ライター生活3年で培った文章の書き方と執筆速度

ライター生活3年で培った文章の書き方と執筆速度

webライターを始めてまだキャリアの浅い方は、今後執筆を続けていってどの程度の実力が身につけられるかと不安に思っているかもしれません。結論から言ってしまえば、それは人それぞれですとしか言いようがありません。例えば、他人の体験談を読んでいると、『私は今まで文章をまともに書いたことがありませんでしたが、1カ月で時給1000円程度は稼げるようになりました』などという話を目にしますが、私にはそんな芸当はとても無理です。上達の仕方は人それぞれです。そこで、参考例の一つとして、私のケースをお話してみます。

最初の壁は記事の組み立て方

私がサグーワークスにレギュラーライターとして登録し、最初に記事を書いたのは2014年の2月です。ですから、キャリアは本記事執筆の時点で3年弱になります。私は小説が好きでそれなりに本を読んできたこともあり、数百文字程度の記事なら楽に書けるだろうと思っていました。ところが、最初の記事は完成までに2日かかりました。2時間ではなく、2日です。もちろん、2日間ずっと書き続けていたわけではなく、書く内容をまとめるのにそれだけかかったという話です。その時悟ったのが、小説とコラム記事では勝手が違うという点でした。

webライターとしてコンスタントな執筆量を維持するために重要なのは、記事の構成力です。記事の構成が決まらないことには文章は書けません。私の場合、まずそこでつまずいたのです。書く内容をどう組み立ててよいのかわからないため、例文やweb上の記事を参考にしながら試行錯誤が続きました。しかし、実際のところ、コラム記事の構成パターンはそう多くはありません。何度も繰り返して書いているうちにパターンの当てはめ方が理解できるようになり、構成の組み立てには苦労しなくなります。私の場合、コツが呑み込めてきて、副業として月の収入が1万円を超えるのに5カ月ほどかかりました。

第2の障害は情報収集における時間の浪費

文章の組み立て方がわかってくると、次に壁になるのが情報収集です。記事を書き始めた当初は、webライターの案件に頻出する美容、健康、転職、ビジネスなどに関する知識は全くありませんでした。当然、それらを調べるだけで多くの時間が浪費されてしまいます。ただ、これは文章構成とは異なり、何度も繰り返せば知識が蓄積されて調べなくてもよくなるというものではありません。案件のテーマは無数にありますし、たとえ知っているテーマであっても常に最新の情報を上書きするために情報収集は不可欠だからです。

その代り、何度も繰り返すうちに調べるスピードは速くなります。『このジャンルの情報は、ここを調べれば載っている可能性が高い』、『集めにくい情報は一括して調べようとせず、細切れの情報を拾い集めてつなぎ合わせればよい』などの要領がわかってくれば情報収集のために多くの時間をかけなくてもすむようになるのです。文章構成のパターンを把握し、情報収集のコツをつかんでくると執筆量は大幅に増えてきます。情報収集のコツがつかめたなと手ごたえを感じ始めたのがライターを初めて8カ月ほど経った頃で、この時点で1カ月の稼ぎは3万円を超えるようになっていました。

最後の勝負は集中力

文章の構成力と情報収集能力が身につけば、執筆量は安定します。そして、文章力そのものも繰り返して書き続けることで次第に上達していくでしょう。定期的に、文章読本の類や文章力上達に関するネット記事などを読めばより効果的です。そして、ここまでくると後は集中力の勝負です。私は本格的にライターを目指したくて仕事を辞め、2015年の8月にプラチナライターとして登録しました。しかし、今までと違って1日中家にこもって記事を書き続けなければならないため、集中力が続かないのが壁となってしまいました。

人間は数時間文章を書き続けると集中力が格段に落ちてきます。それを常に一定にキープするのが大変です。小休憩を挟むタイミングや気分転換の方法を工夫してみたりしましたが、未だ決定的な方法は会得していません。ただ、試行錯誤をしていると、調子がよくていつもより多くの記事を書ける日があります。そして、1度壁を越えてしまえば、同じ壁を超えるのはそう難しくなくなります。成功した時の状況を思い浮かべながら書けば、そのイメージに引っ張られていくのです。そうして、1日に2000字しか書けなかったのが、2500字書けるようになり、2500字が3000字になり、4000字になりと次第に執筆量が増えてきました。プラチナライターになりたての頃は1カ月6万円ほどしか稼げませんでしたが、ようやく最近では、その2倍程度稼げるようになってきたのです。結局、成長するために最後に必要なのは成長体験に基づくモチベーションの高まりではないでしょうか。

根気よく続ければ必ず伸びるライターとしてのスキル

私の体験から言えば、ライターとしてのスキルは簡単に身につくものではありません。しかし、文章を書くのが好きで、根気よく続けさえすれば絶対に上達はしていきます。数カ月続けてもなかなか伸びないと悩んでいる人もやる気があるのであれば、年単位で取り組み、スキルアップを目指してみてはいかがでしょうか。

こぶたのまとめ

ライターとしてスキルアップを目指すには、いくつかの壁を乗り越える必要があるので、ひとつひとつ着実にクリアしていきましょう。

  • 記事の構成パターンはそれほど多くないので、繰り返して記事を書いて体に染み込ませる。
  • web上のどこにどんな情報があるかがわかってくれば情報収集の速度は次第に早くなる。
  • 1度でも壁を超えられれば、その時の状況をイメージすることで過去の壁を乗り越えるのは容易になる。

すぐに結果がでなくても根気よく文章を書き続けることが重要!

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みんなの感想文

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  • 今は立派にご活躍されているプロと呼べる人でも上手くいかないステップをへて今があることを実感しました。どんな職業でもプロと呼べる人は自分よりも能力がある人というレッテルを貼っていましたが、この記事を読むと今の自分の目の前にある壁を登り続けることでプロの境地まで辿り着ける勇気をもらいました。
  • 実際のライターの方がどうやって上達していったかという話は、自分自身に当てはめながら読むことができるので大変参考になります。現役ライターさんの「根気強く続けることで絶対に上達する」という言葉は、多くの方にとってとても励みになると思います。
  • 私も最近文章を書く仕事を始めたところなのですが、記事にも書かれているように、文章の構造を考えるのが非常に難しく、共感することが出来ました。また文章を数多く書くことで集中力も付くそうなので、とにかく書いていこうと思います。
  • プロのライターとして活躍する方の生の声を聞くと、自分のプロ意識はまだまだ未熟で反省しました。プロのライターでも最初は試行錯誤を繰り返して自分に合ったテクニックを見つけたとの事で、私も見習って毎日頑張りたいと思います。
  • 根気よく続けることの大切さがわかりました。こういった実体験が書かれていると、自分も頑張って続けていこうという気持ちになります。また、最初のうちはWeb等で調べて、さまざまな知識を身につけることの重要さも納得です。
  • ライターさんが試行錯誤しながらスキルアップしている様子が、実体験としてよく伝わってきました。ライターをしていく上で、壁となったものなど、なるほどと納得しながら読みました。仕事を辞めてまでしてプロのライターを目指し、努力を重ねた今も収入が12万円しかないというのは、簡単ではない世界なのだと思いました。
  • 私はウェブライター初心者なので、とても役立つ記事だと感じました。先輩ライターの経験談が含まれているので、内容に説得力があります。じっくりと取り組むことが必要だと分かったので、参考にして頑張っていきたいです。
  • プロのライターさんでも最初は記事の組み立て方に苦労したとしり勇気づけられました。すぐに結果がでなくても根気よく文章を書き続けていたとのことで、この精神は私も今後文章を作成するにあたって見習いたいです。
  • やはりライターのお仕事も継続は力なりなんだなと感じました。プロのライターさんの「とにかく文章を書き続けることが重要」という言葉はとても心に残ったし、私も今日からより一層頑張りたいなと奮起させてくれました。
  • 私も三年を過ぎましたので、記事を読みながら大いに共感することができました。三年は一つの区切りですから感慨深いです。今後も続けたいならば気持ちを引き締め直そうと思いました。執筆速度はそれほど上がっていないので、今後の課題です。
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