まずは敵を知ろう!読みやすい文章を書くために知っておきたい「読みにくい文章」の条件
ライティングでは、誰にとっても読みやすい文章を書くことが大切です。しかし読みやすい文章を書くコツとは、具体的に何でしょうか。読みやすい文章のコツは数多くありますが、まず初心者におすすめなのは、「読みにくい文章」の条件を知ることです。読みにくい文章の条件を避けるだけで、自然と読みやすい文章につながります。
ライティング初心者でもすぐにチャレンジできる、読みにくい文章の避け方を具体例つきでご紹介します。
長い文章には要注意!
読みにくい文章の代表格が、ダラダラ長い文章です。たとえば次の例文を読んでみましょう。
この文章で伝えたいことは、どうやら肩こりの解消法のようです。しかし長すぎるためポイントがはっきりせず、説得力のない文章になっています。これを次のように修正してみましょう。
文章を短くするコツは、「1つの文章に1つのポイント」を心がけることです。また肩こりの「原因」と「解消」というキーワードを盛り込むことで、根拠と結論とがリンクし、説得力ある文章になります。
テンポにも気を配ろう
読みやすい文章にするためには、テンポの良さも重要です。せっかく面白いことが書かれていても、回りくどくテンポが悪いと、読者が疲れてしまいます。たとえば次の文章を読んでみましょう。
テンポが悪く読みづらい文章ですが、なぜそうなってしまったのでしょうか。原因は、上の段落で紹介した「1文に複数のポイントが入っていること」に加え、「の」の多用にあります。
まずは上の段落でのコツにならって、文章を分解してみましょう。
しかし、あと一歩しっくりきません。次の文章はどうでしょうか。
「の」などの助詞を連続させると、テンポが悪く、幼稚な印象を与えてしまいます。なるべく同じ言葉は連続させないように気をつけましょう。
このような点に気を配ることで、テンポの良い文章になります。
文章の型に気をつけて!
最後に気をつけたいのが、文章の型です。たとえば次の文章はどうでしょうか。
なんだか違和感がありますよね。その原因は、文章の型が乱れていることにあります。「なぜなら」で始まる文章は「ためだ」、「からだ」といった文末で締めるルールがあります。このように文章の型ルールを破ってしまうと、一気に読みづらい文章になってしまいます。正しくは次の文章です。
他に覚えておきたい文章の型として、以下があります。
・もしかして/かもしれない
・たとえ/でも(ても)
・これといって/ない
・しか/ない
・決して/ない
このように日本語には、必ずセットで用いる言葉があります。こういった型を意識することで、正しく読みやすい文章が完成します。
とくに長い文章になると、このセットを忘れがちですが、日本語の基本となるため必ず読み直してチェックしましょう。
こぶたのまとめ
- 読みにくい文章の条件は、長い・テンポが悪い・型の乱れ
- 長い文章は、「1文に1ポイント」を心がけて短縮しよう
- 同じ表現を連続させるとテンポが悪くなるため要注意
- 「なぜなら/からだ」のように、セットにすべき表現をお忘れなく