ライター仕事の現場から~関係者とのコミュニケーション編~

取材ライターの仕事をしていると、毎回取材先で色々な人と出逢います。取材相手だけではなく、関係者とのコミュニケーションを上手くとっておくことが、先々の仕事に大きく影響してきます。

取材に立ち会ってくれる編集者とは待ち合わせて行こう

音楽系の仕事を請け負うことが多い私の場合を紹介しましょう。まず、取材依頼はWEB媒体や紙媒体の編集部から来ることが多いです。その際に取材立ち合いしてくれる編集者とは事前にメールやLINE、電話番号を教えてもらっておくようにします。そうすることで、取材現場で何かあったときや、突然の予定変更などにもすぐ連絡を取ることができます。

取材先はだいたいレコード会社の社屋の場合が多いです。まず編集者とレコード会社の前で待ち合わせてから一緒に入るようにしましょう。慣れていないときなどは、早めについてしまい先に受付をして中に入ったこともありましたが、先方の担当者に気を遣わせてしまうので、できれば編集部の立会いの人間と一緒に入る方が良いでしょう。

レコード会社の担当者はしっかり覚えておこう

大きなレコード会社に行くことも多いですが、その際にたくさんのスタッフさんが現場にいる場合があります。そうすると全員と名刺交換をすることになります。アーティストのマネージャー、レコード会社の宣伝担当、制作担当、マーケティング担当者等々……。一気に挨拶されると誰が誰だかわからなくなりそうですが、できるだけその現場で鍵を握っている人が誰なのかを把握するように、気を付けて観察しましょう。

というのも、けっこう偉い立場の人が同席する場合もあるのですが、実際の業務上のやりとりをする担当者は別にいる場合もあり、上席の方にばかり気を取られていても今後につながらないこともあります。ライターとして、インタビューのチェックをどの人が実務に携わっているかは気になるところですので、取材後に雑談などをしながら探りを入れてみるのも良いかもしれません。

自宅に帰ったら、忘れないうちに名刺をチェックして「どのアーティストの担当でどんな人なのか」をメモしておきましょう。そうすることで、次回の訪問で同じ担当の方に会った際、名刺交換したかどうかがすぐにわかります。私は、1度会ったことがあり名刺交換もしている相手に、2回も名刺を渡そうとしてしまったことがあります。こうしたミスは取材を毎日していると良くあることではありますが、いつまでも顔を覚えてくれないと、相手も不快に思うはずです。気をつけましょう。

同じフリーランスとは仲良くしておこう

フリーランスとして仕事をしていると、同じフリーの立場で働いている人と会う機会もよくあります。特に、ライターはカメラマンとセットで動くことが多いので、年間かなりの人数のカメラマンさんと出会います。中には、同じ媒体で何度も仕事したことがある人もいれば、1回ご一緒したきり、その後お仕事する機会がない場合もあります。

それでも、同じフリーランスとして仕事内容は違えど共感する部分や、参考になる話も聞けるので、私は月に一度はカメラマンさんやフリーのデザイナーさんと飲みながら話すようにしています。そうした場では、仕事の依頼のもらい方や、ギャランティの話、個人事業主として確定申告はどうしているのかなど、現実的な話が出ることが多いところが他の飲み会と違うところです。

そんな場では、色々な人の生き方や仕事の仕方を知ることができるので面白いです。

文章や取材能力はもちろん、コミュニケーション能力がとても大事

フリーライターとして仕事をする上で、文章や取材能力はもちろん必要なことですが、それと共に関係者とのコミュニケーションをいかに上手くとれるかが仕事を長く続けて行けるかどうかの分かれ道のような気がします。みなさんもライター仕事を始めたら、仕事にプラスになるようにできる限り多くの人とコミュニケーションを取ってみて下さい。

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