単調で退屈な文章を回避するための語尾の工夫

単調で退屈な文章を回避するための語尾の工夫

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プラチナライターになると1000文字以上の長い記事を書く仕事が中心になりますが、この際に気をつけなければならない基本ポイントがいくつかあります。

その中でも特に重要なのが文末表現です。Web記事の場合、語尾は「ですます調」で書くようにと指定される場合がほとんどです。「である調」だと読者に対してキツイ印象を与えてしまうからです。
しかし、「ですます調」の場合、表現が柔らかい分、どうしても文章が単調になってしまいます。しかも、長い文章になるとその傾向が一層顕著です。

そこで、記事を書く際には、文章にメリハリをつける工夫が必要になってきます。今回はその方法についてまとめてみました。

メリハリをつけるために最低限必要な語尾の変化

「である調」の語尾は「~だ」、「~である」の他に「している」、「らしい」「思う」などさまざまな変化が可能です。そのため文が単調になりにくいというメリットがあります。

それに対して、「ですます調」は「しています」、「らしいのです」「思います」など語尾をすべて「です」あるいは「ます」に変換してしまうので語尾のバリエーションが極端に減ってしまうのです。
語尾はほぼ二者択一になってしまうため、何も考えずに書くと同じ語尾がひたすら続いていくことにもなりかねません。例えば、以下の文章を見てください。

『カモノハシは哺乳類に分類されます。しかしそれにも関わらず、カモのようなくちばしを有しています。しかも、胎生ではなく卵を産みます。その上、哺乳類としては大変珍しく毒爪までを持っています。』

このように、「~まず」、「~ます」と同じ語尾が続いていると文章からリズム感が失われ、酷く単調な文章になってしまいます。そこで、まずは語尾を意識して変化させることが大切です。

『カモノハシは哺乳類に分類される生物です。しかしそれにも関わらず、カモのようなくちばしを有しています。しかも、胎生ではなく、卵生なのです。その上、哺乳類としては大変珍しく毒爪まで持っています。』

こういう具合に、「です」と「ます」を混ぜて使えば文章にリズムが生まれてきます。しかし、実際問題としては常に語尾を変化させるのは難しいので、2回までは同じ語尾が続いても大丈夫です。文章を書く際には3回続けて同じ語尾にならないように気をつけまよう。

リズムを豊かにするためのバリエーション

語尾を変化させることである程度のメリハリはつきますが、文章が長くなるとそれにも限界が訪れます。「です」、「ます」の二者択一の繰り返し自体が単調なリズムを生んでしまうのです。そこで、「です」、「ます」以外のバリエーションを増やす工夫が必要になってきます。

『カモノハシは哺乳類に分類されますが、胎生ではありません。なんと鳥と同じように卵を産むのです。その上、カモのような形のくちばしがあり、オスは毒爪まで持っています。あまりにも奇妙な生き物だったので、標本を見た学者たちは、最初それを作り物だと思ったほどでした。おそらく、今後もこれほどまでに奇妙な哺乳類が発見されることはないでしょう。』

こうように、肯定文である「です」、「ます」だけでなく「~ません」、「~でした」、「~でしょう」といった否定文、過去形、未来形を組み込んでいくとバリエーションが一気に増えます。長文を書く際にはこれらの表現を意識して使って、文章のリズムを豊かにしていくことが重要になってきます。

ただし、否定文を多用すると意味が把握しづらくなり、未来形を多用すると説得力が弱くなるので、あくまでも文章が単調にならないための隠し味程度にとどめておくのがポイントです。

インパクトを与えるための体言止め

文章のメリハリをよりくっきりと印象付けようと思えば、語尾を削って体言止めを使うという方法もあります。

1.ですます調

『哺乳類は胎生というのは常識といってよい事実です。しかし、その常識を覆す生物がいます。オーストラリアに生息するカモノハシがそうです。全身が獣の毛で覆われているにも関わらず、カモのようなくちばしと水掻きを持つという奇妙な姿をしています』

2.ですます調+体言止め

『哺乳類は胎生。それは常識といってよい事実です。しかし、その常識を覆す生物がいます。オーストラリアに生息するカモノハシがそうです。全身を覆う獣の毛。その事実と相反するようなカモのようなくちばしと水掻き。そんな奇妙な姿をしている生き物です。』

体言止めは淡々と続く文章の中にインパクトを与える効果があります。特に強調したい部分に用いるには有効でしょう。しかし、上記の例文も見てもわかるように安易に使うと不自然で安っぽい文章になるので、使いどころについてはよく考える必要があります。

文章のリズムによって促進される読み手の理解

文章は内容が正しければそれでよいというものではありません。単調な文章は刺激の低下につながり、なかなか頭に入ってこないものです。
文章にメリハリをつけて、リズムを与えてあげればそれだけ読みやすい記事ができあがります。そのためにも、執筆の際には語尾を工夫して変化をつけることを心がけましょう。

▼サグーワークスのライターになって、実際にメリハリのある文章作成をしていきましょう
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こぶたのまとめ

単調になりやすい「ですます調」の文章にメリハリをつける工夫

  • 同じ語尾は3回続けて使用しない
  • 否定文や未来形、過去形などを組み込んでバリエーションを豊かにする
  • ただ、多用すると分かりにくい文章になるので、あくまでも隠し味にとどめる
  • 体言止めは文章にインパクトを与える効果があるが、こちらも多用は控えること

語尾に変化をつけることで、読み手が理解しやすいリズミカルな文章を目指そう!
 

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みんなの感想文

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  • 恥ずかしながら、体言止めの使い方をこの記事を読むまで知りませんでした。「です、ます」ばかりだとリズム感がなく、語尾のバリエーションに悩んでいたのでとても参考になりました。これからは文章を書く機会に、体言止めを効果的に使っていきたいと思います。
  • 文章を書くとき、いつも単調だなと思っていたのでとてもためになりました。体言止めで書こうとして、使っていいのか迷ったこともあったので、使っても良いことが知れてよかったです。今度は、語尾や文章のリズムに気をつけながら体言止めも使ってみようと思います。
  • 自分の文章はいつも単調で、なんだかおかしいよなぁ…と思っていたのでとても勉強になりました。特に使えるなと感じたのは体言止めです。これでメリハリができて、文章もかっこよくなるなと感じました!ぜひ使わせてもらいます。
  • デスマス調は単調になりがちになることは自分も文章を書いていると確かに単調になっていました。だから文章自体酷くつまらない文章になっていることに気づいてどうすればいいか悩んでいました。リズムや語尾の種類を増やすことあとは上手に体言止めを使うことで解消されるのは参考になりました。
  • 例文も分かりやすく纏めてあり勉強になりました。読みやすい文章と読みにくい文章の違いが理解ました。単調な語尾を避けてリズミカルに書く事で読む相手に興味を持たせて理解させる事が大切で、語尾に気を付ける事でメリハリのある文章を書きあげる事ができると分かりました。今後、文章を書く際には単調にならない様、語尾の使い方に気を付けたいと思います。
  • 文末にバリエーションをつけることによって、単調で退屈な文章になるのを回避できるんですね。普段文章を書く上で文末のバリエーションにはそれほど気を配っていなかったので、ためになりました。体言止めは、意識してところどころで使うと、文章にスパイスを効かせられるなと思いました。
  • 語尾や接続詞のバリエーションは小学生の作文の頃から言われている重要ポイントです。バリエーションは暗記するものではなく、自然と作れるようになるものだと思います。まずは「読書」で、心を惹かれる文章に触れることだと思います。
  • 私も文章を書く際には単調にならないようにしなければならない、と改めて思わせる内容です。「ですます調」で書くという指定が来ているときに、間違えて「です」か「ます」どちらかを2回以上連続してしまうことが良くあります。
  • 私自身、結構やりがちな事が記載されていて、読んでいて恥ずかしくなりました。同じ文末表現は3回続けて利用しないというのだけでも、意識的にはやっていけそうなので、まずはそこからスタートしてみようと思います。
  • 体言止めは読み手に結構なインパクトを与えることができるスキルだと感じました。なれない人間が使うと文脈がおかしくなるなど失敗しそうですが、私の単調な文末表現の良いスパイスになりそうなので、活用してみようと思います。
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