非承認理由から学ぶ!最低限必要な文章力とは?

ライターが仕事として書く文章は、依頼した人の求めているレベルに達していなければなりません。つまり、せっかく時間をかけて書いても、条件を満たしていなければ商品価値が無いと判断されてしまうのです。

もちろん、文字数や難易度によって求められる文章のレベルには差があります。でも、いくら簡単なものでも最低限クリアしなければならない基準があり、それを満たしていない場合は非承認となります。そこで、今回は基本的な非承認理由のうち、初心者ライターが引っかかりやすいものをピックアップして解説します。

「同じ文末表現を使い過ぎています」とはどういう意味?

サグーワークスの非承認理由として多いものの1つに「同じ文末表現を使い過ぎています」というものがあります。文末に注意しながら読んでいくと、連続で同じ文末表現が使われているという意味です。例えば次の2つの文章を読み比べてみてください。どんな感じがするでしょうか?

1)
昔々あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは毎日山へ芝刈りに行きました。おばあさんも毎日川へ洗濯をしに行きました。おばあさんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃が流れてきました。おばあさんは慌ててそれを拾いました。とても大きな桃だったので両手で抱えて帰りました。
2)
昔々あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは毎日山へ芝刈りに行きます。一方、おばあさんは川へ洗濯をしに行くのが日課です。ある日、おばあさんがいつも通り洗濯をしていると、川上から大きな桃が流れてきたのでビックリ。慌てて拾い上げたおばあさんは、両手で抱えて持って帰りました

同じ桃太郎の冒頭部分ですが、1)の方は5連続で文末が「…ました」になっています。内容的には同じなのに、2)の方と比べてリズムが悪いと感じませんか?「…です」や「…でした」を初め、同じ文末表現を何度も連続で繰り返して使うと、かなり稚拙な感じになってしまいます。

この理由で非承認になりやすい文末表現に「…かもしれません」「…ではないでしょうか」「…だと思います」などがあります。特に、「…かもしれません」ばかりが続く文章は自信なさげに感じられ、信憑性がなくなりますから気を付けましょう。

「句読点が多すぎます」とはどういう意味?

サグーワークスの非承認理由の中には「句読点が多すぎます」というものもありますが、どのようなものを指しているかわかりますか?句読点というと「。」と「、」ですから、1つ1つの文が短くて「。」が多いもののことだと思う人もいるでしょう。確かに、あまりに1つ1つのセンテンスが短すぎると、ぶつぶつと切れた感じがして読みにくくなります。

しかし、この非承認理由が使われるのはだらだらと長い文に対してです。もちろん、読点すらない長い文は何が書かれているかわからなくなってしまうため論外です。でも、読点は多ければ多いほどよいというものではありません。例えば、次の5つの文を読み比べてみてください。

1)茶色の丸い目がかわいいクマのぬいぐるみをもらった。

茶色が丸い目にかかっているのか、かわいいクマのぬいぐるみにかかっているのかわかりにくく、かわいいのも目なのかクマのぬいぐるみなのかもはっきりしません。

2)茶色の、丸い目がかわいいクマのぬいぐるみをもらった。

クマのぬいぐるみが茶色く、丸い目がかわいいと言うことがわかります。

3)茶色の丸い目がかわいい、クマのぬいぐるみをもらった。

目が茶色くてかわいいということがわかりますが、クマの色はわかりません。

4)茶色の丸い、目がかわいいクマのぬいぐるみをもらった。

茶色も丸いもクマにかかっていることがわかります。クマが丸々と太っていることはわかりますが、目の形はわかりません。ただし、目がかわいいクマであることはわかります。

このように読点を打つことによって、修飾語がどれの語句を修飾しているかがわかるようになるのですが、読点を打ちすぎるとどうなるでしょうか?5)の文を見てください。

5)茶色の、丸い、目が、かわいい、クマの、ぬいぐるみを、もらった。

それぞれの単語がバラバラになってしまい、どの言葉がどの言葉を修飾しているのかが全くわからなくなっています。わかるのはクマのぬいぐるみをもらったことだけです。

このように、読点は適度に打てばどの語句がどの語句を修飾しているかをはっきりさせる働きをしますが、打ちすぎると意味がわからなくなってしまいます。1行の短い文でこのありさまですから、数行に渡る長い文だとなおさらです。ですから、読点の数を加減するのはもちろん、文を簡潔にして短くすることも必要です。

上の文例でも主語と述語が近くに置かれているため、クマのぬいぐるみをもらったことだけはわかりました。読みやすい文は主語と述語が近くにあり、どの言葉がどの言葉を修飾しているかわかる文だということをよく覚えておきましょう。

非承認理由はきちんとチェックして次の投稿に活かす!

せっかく投稿した文が非承認になってしまうと、「何だ、ボツになったか…」と思ってがっかりするかもしれません。でも、がっかりするだけで、なぜ非承認になったのかを確認しなければ、次も同じミスを繰り返してしまいます。

ですから、非承認を受けた後もライティングを続けるのであれば、きちんと非承認理由をチェックして、何がまずかったのかを理解することが大事です。そして、その反省を次のライティングに活かすようにしましょう。

今、プラチナライターとして活躍している人たちも、最初は何度も非承認の洗礼を受けているはずです。何を隠そうこの私も、最初の頃はどの程度まで第三者目線が求められるのかがわからず苦労しました。でも今思うと、ギリギリで通ってしまわず、どこがまずいとはっきり言ってボツにしてもらえたのが今の仕事に活きていると感じます。

非承認のとき、正しく理由を理解して修正できれば、それが後々の仕事に活きてきます。ですから、承認・非承認という事実だけで一喜一憂せず、なぜ非承認になったのかを考えて、次の仕事に活かしてください。

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こぶたのまとめ

非承認されないために気を付けるポイント♪

同じ文末表現を使い過ぎています
何度も同じ文末表現を繰り返して使うと、稚拙な印象に。
「かもしれません」「…ではないでしょうか」を多用すると信憑性が下がります。

句読点が多すぎます
読点の位置が違うだけで意味が大きく変わります。
主語と述語が近くにあり、どの言葉がどの言葉を修飾しているかわかると読みやすくなります。

非承認理由を理解して、次の仕事にいかしましょう!

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みんなの感想文

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  • 句読点の打ち方など、とても参考になりました。今までの投稿したライティングで非承認になってしまった文章のボツ理由を自分の中で覚えておくためにもメモ帳か何かに書いておこうかなと思いました。何度も同じ失敗はしたくありませんしね。
  • 分かりやすかったです。文末表現は、以前指摘されたことがあったので、気を付けて書くようにしています。句読点の付け方によって、意味が全く違ってくるのは、とてもためになりました。文章の難しさ、奥深さを改めて感じてしまう内容です。
  • わたしもライティングの仕事をはじめて、句読点について指摘を受け、非承認になったことが何度もありました。指摘を受け、自分の作成した文章を読み返してみると、確かに意味が分かりにくく読みにくい文章になっていることが多くありました。今では、自分の文章を読み返す習慣をつけ、注意しています。
  • 何度か非承認になってしまったことがありますが、こうして改めていい文章と悪い文章を見比べると、やはり印象が全然番いますね。特に文末の表現の幅は私も広げたいと感じました。サグーワークスを通して、文章力をもっと広げていきたいです。
  • 文章を書く時は、何度も同じ文末ばかりを使い続けてはいけないということを知りました。また句読点を付けすぎてもだめだし、付けなさすぎもダメなのだということがわかりました。ライターになるためには基本的な知識が必要だなと思いました。
  • 句読点が多すぎますや、同じ文章末を使いすぎていますなどは比較的に自分にも多い非承認理由だったので、詳しくその原因が分かり、よかったです。なんでも難しく考えてしまうので、理由が書かれていただけであきらめていました。しかし、今度はあきらめずに書けそうです。
  • 私は非承認理由を読み、修正して終わりでした。しかし、つぎの記事に生かすというのがとても大切だと分かる内容だったので、自分も次に生かせるようにしたいです。非承認理由についてもよく理解していない部分があったので、これからの修正で生かしていきたいです。
  • 非承認が多いので、どうしてだろうと思うことがありました。しかし、この記事を読んだらその理由も納得できたので、これからの記事作成で参考にできそうです。意識すれば簡単に良い文章が書けると感じました。文章能力の向上のきっかけになる記事だと思います。
  • 非承認になる文章は何かを読み、自分の文章の文末は同じ表現を繰り返すことが多いなと思いました。また、非承認になったら、なった後が肝心で、次に活かしていくことが大事なんだなとも思いました。私もあきらめずにいろんな記事をどんどん投稿していこうと思いました。
  • 文末表現で非承認になることがたまにあります。気をつけていても、見落として同じような表現を続けてしまうことがあります。良い文末表現を学ぶこと、表現の工夫をすることを学びました。句読点の使い方1つで文章の意味も変わるのだと理解しました。
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