二度見しちゃうのは「文章のねじれ」が原因だった!文章のねじれを防ぐコツとは

クライアントから「文章がわかりづらいです」とか「意味がわかりません」などと指摘されたことはありませんか。ライティングをしていると、自分はわかっているつもりでも、他人が読むと理解できない文章になっていることがあります。
わかりづらい文になっている理由の1つは、「文章のねじれ」です。そこで、文章のねじれの原因や防ぐ方法を紹介します。
文章のねじれを正すことは、わかりやすい文章への第一歩。意味が伝わる文章は書けるけれど、もっとわかりやすい文章が書けるようになりたいなら、必読ですよ。
文章のねじれとは
文章のねじれとは、主語と述語の関係が成り立っていない状態のことです。文は、「主語」「述語」「修飾語」といった文節で組み立てられています。なかでも、「主語」と「述語」の関係は、文の骨格にあたります。
「主語」は文において述語が示す動作や属性などの主体を表す文節です。一方、「述語」は主語について説明する働きをする文節です。基本的に「何が」にあたる主語がきて、それに対応する形で「どうする」という述語がきます。
例えば、「私は書く」というような単純な主語と述語のみの文章においてねじれは生じにくいです。しかしながら、文章は単純なものだけではありません。主語が省略されている文や、述語が主語よりも先にくる文などもあります。また、必ず主語と述語が1つとも限りません。
文が複雑になり、主語と述語の関係が曖昧になるとねじれが起こりやすくなります。それでは具体的に色々なタイプの文章をチェックしてみましょう。
例文:「アンケートに回答する。」
誰がアンケートに回答するのか主語がありません。このように、主語の省略は一般的によく見られます。
例文:「当たりますよ、商品券が。」
強調させたいときに述語を先に持ってくる例もあります。
例文:「レギュラーライターのトップは10万円稼ぐが、プラチナライターのトップは40万円稼ぐ。」
この文は、「レギュラーライターのトップは10万円稼ぐ」と「プラチナライターのトップは40万円稼ぐ」の2つの文にわけることが可能です。このような文を重文と呼びます。
例文:「プラチナライターが指導した、レギュラーライターが作家になった。」
これは複文という形で、重文と比べると「主語」と「述語」の関係が複雑です。
「文章のねじれ」の具体例と対処法を解説
それでは、具体的にねじれている文を見てみましょう。
意味は何となくわかります。しかし、主語の「日課は」に対し、述語が「答えます」となっています。これが、文章のねじれの正体です。「答えます」の主語は、「私」です。一方、「日課は」に対する述語は、「〇〇だ」でないと意味は通じません。
それでは、正しい文に訂正してみましょう。述語の「答えます」を使うのであれば、次のようになります。
「日課は」を使うのであれば、次のようになります。
このような文章のねじれはすぐに気が付く場合が多いです。
しかし、文が複雑になると、気が付きにくくなります。少し複雑になった例を見てみましょう。
この文もよく読むと主語と述語がかみ合っていません。
正しく「主語」と「述語」をかみ合わせると次のようになります。
続いて、「て」や「が」などを使って文が長くなり、わかりづらい文になった例です。
調べながら記事を作成していると、情報を詰め込みすぎてこのような文になりがちです。
伝えたいことを1文に1つにすると読みやすくなります。
文章のねじれを見分けるポイントはある?
文章のねじれを見分けるポイントは、「主語」と「述語」がかみ合っているかどうか、確認することです。長い文はもちろん、短い文でも意識しましょう。記事の執筆だけでなく、メールなどでも「ねじれ」は起こりがちです。文章のねじれが、思わぬトラブルの原因になったり、誤解を与えたりすることもあります。
文を書いたら、「主語」と「述語」の関係をまず確認してみましょう。
文章のねじれをなくすために
文章のねじれをなくすための方法として有効なのは、文を短くすること。「ので」「で」「が」などを多用し、文が長くなると、ねじれやすくなります。主語と述語の関係が曖昧にならないように、主語と述語を近づけましょう。
さらに、長い修飾語が主語にかかると、どれが主語なのかわからなくなります。修飾語を短くまとめるか、接続詞を使って文をわけましょう。また、長文は特に注意して最終チェックを行いましょう。
こぶたのまとめ
文章のねじれと対処法
- 文のねじれとは主語と述語の関係が成り立っていない状態のこと
- 文章のねじれを防ぐための方法は文を短くすること
執筆したら忘れないように最終チェックを行いましょう!