初心者ライター必見!「係り受け」の仕組みと攻略法!

初心者ライター必見!「係り受け」の仕組みと攻略法!

「係り受け」はWebライターが初心者から脱却しようと思ったときに、避けては通れない重要ポイントです。これが正しい規則に基づいて書かれていないと、文章の意味がわかりづらくなってしまいます。

もっとも、係り受け自体は誰もが義務教育の間に学んでいるはずです。文章を書くうえでの基本中の基本だといえるでしょう。ところが、ある程度長い文章を書こうとした場合、係り受けでつまずく人が少なくないのです。

そこで、ライターとしてランクアップを目指している人のために、なぜ、そのような間違いが起きるのか、また、係り受けに関するミスを減らすにはどうすればよいのかについて解説をしていきます。

最初に理解しておこう!係り受けの基礎知識

そもそも、係り受けとはなにかというと、一つの文の中で2つの文節が関係づけられている状態のことです。どのような関係かといえば、大きく分けて「主語と述語」と「修飾語と被修飾語」の2種類があります。

たとえば、「私は書いた」という文なら、「私は」と「書いた」の関係は主語と述語です。同時に、「私は」に「書いた」が係り、「書いた」は「私は」を受けています。また、「長い文章」の場合は「長い」が修飾語で「文章」が被修飾語です。そして、「長い」が「文章」に係り、「文章」が「長い」を受けているということになります。
このように、係る文節と受ける文節がある状態を係り受けというわけです。

さらに、「私は長い文章を書いた」なら、「私は」は「書いた」に係り、「文章を」も同じく「書いた」に係ります。逆にいえば、「書いた」は「私は」と「文章を」の両方を受けることになります。
以上のように、すべての文節は必ず他の文節に係るか、他の文節を受けるかの関係にあるのです。

詩や小説などで意図的に不自然な表現をする場合を除いては、この規則に例外はありません。ところが、初心者ライターの場合は係り受けの関係がうまく構築できていないケースが少なくないのです。これを「文のねじれ」といいます。読みやすい記事を書くためには、このねじれを是正していく必要があります。

文が複雑になるほど間違いやすい!ねじれ文の実例

文のねじれの一例としては以下のようなものがあります。

私の副業はWebライターの仕事をしています

この文の場合、主語は「副業は」で述語が「しています」ですが、「副業は/しています」では文として成り立ちません。このような状態になっていることを文のねじれというわけです。

これを正しい形に修正すると、「私は副業としてWebライターの仕事をしています」といった形になります。主語と述語を並べてみると、「私は/しています」となって意味がきちんと通っていることがわかります。

もっとも、このような短い文で係り受けの関係を間違える人はあまりいないでしょう。
問題はもっと複雑になった場合です。文が複雑になると、どれが主語でどれが述語なのかわかりづらくなってきます。たとえば、以下のような場合です。

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これも主語である「副業には」と述語の「可能です」がつながっていません。
どうしてそうなったかというと、「自宅で行える副業にはWebライターやデータ入力などがあります」と「翻訳やプログラミングなどを行えば高い収入を目指すことが可能です」という2つの文を一つにつなげようとして前者の文の述語である「あります」をうっかり省略してしまったからです。
これを修正すると以下のようになります。

自宅で行える副業にはWebライターやデータ入力などがあり、翻訳やプログラミングなどを行えばより高い収入を目指すことも可能です

修正したことにより、「副業には/などがあり」「行えば/可能です」といった具合に、係り受けの関係が明確になっています。ただ、これだけでは文の前半と後半の関係がやや不明確です。文としてつながりの悪さを感じます。
そこで、さらに以下のように修正してみます。

自宅で行える副業にはWebライターやデータ入力などがあり、より高い収入を目指したいのなら翻訳やプログラミングといった選択肢もあります

こうすることで、「副業には」が前半部分の「あり」と後半部分の「あります」に同時に係ることになり、全体の意味がより理解しやすくなるはずです。

長い文は2つに分割して修飾語は被修飾語の近くに置く!係り受けを正しく表現するコツ

係り受けを正しく表現するには、見直しをしっかりすることが重要になってきます。読みなおしてみて、不自然に感じる文があれば、その主語と述語をつなげてみるのです。
もし、日本語として意味が通らなければ、その文はねじれているということになります。主語と述語のどちらか、あるいは両方を訂正して正しい日本語に直しておきましょう。

また、長すぎる文は2つに分割することも大切です。なぜなら、一文が長すぎると、文の構造が複雑になって係り受けの関係性がわかりづらくなるからです。たとえば、以下のような文があります。

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これは一文が長すぎて最後の述語にかかる主語が何かを忘れてしまっている例です。
そういうことがないようにするためにも、長い文は必ず2つに分けるようにしましょう。以下のように書きなおせば、係り受けを間違う可能性は少なくなり、文章自体もぐっと読みやすくなるはずです。

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さらに、主語と述語だけでなく、修飾語と被修飾語の関係にも注目する必要があります。両者が離れていると意味が組み取りにくくなり、読み手に誤解を与えかねません。以下の文はその一例です。

高収入が期待できるWebライターの仕事

このように書くと、高収入が期待できるのがWebライターなのか仕事なのかがわからなくなってしまいます。
もし、高収入が期待できるのが仕事なら、修飾語である「期待できる」と被修飾語の「仕事」をくっつけて、以下のように書きなおせばよいでしょう。

Webライターにとって高収入が期待できる仕事

他には、修飾語が2つ重なるというケースもあります。この場合、長い修飾語を短い修飾語の後ろに置くと、以下の文のように意味を理解しづらくなってしまいます。

画期的な自宅で気軽にできる仕事

これでは自宅が画期的だという意味にもとれます。誤解を招かないようにするには、短い修飾語である「画期的な」を被修飾語のすぐ前に置いて「自宅で気軽にできる画期的な仕事」とする必要があるのです。

係り受けを理解してライターとしてのレベルアップを目指そう!

長い文章を書くことに慣れていないうちは、どうしても文にねじれが生じやすいものです。しかし、常に係り受けを意識しながら文章を書いていけば、ねじれのある文は徐々に減っていくはずです。

この記事などを参考にしながら、係り受けについて理解を深め、Webライターとしてステップアップをしていきましょう。

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こぶたのまとめ

ねじれを起こさないコツ

  • 主語と述語を取り出して意味が通るか確認
  • 長い文は2つに分割
  • 修飾語と被修飾語はくっつける
  • 修飾語が2つある場合は短いほうを被修飾語の近くに置く

係り受けの関係を常に意識しよう!
 

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