在宅ワークにありがちなトラブルとその対処法を考える

家にいながらにして仕事ができるのが在宅ワークの一番の魅力です。最近では、小さい子供や介護が必要な家族がいたりなど、外に働きに出られない人の仕事としても、注目を集めています。
しかし、注目を集めているわりには、在宅ワークのトラブルの実態や、その対処法はあまりクローズアップされていません。
そこで、在宅ワークのトラブルと対処法について、いくつか事例を挙げて解説しましょう。
トラブル事例1・高額な研修受講料・登録料を要求された
メールマガジンを作成する在宅ワークを見つけて応募してみたところ、「登録手続きが必要になります」と言われ、パンフレットを取り寄せてみました。
すると、業者から電話で連絡があり、「自分のホームページを立ち上げてくれれば、優先的に案件を回す」と持ち掛けられたので、さらに詳しく話を聞いてみたら「研修受講料と登録料で70万円かかる」と言われました。
「70万円は支払えない」と拒否すると、「カードローンで借入をしてでも払え」と言い返され、さらには「個人情報をばらす」と脅迫される始末です。怖くなって、警察に相談したところ「お金を払う必要もないから、無視していい」と言われましたが、今後が怖くて仕方ありません。
トラブル事例2・気がついたら犯罪行為に加担していた
在宅コールスタッフの案件に応募し、採用されました。業務は大手電話会社から提供されたという顧客リストを使ってマニュアル通りに電話をかけていくという単純なものだったのですが、マニュアルに不審な点があったのです。
「電話をかける際には必ず番号非通知にする」、「相手が一人暮らしだった場合は特記事項として書き込む」など、ただ電話をかけるならあまり必要がない情報が盛り込まれていました。
3カ月ほどその案件をこなしていたのですが、ある日、報酬が振り込まれなくなったうえに、クライアントとも連絡がつかなくなってしまい、困っていたところ、夕方のニュースを見て仰天しました。
クライアントの代表者と思われる男性が、大手電話会社から不正に入手した顧客リストを使って一人暮らしのお年寄りをあぶりだし、詐欺を働いていたとの容疑で逮捕されたのです。
自分がやっていたのは、この「一人暮らしのお年寄りのあぶり出し」だったのかと思うと、恐ろしくなりました。
トラブル事例3・自分の書いた文章が無断で使われていた
あるクライアントから、ライティングの案件を依頼され、期限通りに納品しました。しかし、納品した後に「うちの求める水準に達しないから書き直してほしい」と何度も修正を依頼され、最後には「今回の案件に関する報酬は支払わない」と一方的に契約を解除されてしまいました。
釈然としない気分でしばらく過ごしていたのですが、ある日、インターネットサーフィンをして、驚きの事実に直面します。そのクライアントの運営するサイトに、私が書いたはずの文章がそのままで掲載されていました。報酬をもらっていないにもかかわらず、文章はそのまま使われたということです。
1記事ならまだあきらめもつきますが、100記事近く使われていたので、さすがにあきれてしまいました。
ベストな対処法はないのか
ここまでの話を踏まえて、在宅ワークのトラブルにどうやって対処すればいいのかを考えてみましょう。
まず、仕事をするにあたって、登録料などの費用を求められた場合、明らかに不審な案件だと考え、キャンセルすることをおすすめします。仮に支払ってしまったとしても、クーリング・オフの手続きが使える場合があるので、消費者生活相談窓口に相談するのも一つの選択肢です。
また、仕事を進めていくうえで不審な点があったとしたら、いったん冷静になり、クライアントに質問してみましょう。納得がいく回答が得られなかった場合は、自分から契約を打ち切る勇気を持った方がいいです。
さらに、本来は報酬をもらって書くはずの記事を無断かつ無料で利用された場合は、改めて正当な報酬を要求することが大切です。内容証明郵便を出すだけでも効果はありますし、あまりに悪質な場合は弁護士に相談するのも視野に入れましょう。
そして、一番大事なのは、不審な案件にはかかわらないことです。クラウドソーシングでも直接受注でもメールや電話での連絡がつくかどうか、会社の場合はオフィスが実在しているかどうかなどを判断基準にして、信頼できる相手かどうかを見極めることが必要です。
もし、不幸にしてトラブルに巻き込まれてしまったら、一人で抱え込まず、信頼できる人に相談することも解決のためには大事になります。
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こぶたのまとめ
- 仕事をするために高額な費用を要求してくるクライアントとは付き合わない
- 仕事をしていくうえで不審な点があったら踏みとどまる
- 自分の納品した成果物を無断で使われたら報酬を要求する
- 仕事を引き受ける前に相手が信頼できるかを見極める
- トラブルに巻き込まれたら一人で抱え込まずに誰かに相談する