Webライターが思う憧れのライターとは?有名ライター3人の魅力を紹介

webライターが思う憧れのライターとは?有名ライター3人の魅力を紹介

同業者の目線から見て優れたライターには、「自分もこうなりたい」「ここを盗みたい」と思えるポイントがたくさんあります。Webライターが文章力を高めるには一人で修練するだけではなく、優れたライターの文章にもたくさん触れてみましょう。

ここでは、3人のさまざまな媒体で活躍している有名ライターをピックアップしました。彼らのテーマ性やライターとしてのスタンスから、Webライターも学び、自分の仕事に取り入れてみましょう。

「誰もが知っているもの」を深く伝える宇野維正さん

エンタメ系の文章で、幅広い層から支持を得ているライターが宇野維正さんです。宇野さんはリアルサウンドやサインマグなどの音楽系のWeb媒体で活躍されています。一方で、映画やサブカルチャーへの造詣も深く、扱うジャンルは膨大です。著書『1998年の宇多田ヒカル』は、日本のヒットチャートに新しい視点を投じた名著でした。

宇野さんの文章の特長は、誰もが知っているテーマを取り扱っているにもかかわらず、しっかりと新鮮なテーマになっていることでしょう。マニアックなテーマを難しく書くライターはたくさんいます。また、メジャーなテーマを分かりやすく書くライターも少なくありません。しかし、宇野さんは宇多田ヒカルや椎名林檎などの大ヒット歌手を取り上げ、新しい情報を提示し、独自の結論を導き出すところにセンスを感じます。

しかも、文章はシンプルでポップなので、音楽に詳しくない読者でもスラスラと読み進められるでしょう。もちろん、マニアックなテーマを分かりやすく解説するときにも宇野さんの才能は発揮されます。特定のジャンルを広い層に届けられる宇野さんの文章にはライターが見習いたい点が満載です。

「自分にしか書けないテーマ」があるブレイディみかこさん

ブレイディみかこさんはYahoo!ニュース個人に寄稿しているほか、すでに何冊も著作がある注目のライターです。ブレイディさんはイギリス人と結婚し渡英、現地で保育士の仕事をしながらライター業を続けてきました。

そんなブレイディさんは自らのことを「労働階級(ワーキングクラス)」と呼び続けています。日本で「労働階級」といえば、生活水準が低い人たちを指す、ネガティブなイメージが根強いでしょう。しかし、ブレイディさんは誇りを持って、自分達は社会を支えている一部だと主張し「労働階級」を自称しているのです。これは、ブレイディさんが強く惹かれるイギリスの伝統的なプライドでもあります。

労働階級の立場から綴られる、イギリスやヨーロッパのレポートはいずれも深い考察があり、読み応え十分です。何より、事実を淡々と伝えるだけでは分からない世界の空気が、リアルに伝わってきます。テーマがはっきりしているからこそ、ブレイディさんの文章は常に熱気があり、読者の心を打ちます。ライターとして「テーマ」を持つことの大切さをブレイディさんからは学べるでしょう。

「毒舌が芸になっている」柳下毅一郎さん

映画評論家や翻訳家として知られている柳下毅一郎さんは、人気Webマガジン『皆殺し映画通信』でコアなファン以外からも知られるようになりました。内容は、誰も見ないような変な映画から、内容がひどい大作映画までを取り扱った辛口映画批評です。賛否両論あると思いきや、多くの読者が「読み物」として楽しんでいます。「好きな映画を悪く書かれているけど面白いから許せる」という読者も少なくありません。

これだけSNSなどで炎上を起こしている有名人が多い中、どうして柳下さんの文章は支持されているのかというと、毒舌が芸になっているからでしょう。柳下さんは注目を集めるために罵詈雑言を書いているのではありません。映画を通して映画界や日本社会全体が抱える問題点を見出し、文化人類学の域にまで達しているのです。何より、毒舌の根拠となる鋭い洞察力と膨大な知識量があります。毒舌は決して悪いものではなく、問題提起として機能する場合もあるようです。

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こぶたのまとめ

Webライターが思う上手いライターの共通点は

  • 文章がシンプル
  • テーマがはっきりしている
  • その人ならではの「芸」がある

Webライティングの仕事に慣れてきたら、自分にしか書けない文章も追求してみましょう。
 

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