『チーズはどこへ消えた?』ー踏み出す勇気がほしいときに!行動したくなるおすすめの1冊

チーズはどこへ消えた?

仕事や生活のさまざまな場面で、心が臆病風に吹かれて思うように進めないことがあります。やらなくてはいけないことにすぐに取りかかれなかったり決断しなくてはならないことを先送りにしたりと、早く対処したほうが良いとわかっていながらもできないことがあるのです。

このように、やるべきことになかなか取り組めない状態が続くならば、心のなかで一番恐れているのは「変化」かもしれません。

停滞する心を早く切り替えたいときにおすすめしたいのが「チーズはどこへ消えた?」という本です。

1998年に出版されて全世界でベストセラーになっているこの本は、すでに読んだことがあるという人も多いかもしれません。しかし、心に不安や恐れといったマイナスの感情が入り込みそうなときに読み返すと、新しい発見とともに自分を見つめ直すことができます。

まだ読んだことがないという人に、シンプルな内容でありながら大切なことに気がつけるこの本の魅力について紹介していきます。

問題はどこにある?登場人物を通して自分を見つめよう

「チーズはどこへ消えた?」は三部構成になっています。メインとなる物語と、その物語をもとにした若者たちによるディスカッションが前後にあるという形です。物語では、2匹のネズミと2人の小人というそれぞれ性格の異なったキャラクターたちが出てきます。彼らの住む世界は迷路のなかで、彼らにとってなによりも大切なものはチーズです。

まるで絵本のような子供向けとも思える物語ですが、書かれていることは奥深く考えさせられる内容になっています。大切なチーズが消えるという問題に直面したとき、キャラクターたちはそれぞれ違った反応を見せます。彼らを客観的に見ると、どのような行動が正解かといった判断はすぐにできるでしょう。

しかし、物語として読むならば間違いだと思えるキャラクターの反応は、誰もが現実世界で気づかずに行っていることかもしれません。読者は、自分が現実社会で求めるものをチーズに見立てて、状況が変化したときにどう対処すべきかについて考えることになります。登場人物たちの判断や行動に自分を重ねながら考えると、何が大切なのかが見えてくるのです。

「チーズはどこへ消えた?」は、仕事や生活といった日常のすぐそばにある「変化を受け入れまいとする心」に気がつける物語なのです。また、ディスカッションでは物語で学んだことをどのように現実で活かしていくかのヒントがあります。

最初の一歩が踏み出せない理由は本のなかにある!

世界のトップ企業が社員研修のテキストとして使用している「チーズはどこへ消えた?」は、ビジネス書として有名な本です。ですが、ビジネスシーンだけでなく、日常のさまざまな変化に対しての考え方が変わります。

この本が多くの人に親しまれている理由は、シンプルでわかりやすいことにあるのではないでしょうか。シンプルだからこそ、生活環境もライフスタイルも違う世界中の人たちの現実的な問題に当てはめやすいのかもしれません。

登場人物のそれぞれが特徴として持っている性格もシンプルで、誰でも心の中に持っているように思います。変化に直面したとき、恐れや不安を抱いたり希望や勇気を持ったりと、大きさは違いますが人によってさまざまな感情を持ちます。目の前に置かれた状況や問題によって、キャラクターたちのいずれかが顔を出すのではないでしょうか。

どのような問題にも恐れることなく進めればいいのですが、人はそうはいきません。仕事や生活のなかで毎日繰り返して慣れてしまったことに変化が起きると苦しいことのように感じてしまいます。新しいことへの挑戦にためらう気持ちがあるようなときは、物語の登場人物たちから学ぶことは大きいです。

物語を読むことで、登場人物たちのなかで誰のように行動するべきかがわかります。変化への不安に対して「このままではいけない」と、前向きな気持ちが湧いてくることでしょう。

1時間で視点が変わる!読書で気持ちを切り替えよう

「ベストセラーのビジネス書」と聞くと、びっしりと書かれた文字に専門用語が散りばめられていて読みにくいのではないかといったイメージがあるかもしれません。私自身も、インターネットで表紙を眺めながら手に取るまでには時間がかかりました。しかし、実際に「チーズはどこへ消えた?」を手にとってみると、96ページの小さな本で1時間ほどで読み終わってしまったのです。

さまざまな自己啓発本やビジネス書を読みましたが、これほどシンプルでありながら考え方への応用力が高い本はありませんでした。仕事だけでなく、個人的な目標や人間関係といった面でも状況を判断して行動するためのヒントがあります。

短時間で読めてしまうため気分転換に最適で、迷ったときや不安なときに読み返すことも簡単です。臆病風に吹かれていたならば、心地のよいさわやかな風が吹き込むでしょう。日常のなかでやるべきことがあると思いながら踏み出す勇気が出ないときに、気持ちを切り替えるきっかけとしてこの本をおすすめします。

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