まずは敵を知ろう!読みやすい文章を書くために知っておきたい「読みにくい文章」の条件

読みにくい文章を知ろう

ライティングでは、誰にとっても読みやすい文章を書くことが大切です。しかし読みやすい文章を書くコツとは、具体的に何でしょうか。読みやすい文章のコツは数多くありますが、まず初心者におすすめなのは、「読みにくい文章」の条件を知ることです。読みにくい文章の条件を避けるだけで、自然と読みやすい文章につながります。

ライティング初心者でもすぐにチャレンジできる、読みにくい文章の避け方を具体例つきでご紹介します。

長い文章には要注意!

読みにくい文章の代表格が、ダラダラ長い文章です。たとえば次の例文を読んでみましょう。

長時間パソコンを使っていると姿勢が悪くなり、肩の筋肉が凝り固まってしまい、肩こりが起きるので、適度に休憩を挟んだり肩を回すなどのストレッチをしたりすることが大切だ。

この文章で伝えたいことは、どうやら肩こりの解消法のようです。しかし長すぎるためポイントがはっきりせず、説得力のない文章になっています。これを次のように修正してみましょう。

長時間パソコンを使っていると、姿勢が悪くなり肩の筋肉が凝り固まる。これが肩こりの原因だ。肩こりを解消するためには、適度な休憩やストレッチが大切だ。肩を回すストレッチは、デスクでも簡単にできるのでおすすめだ。

文章を短くするコツは、「1つの文章に1つのポイント」を心がけることです。また肩こりの「原因」と「解消」というキーワードを盛り込むことで、根拠と結論とがリンクし、説得力ある文章になります。

テンポにも気を配ろう

読みやすい文章にするためには、テンポの良さも重要です。せっかく面白いことが書かれていても、回りくどくテンポが悪いと、読者が疲れてしまいます。たとえば次の文章を読んでみましょう。

先日の上司のコメントのおかげで資料の間違いに気づき修正し、会議での成功につながった。

テンポが悪く読みづらい文章ですが、なぜそうなってしまったのでしょうか。原因は、上の段落で紹介した「1文に複数のポイントが入っていること」に加え、「の」の多用にあります。

まずは上の段落でのコツにならって、文章を分解してみましょう。

先日の上司のコメントのおかげで資料の間違いに気づいた。その後の修正が会議での成功につながった。

しかし、あと一歩しっくりきません。次の文章はどうでしょうか。

先日上司から得たコメントのおかげで、資料の間違いに気づいた。その後の修正が会議での成功につながった。

「の」などの助詞を連続させると、テンポが悪く、幼稚な印象を与えてしまいます。なるべく同じ言葉は連続させないように気をつけましょう。
このような点に気を配ることで、テンポの良い文章になります。

文章の型に気をつけて!

最後に気をつけたいのが、文章の型です。たとえば次の文章はどうでしょうか。

私は毎日10分散歩をしている。なぜなら外の空気を吸い、周囲の風景を見ることでリラックスする。

なんだか違和感がありますよね。その原因は、文章の型が乱れていることにあります。「なぜなら」で始まる文章は「ためだ」、「からだ」といった文末で締めるルールがあります。このように文章の型ルールを破ってしまうと、一気に読みづらい文章になってしまいます。正しくは次の文章です。

私は毎日10分散歩をしている。なぜなら外の空気を吸い、周囲の風景を見ることでリラックスするからだ。

他に覚えておきたい文章の型として、以下があります。

・もしかして/かもしれない
・たとえ/でも(ても)
・これといって/ない
・しか/ない
・決して/ない

このように日本語には、必ずセットで用いる言葉があります。こういった型を意識することで、正しく読みやすい文章が完成します。

とくに長い文章になると、このセットを忘れがちですが、日本語の基本となるため必ず読み直してチェックしましょう。

こぶたのまとめ

  • 読みにくい文章の条件は、長い・テンポが悪い・型の乱れ
  • 長い文章は、「1文に1ポイント」を心がけて短縮しよう
  • 同じ表現を連続させるとテンポが悪くなるため要注意
  • 「なぜなら/からだ」のように、セットにすべき表現をお忘れなく

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