ライターの源泉徴収はあるのか、税金の納め方

私は数年前に脱サラして、フリーライターとして自宅を仕事場として働いています。ライターして独立するにあたり、個人事業主の届け出を出しました。会社勤めと違い、経理などの仕事もすべて自分でおこなわなければなりません。そこで今回は、ライターの税金の納め方を私の経験から教えます。

今日からはお金の管理も全部自分でしなければ!

長年、ずっと会社勤めをしてきた私にとって、お給料は会社が決まった額を振り込んでくれるもので、税金や健康保険、年金もすべて会社の経理の方がやってくれるものという認識でした。会社勤めをしている人ならきっと誰でもそうですよね。しかし、フリーライターとしてやっていくことを決意した瞬間にふと、「今日からはお金の管理も全部しなければ!」と当たり前のことに気が付き、「自分に経理的なことなどできるのだろうか!?」となんだかちょっと不安になってしまいました。そこで、とにかく色々と調べて行動に移しました。

まず、東京都の税務署に出向き、個人事業主の開業届け出をしました。届出自体は、本当に書類を提出するだけですので、事前に用紙をもらって自宅で必要な箇所に記入して持って行くとスムーズに終わります。その際に確定申告についての用紙も提出しなければいけません。

私の場合、青色申告をすると決めていたので、「青色申告承認申請書」を提出しました。これは、個人事業主が新たに事業を開始した場合に原則、開業から2ヶ月以内に提出しなくてはいけません。そのため、確定申告の時期が近くなってから「青色申告をしたいんですけど…」と税務署に行っても手遅れです。翌年の申告まで青色申告ができなくなってしまいますので、個人事業主の開業届と同時に出すことをおすすめします。

経費はしっかりと記録しておく、源泉徴収票は原稿依頼元から送ってもらう

毎年3月になると確定申告をしなくてはなりません。私の場合は特別控除65万円がある青色申告の届けをしましたが、もちろん白色申告を選択してもかまいません(このあたりの詳細は調べてみてください)。どちらにしても、会社勤めをしていた私にとって確定申告なんて考えたこともありませんでしたので、「なにをどうすれば良いのだろう?」とまたしても不安になってきました。そこで、ネットや本で色々なことを調べてフリーライターというよりは「個人事業主とは何か?」ということを覚えるようにしました。すると、徐々に不安が取り除かれて意外と難しく考えなくても良いのかもしれない、と思うようになりました。

確定申告をするにあたり、一番最初に覚えておくことは「経費をしっかりと記録しておく」ことです。取材をするにあたりかかった交通費や、飲食費、コピー代、宿泊費等は、かならず領収証をもらっておきましょう(レシートでもかまいません)。また、私の場合自宅を仕事場にしていますので、事業で自宅を使用している場合は家賃や光熱費は経費として申告できます。ただし自宅の面積のうち事業に使用している部分が3割の場合は家賃の3割が経費という風に、すべてが経費になるわけではありません。

また、取材した際に振り込んでもらった原稿料については、依頼元の会社から源泉徴収票が年末に送られてくるはずです。その源泉徴収票は必ずもらってください。もし送ってこないときは先方に問い合わせて送ってもらわないといけません。ライター業をしていると、たまに「とっぱらい」でその場で現金で支払われる場合がもありますが、できればキチンと請求書を作成して口座への振込みをしてもらいましょう。

そうした「経費」をつけるのは正直面倒ですが、私のおすすめは、会計ソフト「freee」を使うことです。CMでもおなじみですが、このソフトは月額を払い加入しておくことで、チャットで相談をすることができます。そのため、確定申告前に提出書類の不備などがないかチェックしてもらえますから、おおいに助かっています。また、経費の帳簿付けも後からまとめてできるのが良いところです。確定申告の時期がきたら、ソフトで付けた帳簿を基に自動的に書類が作成されるので、それをプリントアウトして税務署に提出すれば終わりです。

経費・原稿料・源泉徴収票が大事

最後に、簡単にまとめると「経費をどれだけ使ったか」「原稿料はどれだけ入ったか」を把握しておき、「源泉徴収票は揃っているか」をチェックしましょう。そうすることで、しっかりと確定申告ができるはずです。その内容によって、税金が還付されるか納税するか決まってきます。フリーライターといえども立派な個人事業主です。日頃から、自分のお金を守るのは自分という意識を持っておきましょう。

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みんなの感想文

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  • ライターのように、特定の会社に所属しない場合の税金について大変勉強になりました。特に源泉徴収票の手に入れ方などは今まで知らなかったので今回初めて知ることができてよかったです。また、何かとわかりづらい経費についても書かれていたので参考になりました。
  • 自分も個人事業主なので内容にうなずける部分は多かったのですが、一番知りたかったのは「サグーワークス」の仕事に対する報酬について、どのように確定申告の処理をしていけばよいのかという部分だったので「いいえ」にしました。また、できれば普段確定申告を行っていない、主婦や会社員の方向けに「20万円以上の収入がない場合は確定申告をしなくてよい」という文言を入れないと、不安になるんじゃないかと思います。
  • 実際にライティングの仕事をしながら、源泉徴収に関してはずっと疑問に思っていたのでようやく解決できました。ネットで調べてもあまりよく理解できず、実際のところどうすればよいのかわかりませんでした。この記事のおかげでこれからは正しく手続きが出来るようになると思います。
  • 将来的にたくさん仕事をするようになって収入が増えたら参考になるだろうと思いました。しかし、私はまだ始めたばかりで38万円を超えて収入を得ることはなさそうなので確定申告の必要性はなさそうです。いつかは必要になる知識だと思うので、そのときに読み返そうと思います。
  • 源泉徴収について具体的に分からなかったので参考になりました。経費などの注意点も合わせて参考にしたいです。自分で調べててもいまいち、分からな方部分が的確に書いてあったので参考になりました。ライターとして開業した場合ではなく、主婦の在宅ワークの源泉徴収についても知りたいです。
  • 源泉徴収を原稿依頼者から送ってもらうことができるのは初耳で参考になりました。経費もしっかり記録するというのも大事なんですね。自分が知らないことばかりだったので読んでよかったです。ほかにもこのような事を知らない人がいると思うので参考にしてほしいです。
  • 日ごろ、経費や源泉徴収票をつけることをしてこなかったため、この記事を読み、しっかりとつけ、自分でお金を管理しなくてはならないということを痛感しました。今後は、使用した経費はしっかりと記録し、整理していきたいと思います。
  • 参考になったような、ならない様な、と言った感じでした。青色申告・個人事業主ではないと思うので、関係ない様な気もするのです。白色申告は調べてみて、でなく、掘り下げて違いなども一緒に書いてもらえたら嬉しかったです。
  • 確定申告、源泉徴収、普段主婦をしていると聞きなれない言葉でドキッとします。しかし、読んでみると「意外と簡単そう。自分でも出来るかも」という気分になりました。個人事業主という言葉もお小遣い稼ぎのイメージから仕事へレベルアップできるように思いました。
  • 一生懸命ライターとして文章を書いていますが、確定申告しなければいけないほど稼いでいないので、まだ先の話のような感じです。今すぐに参考になる話ではありませんでしたが、個人事業主としての意識は持っていた方が良いと思いました。
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