要注意!その言葉は本当に正しい?コラムでよくある誤用と対策

要注意!その言葉は本当に正しい?コラムでよくある誤用と対策

ライティングをしていると、自分が使った言葉の意味が正しいか不安になり辞書を引くことがありますよね。こまめに辞書を引いていれば言葉の誤用を防げますが、ときには誤用に気づかないまま正しい表現だと勘違いしていて、非承認になって驚くというケースもあるのではないでしょうか。

そんな事態を防ぐため、よくある誤用パターンを具体例つきでご紹介します。正しい言葉遣いを覚えるコツもあわせて紹介していますので、ぜひ今日から取り組んでみましょう。

意味を取り違えているケース

コラムで見られる誤用の1つが、意味を勘違いしているケースです。たとえば次の文章を読んでみましょう。

(誤)話が合わない友人に、ついなおざりな対応をしていませんか?

「いい加減に対処する」という意味で使われがちな「なおざり」ですが、このケースでは実は誤用です。正しくは次の文章です。

(正)話が合わない友人に、ついおざなりな対応をしていませんか?

「なおざり」、「おざなり」はどちらも「いい加減」という意味があります。しかし「なおざり」は「ほとんど何もしない」、おざなりは「いい加減ではあるが対処する」という意味を持っています。

そのため例文のように何らかの対応をしていることが前提であれば、「おざなり」が正しい言葉です。

このように意味を取り違えているケースは、他の言葉にも見られます。

(誤)彼はずるがしこいので気の置けない人物だ。
(正)気の置けない友達と行きたいレストラン!

「気の置けない」は、「油断ならない」という意味ではなく「気遣いが必要ないほど親しい」ことを表します。

(誤)元気がない生徒に激をとばす。
(正)その政治家は演説で檄をとばした。

「檄をとばす」は「激励する」という意味ではなく「自分の主張を広く伝える」ことを表します。

日常的に耳にしている表現でも、実は意味を勘違いしていた……という事態はよくあります。ライティング中は辞書を片手に、適宜正しい意味をチェックすると良いでしょう。

組み合わせを間違えているケース

ライティングでよくあるもう1つの誤用として、言葉の組み合わせを間違えてしまうケースがあります。

(誤)その選手の初デビュー戦だった。
(正)その選手のデビュー戦だった。

「初」、「デビュー」はともに「初めて」という意味があるため、この文章は重複表現になってしまいます。他によくある重複表現として、「製造メーカー」、「まず最初に」、「◯◯感を感じる」などがあります。

1語1語の意味を意識して、重複した組み合わせにならないように気をつけましょう。

また次の誤用もよく見られます。

(誤)彼は雪辱を晴らした。
(正)彼は雪辱を果たした。

これは「雪辱」の次に続く言葉のチョイスを間違ってしまったケースです。

似たような誤用として、「(誤)過半数を超える(正)過半数に達する」、「(誤)心血を傾ける(正)心血を注ぐ」、「(誤)二の舞を踏む(正)二の舞を演じる」などがあります。

慣れない言葉を用いる場合は、辞書の例文で組み合わせの表現もチェックしておきましょう。

言葉そのものを勘違いしているケースも

聞き間違いなどが原因で、言葉そのものを勘違いして覚えているケースもあります。具体例は次のとおりです。

(誤)ふいんき
(正)ふんいき(雰囲気)

(誤)やむおえない(やむ終えない等) 
(正)やむをえない(やむを得ない)

(誤)うるおぼえ
(正)うろおぼえ(うろ覚え)

日常会話でよく使われる言葉には、このように言い間違い・聞き間違いによる勘違いのリスクがあるため注意しましょう。

例のように、漢字を一緒に覚えることで誤用が減る可能性もあります。

実はこの「漢字と一緒に覚える」という方法は、コラムの最初で紹介してきた意味の取り違え防止にも役立ちます。

たとえば、「(誤)みみざわりのよい(正)みみざわりな音」の場合、みみざわりは「耳障り」と表記します。「障」という漢字がついているため、「みみざわりのよい」など良い意味で使えないことが分かりますよね。

このように工夫しながら、誤用を防いでいきましょう。

こぶたのまとめ

  • 誤用でよくあるのは、意味の取り違い、組み合わせの間違い、言葉そのものの間違い
  • まずは代表例を知り誤用を防ごう
  • 漢字を合わせて覚えることで、誤用が減ることもある

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