あなたの文章伝わっていますか?今スグできる伝える力の鍛え方
ライターの仕事を志望する人の中には、元々文章を書くのが得意という人も多いでしょう。
しかし実際に書いてみると、なかなかうまく書けなかったり、納得のいくレベルに達しないということもありますよね。ところで、「うまい文章」とはどんな文章を指していると思いますか?ライターに求められる「うまい文章」とは、ずばり相手に伝わる文章のことです。書いた文章に伝える力がなくては、読んでもらう意味がありません。
今回は伝わる文章とはどんなものか、また伝える力の鍛え方についてみていきたいと思います。
綺麗な文章と伝わる文章は違う
文才があるという言葉を聞くと、小説家や詩人をイメージする人も多いですよね。抽象的かつ詩的な表現は人の心を打つ芸術となり、それは文芸として広く人々に愛されてきました。
しかしこうした綺麗な文章はあくまで受け手の想像力ありきのものなので、多くの人に同じ内容の情報を伝える文章としてはマッチしません。
抽象的であいまいな表現や人によってイメージの異なる詩的表現はあくまでも文芸に適しているものであって、ライターに必須である伝える力とは異なります。「うまい文章」を書こうとして、こういった「綺麗な文章」にハマってしまう人はその違いを意識することが必要と言えますね。
このように伝える力の鍛え方としては、まず伝わる文章を意識することが重要になります。
主題と読者層を確認し、何をどんな人に伝えるのかを考えましょう。たとえば主題が政治についてだとして、その読者層がサラリーマンなのか小学生なのかによっても文章の書き方や情報の質が変わってきます。
こうした点を意識して書くことで、伝わる文章に近づくことができそうですね。
書こうと思うほど伝わる文章が書けない理由
前章では、文章を書くときに読み手を意識することが伝わる文章を書くための一歩としました。
しかし読み手を意識した上で伝えたい気持ちがあっても、実際に伝わる文章を書くのは簡単にはいかないもの。
書こうと思うほどうまくいかない、こうした悩みを持つ人にはいくつか理由があるようです。
まずひとつめは、情報を整理できていないという点です。
主題があり、それを掘り下げたいくつかのテーマについて文章を書く場合、テーマ別に情報を整理していく必要があります。あれもこれも書きたい!と思っていても、情報がばらばらに散らばっているとまとまりがなく、読み手に伝わりにくい文章になってしまいます。順序立てて、どれから紹介していくのか構成を練ると分かりやすいですね。
伝わる文章が書けない理由は、他にもあります。基本的な主語・述語などの文法ルールが身についていない場合、「何が、どうした」というひとつの文の頭とお尻が合っていないという失敗も起こりやすくなり、何が言いたいか分からない文章になってしまうのです。さらに文章をつなげて構成していくための接続詞や言い回しの使い方も、工夫が必要になります。
伝える力の鍛え方の基本として、文法ルールの見直しは必須項目とも言えますね。
会話の中でできる伝える力の鍛え方
伝える力の鍛え方としてはたくさんの文章を書いていくことも重要ですが、それだけではなく毎日の何気ない会話もポイントになってきます。
そもそも日常生活の中で言葉を使って情報や気持ちを伝えるという点では、文章を書くよりも会話をすることのほうが多いですよね。それを利用して、言葉の力をトレーニングしてみましょう。
たとえば電話など、言葉だけで相手に情報を伝える場面では、文章の場合と同じくらい伝える力が求められます。目に見えないものを言葉だけで表現しようとすると、色々な表現を駆使しなければなりません。ビルひとつ説明するだけでも、どの駅の、どの方角にある、何色の、どんな会社が入っているビルで、そこで何をするのか、どうやって行くのかなど、色々な角度からそれを説明することができますよね。
また、物の説明だけでなく自分の気持ちを表現することも言葉だけで行うのは難しいものです。顔色やジェスチャーなどを使わずに相手に正確に伝えるためにはさまざまな表現を使うことになります。そしてどんなに色々な表現を使っても、それが相手に理解できるものでなければ意味がないので、相手のレスポンスを想像しながら言葉を選ぶという難しさも加わりますね。
こうしたことを意識しながら会話をすると、知らず知らずのうちに相手への伝える力が鍛えられていきますよ。
SNSでできる伝える力の鍛え方
今や多くの人が日常的に楽しんでいるSNS。これも文章力を鍛えるよい材料になります。
長文を書き込むブログなどと違い、ツイッターなどのSNSはリアルタイムで短い文章を書き込むことが多いですよね。伝える力の鍛え方で大切なのは、文章の長さではありません。長文を書くことよりも、決まった字数で的確な情報を盛り込むことが重要と言えます。
そこで、さくっと読める程度の文章量で随時更新できるSNSを使って伝える力のトレーニングをしてみましょう。内容は自分の興味のあることで構いませんが、できれば読み手を意識して、読んだ人にも興味を持ってもらえるようなものにするとよいです。おすすめの映画や本、食べ物やお店などの情報やちょっとしたニュースなど、エンタメコラムを書くイメージで練習してみましょう。
ポイントは、どれだけ相手におすすめできるかということです。興味を持ってもらえるような内容を魅力的に書くこと、これがコラムなどを書く際に必要な伝える力となります。ただおいしいやおもしろいという感想にならないように、読み手を意識した文章作りが要となります。
SNSは「いいね」や「シェア」など、相手の反応をチェックすることもできるので、自分の文章に対するレスポンスで次につなげることもできますね。
文章力はコミュニケーション能力に通ずるかも
伝える力の鍛え方をみていきましたが、普段の会話やSNSなどただ机に向かって文章を書くだけではなく日常生活の中でも伝える力は多く使われていることに気が付いたでしょうか。
私たちは普段から目の前の相手やスマホや電話などを通して色々な人とコミュニケーションを取っています。その多くが言葉を使ったものですから、紙に字を書くことだけが文章力と関わっているとは限らないということですね。
相手に何かを伝えるとき、情報を発信する側と受け取る側のコミュニケーションが発生します。
目の前に相手がいるときは分かりやすいですが、文章を書く時も同じです。自分の文章の読み手を意識すること、また読み手側のレスポンスを想像しながら書いていくことが文章を書く上では重要となるのです。
コミュニケーション能力の高い人の特徴として、相手の考えていることを想像する力や、相手のニーズに合わせた対応ができること、また自分の伝えたいことを的確に相手に落とし込むことが挙げられますが、こうした資質は文章を書く人にとっても必要なものと言えるのではないでしょうか。伝わる文章を書くことは、コミュニケーション能力とも通ずるかもしれませんね。
こぶたのまとめ
今回は伝わる文章とはどんなものか、伝える力の鍛え方についてみていきましたが、
文章を書くことは相手に何かを伝えることであり、人と人とのコミュニケーションと同じであることがみえてきましたね。
文章は紙やディスプレイに向かって一人で書くことがほとんどですが、その先にいる人を想像し伝えやすい工夫を心掛けていくことが伝える力に結び付いていきます。
普段の会話やSNSの投稿の中でも、伝える力を磨いていくことができそうですね。
コミュニケーションスキルを意識して文章力をアップさせ、
より多くの人に伝わる記事を書いていきましょう!
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みんなの感想文
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- 情報をまとめることが苦手なので、順序立てて説明していくということを心がけたいと思います。普通に話す中でも文章力を鍛えることができるということなので、意識して相手に伝わるように話をしていきたいと思います。
- いろんな人の文章を読んでいると、確かに「うまい文章」と「伝わる文章」というのは違うなと思います。でも、一体どこが違うのかが明確ではなかったので、読んでいてとても参考になりました。自分が文章を書くときも、読む人に伝わる文章を心掛けたいです。
- 文章を書く上で、伝える力が必要だと知りました。これは、初めて知る内容だったので、ためになります。話していても、うまく説明できない、柔らかく説明できないときがあるので、もっと伝える力が不足しているんだなと思いました。
- この記事を読んで、小学生にでも伝わる内容というのは、どなたにも読みやすくその情報が頭にすんなりと入り込みやすいということだと認識しました。これからは、なるべく難しい言葉の使用は避けて、読みやすさを一番に考えた文章を作っていきたいと思います。
- 伝わる文を書くということを意識したことは正直今までありませんでした。自分の記事を読んでもらう相手のことを思って書く事が伝わる文を書く第一歩なんだということが分かりました。今後、伝わる文を書くために日々の人との会話やSNSの投稿などでもっと練習していきたいと思いました。
- 文章を書く時は1人で書いているので、コミュニケーション能力など関係ないように思っていました。しかし、必ずその文章を読む側の人が居るということを忘れずに、自分の言いたいことが相手に伝わるように文章を考えることが大切なのだなと思いました。
- 普段の単なる日常会話の中でも文章力を鍛える要素があると知り、とても勉強になりました。自分の文章を振り返ると独りよがりな部分が多く該当するようだったので、しっかり伝わるように今後は意識して書きたいと思います。
- 「伝わる文章」とは?を、分かりやすく説明されていて、参考になりました。特に、伝えたい相手(読者層)を意識することの重要性はとても納得できるものです。確かに、政治の話をする時に、サラリーマンと小学生相手ではアプローチが違ってきて当然だなと思いました。そして、SNSが文章力アップのトレーニングに適しているというのも興味深く、早速試してみたいと思いました。まさしく、私に「伝わっている」文章でした!
- この辺は人によって違いますし議論すると永遠にかかりそうな気がしますので、私的な方法としては自分の投稿文を「気を付けて何度も読み返して」いて、ある程度の論文やコラムなどを読んでいるならそれだけで分かりにくい文章かは判別できる気がします。本が好きな人にはオススメの方法です。
- 確かに、ライティングをしていて画面の向こうの人に向けて書く意識は持ち合わせていなかったです。これからは、読み手が読みやすい文章を書く事を意識しつつ書いてみたいと思いました。コミュニケーションスキルが上がるというのも納得できました。