今更聞けない?「導入文」と「要約文」の違いについて
日頃何気なく書いている文章、皆さんはしっかりルールを理解していますか?
今回のテーマは導入文と要約文の違いについてです。
ライター初心者はこれらを混同してしまうことが多く、思わぬ修正を受けてしまいがちなのが現状です。作文における基本でもあるので、しっかり押さえておきましょう。
導入文について
導入とは「導くこと、引き入れること」であり、記事における導入文の役割は「読者を引きつけること」です。導入文は原則として記事の頭に持ってきます。
つまり一番最初に読む文章です。導入文で読者の関心を引ければ、続く文章も自然と読み進んでくれます。
具体的にどんな内容を書くのかというと、テーマについて知りたくなるような文章です。読者の興味を引くためには、どんな文章なら続きを読みたくなるかを意識して客観的に考えることがとても重要になります。
導入文でやってはいけないこと
初心者がやってしまいがちな「導入文で記事情報のまとめを書いてしまう」こと、実は大きなマイナスポイントです。最初の導入文でまとめてしまうと、その後の情報の価値が大きく減ってしまいます。つまり続きを読む必要がなくなってしまうのです。
そして勘違いしてはいけないのが、「まとめ」と「結果」は違うということです。
まとめは全体の要約であり、情報を整理したものです。しかし「結果」は情報の答えやゴールそのものであり、それに至る過程は含んでいません。
この「過程」が重要なのです。過程とは記事における中間部分の情報のことで、導入文で関心を持った読者が読み進める部分となります。
導入部分で「結果」のみを書いていれば、どのようにしてその結果に至ったのかは読まなければわかりません。それに対して「過程」を含む「まとめ」を導入で書いてしまうと、その後の情報は蛇足になってしまうのです。
結果から始まる導入文の例
例えばダイエットの記事だとしましょう。
例文1.揚げ物禁止の食事と激しい運動で10キロも痩せました!方法を紹介します。
例文2.最近話題のアノ方法で私は10キロも痩せました!方法を紹介します。
例文1は「要約」で、例文2は「結果のみ」を書いています。1の場合は既に「どのようにして痩せたか」を簡潔に書いてしまっているため、その後の記事内容の見当がついてしまいます。
しかし例文2の場合ならば方法については一切書かれていないので、続きを読まなければわかりません。
導入文のみで考えるならば、2の方が圧倒的に読者の関心を引けるはずです。あえて「隠す」というのが大切です。CMでよくある「続きはウェブで」という手法とある意味同じものになります。
要約文について
要約とは「まとめること」であり、記事における要約文の役割は「最終的なまとめ」です。
要約文は基本的に記事の最後のほうに持ってきます。特に情報量の多い記事の場合は要約がとても重要になります。
記事の構成内容について
- 導入文(興味を引く)
- 情報①
- 情報②
- 情報③
- 要約文(①~③の情報のまとめ)
情報量は記事によって違いますが、おおまかな構成はこうなります。物語には起承転結がありますが、記事にも同様に存在します。この流れは基本となります。
要約のポイント
要約する上で大切なのは、「情報を読み解いた末の結果」をしっかりと出すことです。
ただ情報を羅列しただけの要約に価値はなく、わかりやすく且つ結果を出さなければなりません。記事を書く自分自身が情報をしっかりと理解していることが前提となります。
自分が今何を書いているのか、伝えるべきことは何なのかを考えて要約するのが基本です。
導入文と要約文の違いについて
導入は最初に「読者を引き止めるためのもの」で、要約は最後に「読者を納得させるもの」です。最初で納得させてしまってはいけないのです。要約は最後の役割です。
- 関心をもたせる
- 続きを読ませる
- 納得させる
このプロセスを意識することで、導入と要約は大丈夫です。文章作成に慣れていない方は、まずはこれを意識してみましょう。
▼導入文と要約文の役割について理解できましたか?
それでは早速実践していきましょう
こぶたのまとめ
・導入文を作成するときは「自分ならどういう文章に惹かれるか」を考えること。
・要約の基本は「キーワード収集」。記事内の大事な部分を見極めよう。
・理論的に考えるよりもとにかく数をこなすのが上達への近道になる。
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みんなの感想文
はい・・・10人 / いいえ・・・0人
- 導入分と要約文を混同していました…文章の結果を見せて人を惹き付けるのが導入文で、文章をうまくまとめたものが要約文なのですね。違いや作成のポイントを分かりやすく説明している、良い記事だと思いました。ちょっと難しいですね。
- 正直、要約文と導入分の意味すらわかっていなかったです。ですが、こちらの記事を拝見させて使い方を学びましたし、普段はやってはいけないことをたくさんしていたなと思い当たるフシがあります。気づかせて頂きありがとうございました。
- 今まで導入文や要約文というのを考えずに書いていました。今回この記事を見ることによって少し文章の書き方が分かったような気がします。今後はこのようなことに気を付けて書いていき自分のレベルアップを図ってみたいと感じました。
- 読んでもらえる文章構成について、ためになる内容です。要約文と、まとめについての説明は簡潔でいて納得のいくものでした。実際に、どのように書き上げるのかは、個々の文章力にもよると思いますが、基本的な構成を知っていることは重要だと思いました。
- 自分も、「要約文のところで導入文を書いてしまっています」というNGをもらってしまったことがありました。なんとなくニュアンスでそれぞれの違いを把握してはいたのですが、きちんと文章で説明されていたので、なんとなく分かっていたことが明確に分かってよかったです。
- 今まで導入文と要約文を同じものとして書いていたので、違いがあるのか、とビックリしました。これから文章を書くときは気を付けて取り組みたいと思います。それぞれの違いについても分かりやすい解説があるので勉強になりました。
- 導入分の書き方を見て、思わず成る程と手を打ちたくなりました。記事を書く際、最初に結論を書けば読みやすいかなと考えて、たいていそうしていましたが、それで読者の興味が薄れる可能性があると指摘されてはっとさせられました。そういう見方もあると勉強になり、ありがたいです。
- 今まで要約文と導入分の違いがはっきり分からずにやっていたんです。これだけはっきりした違いがあると分かり、すごくためになりました。それぞれの意味がちゃんと分かると、どうやって使い分けたら良いか理解できたので良かったです。
- 導入分の書き方はいつも悩んでいます。つい結果や方法まで書いてしまいがちになるのですが、結果は良いとして、方法はぼかして書くというテクニックが参考になりました。書く内容をきちんと理解していないと記事に説得力がないと書かれていますが、確かにその通りだと思います。短い文でもしっかり下調べをしないと、魅力のない文章になるのでライターの仕事は大変だと思いました。
- 導入文と要約文の区別がきちんとできていなかった私には、とてもためになる内容でした。導入文の書き方次第で興味を持ってもらえるかどうかが決まるということがわかったので、これからはこの点を意識して書きたいと思います。