きっちりしすぎも丸投げでも書きにくい

きっちりしすぎも丸投げでも書きにくい

ライターを長年やっていると、つい「いつもと同じだろう」という思い込みで書き始めてしまうことが増えます。修正依頼で指摘され、反省させられることもしょっちゅうです。そのため、「初心に戻ってしっかり個別指定事項をチェックしなければ」と隅々まで読むと、今度は細かいところが気になり過ぎて、電話やチャットワークでしつこいくらいに問い合わせる羽目になります。

皆さんは、指定事項やルールのどんな部分が気になっているのでしょうか?ここでは最近私が気になっていることを3つ取り上げます。

リッチ&下層案件のタイトルや小見出しは緩やかな固定で

専属案件として最近増えたものに、リッチと下層に分かれた案件があります。アンケートの段落を含む記事ですが、まとめ記事とは構成が異なります。あるメインページから関連ページへ飛ぶことを想定した作りになっているため、かなりwebライターらしい仕事と言えます。私は企画もライティングも両方経験があるので特に感じるのかもしれませんが、企画の段階でせっかくタイトルや小見出しを付けるのに、新たにライターが小見出しを付けなければならない案件になっていることがあり、もったいないと感じることがしばしばあります。

私が企画を作る立場のときには、そのまま記事を書いてもいいようなタイトルや見出しを付けているので、おそらく他の企画者も同じような気持ちでタイトルや小見出しを作成しているのだと思われます。それなのに、ライターがタイトルも小見出しも作り直すように指定されているケースが少なくありません。正直、自分が企画者の立場なら、なぜせっかく作ったタイトルや見出しを変えるのだろう? と悩むところです。企画者が作成したタイトルや小見出しに関して矛盾する点やおかしな点が無ければ、そのまま活かせるようにした方が効率的ではないでしょうか?

もちろん、大前提は「企画内容に合っていること」ですが、企画者の作成したタイトルや小見出しを利用できるようにした方が、企画内容に合った記事が書きやすくなると思われます。もちろん、小見出しに不備がある場合は、ライターが修正できる形にするなど、臨機応変に対応できるようにすることが大事です。基本的にはタイトルも中見出しも固定にしておいて、不備があるときは変えられるという形にしておくのがライター目線でも企画者目線でも理想です。

本当に記事にできる企画内容かチェックしてほしい

webライターの立場でもうひとつ言っておきたいのが、タイトルが固定されている案件では、ライターに作成を依頼する前に、記事の流れをきちんとチェックしてほしいということです。各段落に最低文字数の設定があるのに、1段落目も2段落目も3段落目もほぼ同じような内容しか書けないというケースにぶち当たると途方に暮れます。全体のテーマからして書けることが限られているような場合でも、1段落500文字ずつ3段落構成になっていることが多々あります。あまり同じ内容を繰り返すと文字数の水増しと受け取られかねないのに、それ以外に書きようがないというのは本当に困ります。

段落ごとの投稿は最低文字数設定を少なめに

段落ごとに書き込む欄が分かれている案件についても気になっていることがあります。小見出しの数はカウントされないので、純粋に本文の文字数がカウントされることになりますが、これが案外落とし穴です。webライターは文字単価で仕事をしていますから、できれば指定の文字数ピッタリくらいで書き上げたいところですが、段落ごとに投稿するものほど文字数が大幅に超えてしまいます。

すべての段落で80文字程度の文を1文ずつ余分に書くと、5段落あれば400文字余分になります。段落ごとのボリュームを合わせたくても合わせられない案件もありますから、最低文字数を少なめに設定するなどして、段落ごとのバラつきでカバーできるようにしておいてほしいと思います。

これ以外にも、webライター目線での注文はいくつかありますが、気が付いたときに運営事務局に直接電話やチャットワークで注文を入れているため、既に改善されている部分もあるようです。電話やチャットワークなどで伝えるようにすると、かなり高い確率で改善に動いてもらえるので、気になる点は、気が付いたら早めに運営事務局と情報を共有するようにしましょう。

こぶたのまとめ

専属案件に多い気になる点

  • 企画段階で付いたタイトルや小見出しはできるだけ活かす方向でお願いしたい。
    (企画者の立場としてもライターの立場としてもせっかくついているタイトルや小見出しは固定にしてほしい)
  • 固定見出しで本当に記事にできるのかを依頼前にチェックしてもらえるとありがたい。
  • 段落ごとに投稿する場合は、段落ごとに文字数を微調整できるように最低文字数を少なめに設定してほしい。

気が付いたら、できるだけ早く電話やチャットワークで運営事務局に伝えるようにしましょう。可能な範囲で改善に動いてもらえます。

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みんなの感想文

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  • タイトルや小見出しを付ける際には、それぞれのテーマに合った表現を用いることが大切だと思いました。また、文章に段落を設ける際は、文字数に気を付けることでスマートな印象のある文章を書けると知り勉強になりました。
  • 記事制作に悩む原因は、本人の問題だけでなく企画自体に問題がある場合があることに興味を惹かれました。この記事を制作した方は、専属案件が多いようで、専属案件を受けたことが無い私にとって非常に勉強になりました。
  • ライターに出来るだけ良い文章を書いてもらうために、段落や見出しなど、クライアント側がきちんと支持することの大切さを学ぶことができました。特に、企画内容を入念にチェックすることで、ライター側との相互理解につながると思いました。
  • ライター目線の考えに共感する部分がとても多かったです。ただ案件をこなしていくだけではなく何か問題や改善して欲しい部分があったら積極的に運営に伝えていくのも大切なことだと思いました。双方が質の高い仕事をするために情報の共有は必要だと感じました。
  • 非常に内容に共感でき、興味深く読ませていただきました。引き込まれるような流れで違和感なくすっと頭に入ってくる記事だと思います。特に自分でライティングしているとき、指定文字が多すぎて非常に冗長な文章になってしまう事がたびたびあって困っていたので、気持ちを代弁していただいているような思いがいたしました。
  • ライターに記事の発注をする際に、クライアントが事前に確認しておきたいポイントを知ることができました。特に、文字数を少なめに設定することにより、ライターの負担の軽減につながるということがよく分かりました。
  • 在宅ワークを始めて四年目ですが、知らなかったことが書いてある記事でした。まず、電話などで編集者さんに問い合わせても良いことを知らずにいました。さらに下層案件という言葉も初めて知りました。とても興味深い記事だと思いました。
  • 段落ごとの投稿をする場合は、ぴったりと文字を埋めるのではなく、最低文字数を少なめにする事が大切。少なめにする事によって、確認作業をする場合見落としが少なくなった、読み手も読みやすくなるんだと感じました。
  • いつもと同じ案件だろうという気持ちで書き続けるのは駄目ですよね。文章が駄目だった場合、毎回反省しているので、個別指定事項をしっかりと確認すると共に、固定小見出しで記事に出来るのか事前に確認してくれると嬉しいです。
  • 一見書きにくそうに見える案件でも些細なテクニックで格段と書きやすくなることを知れて大変ためになりました。今まで小見出しやタイトルなどは本文と比べて適当にしてしまいがちだったので今後は気を付けたいと思います。
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