知らなきゃ後悔するかも!?読みやすい文章の書き方まとめ
ライターにとって最大武器は文章力です。しかし、勘違いしてはいけないことがあります。難しい言葉を知っていたり、しゃれた言い回しを使えたりするのが、ライターに求められる文章力ではないということです。いくら巧みに言葉を操ろうと、それが読者に伝わなければ意味がありません。
ライターに必要なのは、読者にとって、いかに分かりやすい文章を書くかです。
ところが、どんなに文章を書く経験を重ねても、それが独学の場合、独りよがりな文章になってしまいがちです。小説家なら、それが味になる場合もあるでしょうが、ライターは文章の個性よりもまず、読みやすさを優先しなければなりません。そのためには、文章の書き方の基礎を学ぶことが大切です。
基礎さえしっかりしていれば、個性や巧みな言い回しなどは後からいくらでも身につけることができます。最初は、ライターとしての土台を築くことに専念することが大切です。
読みやすい文章の書き方は構成が大事
読みやすい文章を書くためには、まず、構成について考えなければなりません。そして、文章を構成する上で、一番重要なポイントは、冒頭で結論を提示することです。人と会話する場合でも、相手がダラダラととりとめのない話をして、結局、何が言いたいのかが分からずにイライラする場合があります。同じように、文章も話がどちらに向いて進んでいるかが分からないと、読者はそれをストレスに感じてしまうのです。
それに対して、先に結論を言ってくれた場合、その結論に関連付けて話を聞くことができるので、非常に理解がしやすくなります。記事を書く際にも、「この結論は目玉になる部分だから最後まで取っておこう」などとは思わずに、最初にずばりと言い切ってしまうことが大切なのです。冒頭に提示した結論が明快なほど、後に続く説明が容易になることを覚えておいてください。そして、日頃からそういった書き方を習慣づけていきましょう。
読みやすい文章は主張する内容の理由が必要
さて、結論を冒頭で提示した後は、なぜその結論に至ったかを説明しなければなりません。
せっかく、結論を先に言って読者の興味を引くことに成功したのに、その理由を放置したのでは、芽生えた好奇心を殺してしまうことになります。結論に興味をもった読者は、その根拠を教えてほしいと思うものです。
ここでのポイントは、その理由を書く時に、いかに説得力を持たせるかです。どんな、魅力的な結論でも、理由がいい加減なものでは読者の心は動かせません。また、たとえ、本当の理由を書いたとしても、書き方を間違えれば文章から説得力が失われてしまいます。
例えば、「~かもしれません」とか「~だと思われます」とかいった曖昧な表現を多用すると、読者は、それを自信のなさだと解釈するでしょう。理由に説得力を持たそうと思えば、なるべく、「~です」といった断定的な表現を使用するのが有効です。
その理由は何を根拠にしているのか?
しかし、読者を納得させるために、より重要なのは理由に対する根拠です。
例えば、「アフリカゾウは陸上で最強の生物である」という結論を冒頭に提示したとして、次に、「百獣の王と言われるライオンや重戦車のようなサイでもアフリカゾウにはかないません」と最強である理由を述べます。
しかし、それだけは、「本当にライオンはアフリカゾウにかなわないのか?」という疑念を読者は抱くでしょう。
そこで、「~という動物学者の研究でもそのことが実証されています」とか「このサイトの動画で、実際に、アフリカゾウがライオンやサイを蹴散らしている姿を見ることができます」といった、なるべく出所が明白な根拠を複数提示すれば、話に説得力が増してきます。
ただ、こちらの根拠だけを一方的に押し付けすぎると、逆に、胡散臭さを感じてしまうのが人間というものです。そこで、あえて、記事の結論とは異なる意見も提示します。
「アフリカゾウがライオンの餌食になった例はいくつも報告されています」とか「ライオンが大人のアフリカゾウを襲っている映像もあります」とかいった具合です。そして、その上で、「ライオンの餌になっている個体のほとんどは子供の象です」、「その映像では10匹がかりでアフリカゾウを襲っていますが、結局、倒し切れていません」というふうに再反証をするのです。こういう書き方をすることで説得力はより強固なものになります。
主張は冒頭とまとめの両方に入れる
まず結論を提示し、その上で理由を述べ、さらにその理由の根拠を説明する。このように文章を構成すれば、読みやすく、読者にも興味を持ってもらえることは理解できたと思います。しかし、これだけで終わると、読者にとって、その文章は何だかぼやけた印象になってしまいます。せっかく根拠をいくつも挙げて説明しても、読み終わった頃には最初に提示した主張がなんであったかが曖昧になってしまうからです。
そこで、念押しのために、最後にまとめを書きます。ここではダラダラと余計なことを書かずに、それまで展開してきた主張を簡潔に要約してシメるのが効果的です。学校の勉強は復習が大切と言われるのと同じで、最後に同じことを繰り返すことによって、ライターの主張に対する読者の理解がぐっと深まります。
そして、この「まとめ」にはもうひとつの効果があるのです。最初に結論を言って、その根拠を述べただけで、記事が終わったのではどうしても尻切れトンボな印象はぬぐえません。そこで、最後に、冒頭と同じ主張を繰り返すことによって、これでこの記事は終わりだという雰囲気を作り出すわけです。そうすると記事全体の収まりがよくなります。
読みやすい文章の書き方か?読み返しが重要
以上が、読みやすい文章を書く上での基本的な流れですが、実際に執筆する際には、もうひとつ気を付けてほしいことがあります。それは、書き終わった後に必ず、読み返しをするということです。
人の認識能力というものは意外と狭いもので、全体の構成をしっかりと考え、その通りに書いたつもりでも、後で読み直してみるとイメージしていたものとは全然違っていたなどということがよくあります。むしろ、一度でイメージ通りの文章を書ける人はほとんどいないと言ってもよいほどです。
したがって、文章を書きあげたなら、一読者になりきって、なるべく無心で読み返してみましょう。そして、意味が分かりにくい所や言い回しが不自然な部分をチェックしていくのです。時間的な余裕があれば一晩おいてから読み返すのもいいでしょう。執筆の記憶が薄れてから読むことで、より客観的な視点でその文章をチェックすることができます。
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こぶたのまとめ
読みやすい文章とは結局のところ、読者が知りたいことが、知りたい順番で並んでいる文の集まりのことです。「お金を儲ける方法」という記事であれば、読者が一番知りたいのは、いくら儲かるかということでしょう。次に知りたいのは、それには何をすればよいかということ。
そして、最後に、その具体的な方法というのが普通の順番です。
これを逆の順番に書くと、ひどくじれったい記事になってしまいます。
したがって、記事を書く時は、常に自分が読者なったつもりになり、ここで知りたいことは何かということを意識しながら書けば、自然と、読みやすい文章の書き方が身につくようになります。
小説などでは、読者の知りたいことをわざと隠して焦らすという手法がありますが、
読者に必要な情報を提供する記事の場合、それは悪手でしかないことを理解しておいてください。
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みんなの感想文
はい・・・10人 / いいえ・・・0人
- 結論から先に書く、と言うのは参考になりました。それと、書いた文章は、翌日にもう一度読み返すと言うのも、納得できます。ただ、サグーなどの投稿の場合は、翌日読み返すことができないので、残念な気がしました。(翌日にはお仕事がなくなってしまう可能性があるので)
- 文章において「結論」「解説」「まとめ」という順番が雛形であることは知っていましたが、その中に逆説を取り入れるという考えはまったくありませんでした。確かにアフリカゾウの例においても、逆説を入れた方が説得力も増し、より信憑性が高くなっているように思います。自説をより際立たせるために、今後は逆説の活用も積極的にしていきたいと思います。
- 読みやすい文章の書き方の一つとして、主張する内容の根拠を明確にすることがいかに大切かが分かりました。また主張は冒頭と最後の両方に入れることで読者に理解を促すテクニックはとても有効だと思ったので今後使ってみたいです。
- まずはタイトルが大事という事ですね。とても為になりました。記事を書く時もそうですし、日常でのお友達との会話や連絡も気をつけようと思いました。結論を最初伝えると言う事相手にわかりやすく内容を伝える事。初心者の私には嬉しい内容でした。
- 普段は小説を読むことが多く、ビジネス本や自己啓発本などは読まないので、結論を先に書くという方法には驚きました。しかし記事を読んで納得しました。次回のライティングからさっそく意識して取り入れたいと思います。
- 分かりやすくて読みやすい文章は、忘れがちですが大切な要素だと思います。また、その基本として、適切な助詞を置くこと、誤字脱字の防止が挙げられます。自分自身、ついうっかり見過ごしてしまうことがありますので、十分に気をつけたいです。
- 結論の根拠づけで、あえて結論とは異なる意見を掲示することで、説得力が増すという手法は目から鱗が落ちました。文字数の多い文章を書くときは、ぜひ使っていきたいと思います。また、読みやすい文章を書くためにも、読者を意識して書いていきたいです。
- 以前より良い文章を書けるようになりたかった時に、拝見したことのある記事でした。読者に読みやすいことをコンセプトに書いている文章なだけに、こぶたの鉛筆の記事はどれも読みやすく、説得力のある記事だなと感心しながら読めました。同時に、自分にはもっと相手の求めている内容を分かりやすく掲示する力が必要だと感じられたので、読んでよかったです。
- 読みやすい文章の書き方について大変参考になりました。特にわたしが今まで抜かしていたこと、それは最後に読み直すという作業でした。書き終わったら満足してしまい、ろくに文章を読まないまま投稿していることが多く、これでは自分のライティングスキルアップにつながっていないと反省しました。
- わかりやすい文章を書くためには、難しい語彙を使うことではなく、読み手にとってわかりやすい文章を書くことが大事なんだなと思いました。また、最初のほうで結論をいってから理由を述べていくのがよいと知って、文章でも会話などでも一緒だなと思いました。ためになりました。