「文字数が足りない、埋められない」そんな時の4つの打開策

「文字数が足りない、埋められない」そんな時の4つの打開策

学生時代に作文や小論文、レジュメなどでおそらく多くの方が経験してきたであろう文字数不足。誤魔化すために文字サイズを0.5ポイント大きくしたり、無駄に改行したりで見た目はレポート用紙が文字で埋まっているように偽装したのは懐かしい思い出です。

しかし、Webライターはデータで納品するのでこのような小細工はもちろん無駄です。もしやったとしたら、その方はライターを名乗る資格はないでしょう。とはいっても文字数が足りない悩みが自然に解消されるわけでもありません。

そこで、今回は文字数が足りない時の打開策を紹介します。

安易な文字数稼ぎはバレる

「過度な文字数稼ぎはNG」。依頼内容の指定事項にはこういった記述がよくあります。これはコピペや誤字脱字のようなライターの禁則事項のうちのひとつです。しかし、まずは文字数稼ぎ(悪質なもの)とはどういう事なのかを理解しておく必要があります。以下は一例です。

  1. 漢字変換しない
  2. 句読点の多用
  3. 冗長な言い回し
  4. 引用が多すぎる

この4つは読み手に「文字数稼ぎの意思」が確実にバレるので絶対にやめましょう。これらに共通するのは「中身がない」という点です。こういった行為は「薄いカルピスを更に薄めて客に出す」ようなものなので、非常に失礼にあたります。このやり方が通用するのは子供の作文だけでしょう。

4の引用に関してはそれ自体に問題ありませんが、多すぎるとただのコピペ記事になるので価値が皆無です。こういった記事は質が悪いのは当然として、「これなら他の記事でいいや」と思われます。こういった文字数稼ぎをする場合、むしろ書いている本人が「他の記事の方がいい」と思っている場合もあるでしょう。意識の低いライターからは質の低い記事しか生まれません。そしてそれは読み手にも伝わります。

文字数稼ぎはNGだが、膨らませるのはOK

「物は言い様」とはまさにこのことです。しかし、この場合は2つの言葉は同じ意味ではありません。ここで言う「膨らませる」とは、情報量を増やしたり読みやすく工夫したりすることを意味します。文章を書くのが上手な人は、こういった「誤魔化し方」がとても上手なのです。まずはこの4パターンを実践しましょう。

  1. 起承転結をしっかり意識する
  2. 比喩表現を挟む
  3. 関連する情報を付随する
  4. 例文を作る

起承転結を意識するのは基本中の基本です。流れの一例としては「問題提起→解決案の提示→結論」といった具合になります。意識しないと意外と守れていないことが多く、起承転結の流れを無視すると抑揚のない情報の羅列になってしまいがちです。

記事依頼の指定事項に「箇条書きNG」と書かれているものも多くありますが、ただの情報の羅列の究極系がまさに「箇条書き」です。

そして2番目ですが、比喩表現とはつまり「例え話」です。わかりにくい表現をわかりやすく別のものに例えるのは基本ですが、文章を書くのが上手な人は例え話がおもしろいことが多いです。

3番目については単純に「情報の追加」です。おそらく文字数が足りなくて悩んでいる方は「もうこれ以上書ける情報がない」から悩んでいるのだと思います。そして生真面目な方は「テーマに直接関係ない情報は使えない」と思っているかもしれませんが、そんなことはありません。むしろ直接関係ない情報を追加したほうが読みやすい文章になることもあります。

では4番目に習い「日本の人口についての記事を書く」という体で例文を作りましょう。

  1. 「日本の人口は1億2千万人です。」
  2. 「日本の人口は1億2千万人ですが、実はロシアの人口とほぼ同じです。」

2はテーマに直接関係ない情報を付随しました。するとどうでしょう、こちらの方が興味深い文章と感じる方が多いのではないでしょうか。この例ではただの情報の羅列で終わらず、他と対比することでその情報を膨らませています。

文字数が足りない時はリサーチ不足で情報が足りていないことが多いはずなので、まずはもう一度リサーチしなおしてみましょう。それでも情報が足りない時は単純なテーマ検索ではなく視野を変えて検索してみるのが効果的です。

例文のように「日本の人口」がテーマならば、他の国の人口も一緒に調べて比較したり、人口の増加率を調べるなどして情報に厚みを持たせたりするとよいでしょう。

文字数稼ぎがNGな根本的な理由

文章を膨らませるのも、結局は文字数を稼ぐということと同じです。ではなぜ「膨らませない」文字数稼ぎがいけないのか、それは読み手が不快になるからです。

まわりくどい文章を読みたい人は基本的にいませんし、なかなか結論を出さない文章や、抑揚のない単調な文章もおもしろみがありません。前の段落でも触れましたが、文章を書くのが上手な人は「誤魔化す」のが上手なのです。この「誤魔化す」が意味するのは「文字数稼ぎがバレないようにする」ということです。

どちらも同じなのになぜ文字稼ぎの意図がバレないのかと言うと、「カルピスを水で薄めるのではなくカルピスの原液を足しているから」とでも言いましょうか。バレる文字数稼ぎは同じ意味の文章をただ長くしただけなのです。

文字数が足りなかった場合には、「カルピスを水で薄めない文字数稼ぎ」を心がけたいですね。

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みんなの感想文

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  • 私も文章を作成するのは得意ではありません。最初の方に書いた文章を文末の方で意識しないで使用していたり、漢字変換を忘れてしまったりすることがあります。文字数に困ったら必要な情報を取り入れていますが、限界もあるので困ってしまいます。この記事を読んで、文章能力を高めることが出来ました。
  • 自分もライティングを行っていますが、文字数を稼ぐのには苦労しています。この記事を読んで、文字数稼ぎと、文章を膨らませることとの違いがよく分かりました。自分もこの記事を参考にして、文章を膨らませることを考えてみようと思いました。
  • 文字が足りないというライティングによくある悩みを解決してくれる記事でした。文章を膨らませるのはOKでも文字稼ぎがダメだというは全くその通りだと思いますし、今後そのようなことが起きないように気を付けたいと思います。
  • 実際に記事を書いていて文字数が足りないと思うことがよくあり、何か書き足せる情報はないかと参考資料を何度も見返していました。同じ内容を繰り返さず、読みやすさを保ったまま文字数を増やす方法が詳しく載っていたので困った時に試してみます。
  • 指定の文字数に足りない時、「お題とは直接関係ない情報を入れることで話を膨らませ、読者に興味を持たせる」というテクニックを、実例を交えて教えてくれており、とてもためになりました。ここに書いてあることを参考に、読者のためになる良い記事を書けるライターになりたいと感じました。
  • 文字数が足りない…記事を書く時に毎回ぶち当たる壁です。安易な文字数稼ぎはばれる、この言葉にドキッとしました。話しを膨らませる為には普段から文章を読むクセをつけて、表現力をつけるのが大事だと痛感しました。
  • 文字数が足りないことはよくありますが、記事に書かれている「文字稼ぎはバレる」という言葉にギクッとしました。単なる文字稼ぎをするのではなく、文章を膨らますように工夫をすることが大切ですね。意識して取り組んでみようと思います。
  • 安易な文字稼ぎは読み手さん側にとっても簡単にバレるものなので気をつけたいなと思いました。しかし文章を膨らませるテクニックは情報を付随させる効果もあり、今後自分も文章を書く際には上手に活用していきたいです。
  • 文字数が足りなくて焦ることはよくあります。このブログの記事を読めば、そのような悩みを解決できると思いました。安易な文字数稼ぎはバレるという一分にはヒヤリとします。在宅ワーク、奥が深いことを思い知らされます。
  • 文字数が足りないという問題は、ライターであれば一度は経験したことのある悩みだと思うので、勉強になりました。特に例文を作るというのは、私の実践していない項目でしたので、今後の記事作成時に活かしていきたいと思います。
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