コラム記事におけることわざの使い方とそれがもたらす効果について

ことわざは、長い年月をかけて培われた人間の知恵が凝縮されたものです。簡潔にまとめられ、それでいながら、物事の本質を鋭くついているため、コラムなどでも、重要なキーワードとしてしばしば用いられてきました。そこで、数あることわざの中から記事を書く時に、使い勝手のよさそうなものをいくつかご紹介します。
悪事千里を走る
悪事千里を走るとは、よい評判はなかなか世間に広がらないが、悪い評判はあっという間に遠方まで広まっていくという意味です。正確には、「好事門を出ず、悪事千里を行く」と言って、そこには悪事をいさめるニュアンスが含まれていいます。原典は、1000年以上前に中国で編纂された説話集ですが、現代人こそがこの言葉の正しさを実感できるのではないでしょうか。
インターネットの普及により、ちょっと悪目立ちするだけで千里どころか、下手をすると地球の裏側まで情報が広まるようになりました。それに対して、いい話というのは、確かに話題になることが少ないようです。そういう現状を踏まえれば、ネットで反響が多いトピックを記事にする際に、「悪事千里を走ると言いますが・・・」というふうに枕詞に使えそうです。
継続は力なり
これは、みなさんご存知でしょうが、小さなことでも休まずにコツコツ行えば大きな結果を残せるという意味です。数あることわざの中でも人気の高さはトップクラスであり、多くの人が座右の銘にしています。
それだけに汎用性は高く、特に、ハウツー系の記事の場合は、締めを飾る言葉として万能です。ダイエットや健康促進などに関する具体的な方法を列挙し、最後に「継続は力なりという言葉もあるように、一番大切なのは根気強く続けることです」という感じでまとめればそれで1本の記事が仕上がります。
また、続けることが重要という意味のことわざは。「継続は力なり」以外にもたくさんあります。いつも同じ言葉では芸がないと思うのであれば、色々使い分けてみるのもよいでしょう。
「千里の道も一歩から」、「石の上にも三年」、「塵も積もれば山となる」、「ローマは1日にしてならず」などが有名ですが、あえてあまり耳慣れない言葉を使いたい場合は、「涓滴岩を穿つ(けんてきいわをうがつ)」などという言い回しもあります。
案ずるより産むが易し
この世知辛い世の中、学生も社会人もなにかとストレスを抱えることが多いものです。そのため、コラム記事にことわざを引用する場合も、元気がでるポジティブなものを使うと喜ばれるではないでしょうか。
特に、「案ずるより産むが易し」はストレスを抱えている読者にとっては最適な言葉です。大抵の悩みごとはうじうじ悩むより、実際に行動することで解消するものです。このことわざは、手っ取り早いストレス解消法を端的に言い表しています。
ちなみに、「案ずるより産むが易し」は日本のことわざですが、海外にも人生に対して前向きになれることわざは数多くあります。
以下はその一例です。
・家を建てれば一カ月の幸せ、正直に暮らせば一生の幸せ(イギリス)
・苦さの味を知らぬ者は甘さもわからない(ドイツ)
・濡れている者は雨を恐れない、裸の者は盗賊を恐れない(ロシア)
・失敗は成功の母(アメリカ)
こうしたことわざを散りばめて、元気の出る記事に仕上げるのも読者の心を掴むひとつの手です。
記事に説得力を加味する先人の知恵
ことわざは辞書に収録されているだけでも数千に及び、実際に世界中に存在するものを数えれば、それこそ星の数ほどということになるでしょう。
そこには先人の知恵が凝縮されており、人生の指針となるヒントが多く含まれています。これらをうまく記事の中に組み込めば、それだけで説得力が増すものです。日頃から使えそうなことわざをメモしておくと、良い記事を書く足掛かりになるかもしれません。
こぶたのまとめ
ことわざを文章に用いることによって…
- 物事の本質を鋭くつくことができる
- 重要なキーワードとして用いることができる
- 説得力が増す
ことわざをいれることは読者の心を掴むひとつの手ということですね。
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みんなの感想文
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- ことわざを文章に取り入れるというテクニックは今まで自分では一度もしたことが無かったのですが、この記事を通じて面白いなと思い今後取り入れたいなと思いました。私もオリジナリティーある文章が書けるよう努めていきたいです。
- 先人の知恵や経験がわかりやすい言葉としてまとまった「ことわざ」を上手く利用することで、文章にわかりやすさと説得力を持たせることができるという部分に、なるほどと思いました。また、世界中の自分の知らないことわざを読んで、書いた方がきちんと調べて記事を書く方だという印象を持ちました。
- 確かに記事にある通り、ことわざや四字熟語は意味がコンパクトに端的にまとめられていますから、とても便利です。私も普段の会話で困ったときは四字熟語を多用します。このようなかたちでライティングの際にも活用していきたいと思います。
- コラム記事を書く時に、ことわざを上手く記事の中に組み込むことで説得力のある記事が書けると初めて知りました。まだライティング初心者なので、上手くことわざを組み込んで良い記事が書けるように頑張りたいです!
- ことわざというのは普段会話をしている時にはあまり使いませんよね。そのぶん、記事に織り交ぜるとインパクトが残るのかなって思いました。日本のことわざも良いですが、海外のことわざも面白いですね。ぜひほかに何があるのか調べてみたくなりました。
- ことわざを引用するという発想がなかったので、大変参考になりました。ほかの人がどのように文章を書いているかを知ることができるのはありがたいです。自分にはない発想を知ることができたので、文章の幅が広がりそうだと思いました。
- ことわざは盲点でした。使ってもパクリとは言われませんしね。なるほどこれなら自分でもできるかもという気になりましたが、実際に実践するとなるとやはり容易ではないでしょう。案ずるより生むが易いといいのですけれど。
- なすびの花ではありませんが、先人の知恵というものには決して無駄なものがありませんね。是非、有効活用してみたいという気になってきました。しかし、それにはやはり勉強が欠かせないなとも感じました。一日にして成らないのはローマと一緒ですね。
- 文章表現にも様々なパターンがあるとしり自分も柔軟な文章が書けるように頑張りたいなと思いました。同時に読者の心をつかむためにサグーワークスのライターの方は様々な工夫を重ねて改めて凄いなと感心するばかりです。
- これまで文章の中でことわざを使ったことがなかったので、これを読んでその手があったかと思いました。コラム記事は自分には無理だろうと感じていて取り組んだことがなかったのですが、次はチャレンジしてみたいです。