2年間の育児休暇は「ブランク」?職場復帰への不安
社員の育児休暇を制度として認めている会社が増加傾向にあるようです。2016年には厚生労働省が育児休暇を最長2年間とする方針を固め、普及に向けて政策を進めています。
2年間の育児休暇を取得が可能であったとして、その後の復帰は滞りなくできるのでしょうか。育児休暇後の職場復帰に関する不安があるかについてアンケートをとりました。
育児休暇を2年とった場合、2年後復帰して働くことに不安を感じますか?
9割近くの人が抱く復帰後の不安
アンケートの結果、9割近くの人が育児休暇後の職場復帰に不安を感じているという結果になりました。育児休暇制度を採用している会社も多くある一方で、実際に2年も休職すると復帰後にブランクが出るのではないかと心配になるようです。
- 仕事の勘が戻るか不安。人並みに働けるようになるまで時間がかかるだろうし、みんなの足を引っ張ることになるかもしれないから。(30代/女性/正社員)
- 1年たてば組織形態が変わっている可能性もある(上司や同僚・部下が移動しているかも)、自分の居場所が残されているか不安。子どもの状態で休んだり、早く帰ったり、ただでさえフルに活動できない状況なので肩身がせまいと思う。(30代/女性/無職)
- 会社としては育児休暇を良しとしていますが、仕事仲間が嫌がります。快くどうぞ!とは言ってくれないです。(40代/女性/パート・アルバイト)
職場から2年間離れている間に、仕事の要領を忘れてしまうのではないかという不安が回答から多く見受けられます。以前の勘を取り戻すだけでも大変なのに、子供の体調に合わせて働く時間が制限されるということもジレンマになりますよね。
また、同僚が自分の職場復帰を快く受け入れてくれるかどうかも心配になるようです。2年のブランクがあることで、周りに迷惑をかけてしまうのではないかと考えてしまうのでしょうね。
職場復帰をチャンスと捉える意見も
多くの回答者が職場復帰に不安を感じていると答えた一方で、職場復帰に関して前向きな考えを持つ人も少なからず見受けられました。
- 会社で認めて取得するものだし、社員の権利だから不安はないと思います。(30代/女性/正社員)
- 新たな気持ちで、新人になったつもりで勉強しなおしたり確認したりしながら、勘を取り戻していけば今まで以上に仕事に打ち込めるような気がします。(50代/女性/パート・アルバイト)
- 「案ずるより産むがやすし」は、出産も仕事復帰も同じだと思うから。(60代/女性/専業主婦(主夫))
育児休暇はきちんと会社の制度として認められているのだから、不安や引け目を感じる必要はないと考える人もいるようです。たとえ以前のような仕事の勘が戻らなくても、新たな気持ちでひとつひとつの仕事に向き合っていけば問題ないということなのでしょう。
また、出産と仕事復帰、どちらも「案ずるより産むが易し」であるという頼もしい意見も見られました。まだ起こっていないことを心配すると不安になるけれど、思い切って飛び込んでみたら意外となんとかなるのかもしれませんね。
職場復帰が不安なのはあなただけじゃない!
アンケートの結果、大半の人が職場復帰に対して何らかの不安を抱えているということがわかりました。復帰後の職場環境に馴染めないかもしれない、周りに迷惑をかけてしまうかもしれない……などさまざまな不安があるようです。
一方で、不安をあまり感じていない人はある程度環境の変化を割り切って捉えています。休職前と仕事の環境が違うのは当たり前なので、新たな気持ちで丁寧に仕事に向かい合おうと考えているようです。2年間という決して短くない期間仕事から離れるのですから、わからないこともあるはずです。そこに前向きに挑めるかどうかは、自分次第ということなのかもしれませんね。
■調査地域:全国
■調査対象:【性別】女性
■調査期間:2017年04月21日~2017年05月05日
■有効回答数:100サンプル