表現方法にも色々な方法があり、受け手に求められている文章を書く事が大切だと思い、とても参考になりました。
  • くだけた表現がOKの案件を受けた時は、話し言葉が使える分いつもより気楽に文章が書けると思い込んでいました。しかしこの記事を読んで、くだけた表現であっても日本語としての正しさが必要であることが分かりました。特に「なので」は、普通に使っていたので今後は気をつけたいです。
  • 私は指定事項をほとんど読まずにライティングしたことがあり、その中で文体が違うと指摘されたことがありました。こちらの文章を読んで、どのような文章を依頼者が求めているのかをよく確認してからライティングしようと思いました。
  • 接続詞ではない「なので」は、実際使って記事を作成したことがあるので、ハッと気づかされました。親しみやすい言葉は必要だけれど多用しないという点も、納得できました。これを頭に入れて、次に作成する記事の質が、上がればいいなと感じました。
  • 恥ずかしながら、なので、が接続詞じゃないと知りませんでした。ライティングをする時は誤字脱字だけではなく、間違った接続詞を使ってないか確かめようと思います。そして確かにくだけた表現は難しく、読み手が読みやすく違和感を感じない表現を考えたいです。
  • 私自身文章を書く際、くだけた表現に苦労することがよくあるので、とても参考になりました。特に、正しくない日本語は使わないという部分は、なるほどなと思いました。使う言葉を少し変更するだけで、かなり文章のイメージが変わるということが分かったので、今後に役立てていきたいです。
  • 私は普段、仕事のメール等は固い表現の文章で書いているので、なかなかくだけた文章を書く機会がありません。そういう中で、いざweb記事を書こうとするとどうも稚拙だったり、不自然になってしまうのは砕けた表現にしようと意識し過ぎていたことが原因だと気づくことができました。今後は、文章全体のバランスに気を付けて、読者が親しみやすいweb記事の執筆に励みたいと思います!
  • 人との距離感が難しいのと同様、文章を書く際にも、親しみやすい砕けた表現をどの程度使うかは難しいと感じました。語りかける語尾を多用すると、全体文章が重くなるという指摘はなるほどと思いました。文章を書く際に配慮すべき点がわかりました。
  • 『くだけた文章』『やわらかい表現』簡単な様で難しいと思いました。人との会話でも、親近感を与えるために相手の表情を見ながら言葉を選びますが、文章だと読者の表情が見えないので果たしてこの表現が良かったのか?境界線を越えてしまっているのではないだろうか?と判断が難しいなと感じました。
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