簡単なようで実は難しい!? 「かっこ」の使い方
ライターとして記事を執筆していると、“クセ”が生まれてきます。私の場合、「!」や「?」の後には、空白を置くこと。普段携帯でLINEのメッセージを送るときにもわざわざスペースを置きます。そうしないと気持ち悪いんですよね。
……というと、私が単なる神経質のように思われるかもしれません。それはともかく、「かっこ」の使い方も多分にクセに左右されます。もっともここでいうクセはライターではなく、クライアントのクセです。
つまり、かぎかっこの使い方はクライアントの“こだわり”に従うべきだということです。かぎかっこに関するレギュレーションがある場合、それに従ってください。今からお伝えすることはあくまでそういったレギュレーションがない場合のことです。
かっこにもいろいろある! 「」、『』、()、〔〕、{}、<>、【】etc.
かっこには、かぎかっこ・二重かぎかっこ・丸かっこ・角かっこ・波かっこ・山かっこ・隅付きかっこなど、いろいろな種類があります。
最もよく目にするのは、やはり「かぎかっこ」でしょう。会話文にも使われますし、何かを引用するときにも使いますよね。私が冒頭で多用していたように何かを強調したいときにも使います。
これとよく似ている『二重かぎかっこ』はかぎかっこでくくった文章中でかぎかっこを使う場合に使用します。かぎかっこの中で同じようにかぎかっこを使用すると、読みにくくなってしまいますからね。
「パパ、聞いて。ママが『タンスに1万円隠してるのはパパには内緒ね』だって」
「パパ、聞いて。ママが「タンスに1万円隠しているのはパパには内緒ね」だって」
強調する場合に二重かぎかっこを利用することもあります。また、かぎかっこと二重かぎかっこはタイトルを示す場合にも使用します。
一般的に論文を紹介する場合には「」を、雑誌や新聞、映画などのタイトルを紹介する場合には『』を用います。引用元を示す場合にも「」や『』を使いますが、引用元を示す場合より細かくレギュレーションが決められていますので、そちらを確認するようにしましょう。
また、利用頻度が高いのが(まるかっこ)でしょう。これはルビを振る場合や、略称を示す場合、より詳細に説明する場合などのように、何かを補足説明するときに使用します。
数学を思い出しそうな〔各かっこ〕や{波かっこ}も同様に補足説明をする場合に使われます。<山かっこ>や【隅付きかっこ】は何かを強調するときに用いられます。
句読点(。)は、「」の中にもつけるべき?
「教えてくれてありがとう。今日は外食しよう、もちろんママのおごりで。」
この2文、どこが違うかわかりますか? 」の前に句読点があるかどうかが違います。学校などで多くの人が習ったのは後者でしょう。新聞や雑誌では前者の方が多いイメージですし、私自身も“クセ”で前者を使用します。いろいろ調べてみた結果、どちらも正解というのが答えなようです。
次のような一文にしない限り、どちらでもあなたの好きな方を使用してください。
「教えてくれてありがとう今日は外食しようもちろんママのおごりで」
元々ひらがなが多い文章なので、何が何やらわかりませんね。
ところで、“”はなに?
この文章でも何度か使用した「“”」。これは「ダブルクォーテーション( quotation marks )」と呼ばれるもので、引用符の1つです。論文などの一文を引用する場合や書籍・雑誌名などのタイトルを紹介する場合に用います。
見た目が良くなるので私は時々使いますが、英語の論文や洋画を紹介する場合でもない限り、多用するのは控えた方が無難でしょうね。
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こぶたのまとめ
「」 かぎかっこ …… 会話文、引用、強調、論文名
『』 二重かぎかっこ …… かぎかっこの中に登場するかぎかっこ、強調、雑誌や新聞、映画などのタイトル
() まるかっこ …… 補足説明
〔〕 角かっこ …… 補足説明
{} 波かっこ …… 補足説明
<> 山かっこ …… 強調
【】 隅付きかっこ …… 強調
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みんなの感想文
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- かっこの様々な種類があることは知ってはいたものの、使い分けがいまいちわかっておらず、普通のかぎかっこや丸かっこ程度しか使っていなかったので、参考になりました。特に二重かぎかっこの使い方は普段から使えそうなものだったので、今後使っていきたいと思います。
- こちらの記事を呼んで、たしかに「」の使い方はあまり意識をせずに使っていました。うまく「」を使えれば読者の方は読みやすいですし、今後は記事を書く時にクライアントのサンプル記事など頂き、意識していこうと思います。
- 私は大学に通っていたときに、かっこの使い方について指導を受け、かっこを使うレポートを書く機会が多かったです。よって、今回の記事を読んでも参考にはなりませんでしたが、もし私が高校生のときに読んでいたら参考になったと思います。
- 今まで、かっこはその時の雰囲気で適当に使っていました。より効果的に使うには、きちんとした法則があるのですね。特に文章中で隈付きかっこを使う機会はほとんどありませんでしたので、かなり勉強になりましたね。
- 私も、執筆中にたまに「」を使用します。しかし使用しても一つ程度で、様々な種類をまだ活用できておりません。今回の記事のように昔習った内容ですが、思い出していければ、ライターとしての深みがでてくると思いました。
- 昔、小学校の国語の授業で習ったような気がずるカッコの使い方を久しぶりに思い出したのと、それ以上に実践的で効果的なカッコの使い方が理解できたので、普段の日常的なメールやメモ書きにも応用できそうで良かったです。
- 「カッコ」も奥が深いですね。<山カッコ>が協調のために使うとは知りませんでした。とても勉強になります。ダブルクォーテンションという単語も初めて知りました。確かに使うとちょっとカッコいいです。さりげなく使ってみます!
- 普段文章を書くときにはかぎかっこしか使っていませんでした。そのため、様々なかっこの使い方を学べたこの記事は凄く参考になりました。かっこを使うと文章にメリハリが出てくるので今後は意識的にかっこを使って文章作成をしてみたいと思います。
- 普段何気なく使っている句読点などの正しい使用方法を知ることができ、普段の自分の文章には語用表現が多く使っていることを知って改めたいといけないなと感じました。「」と『』の違いなどは非常に興味深かったです。
- 記事通りのカッコの使い方が出来ていたのですが、不安もありました。この記事のおかげで合っている事が再確認出来たので良かったです。またダブルクォーテーションを使ってみたかったのですが、クライアントにもよるでしょうが、オシャレな文章になら使っても良いかなと確認できたのが良かったです。