一文が長いと読みにくい?具体例で見る読みやすい文章の書き方

一文が長い文章

Webライターは、読みにくい文章を書かないように気をつけなければなりません。この読みにくい文章といわれるものには様々なものがありますが、中でも一文が長いと読みにくい文章になるのを聞いたことがある人は多いでしょう。

しかし、ついつい長文を書いてしまう癖が直らない、長文を読みやすく直す方法がわからないという方もいるかもしれません。

そこでここでは、長い文を読みにくいと感じる理由や、その直し方について見ていきましょう。

長すぎる文では主語に混乱がみられることも多い

次の文を読んでみてください。

「レオナルド・ダ・ヴィンチは、科学と芸術を明確に分けて考えることのなかったルネサンス期に活躍した代表的な芸術家であり、絵画や工学、解剖学など多岐にわたってその才能を発揮したが、『モナ・リザ』や『最後の晩餐』などを描いた画家として評価をする人が多かった。」

この文は120文字を超える長文です。そして、一文が長すぎるために、文法上の誤りとも言うべきものが含まれています。
前半は「レオナルド・ダ・ヴィンチ」が主語として書かれていますが、最後には「評価をする人」を主語とする表現で締められているのです。

このように、書き手自身が主語を見失い異なる主語が混在した一文になってしまうのは、一文が長すぎることに一因があるでしょう。

このような文は読み手にとっても主語の混乱を感じて読みにくいものとなってしまいます。

異なる内容を一文に盛り込むと読みにくくなる

では、上の主語の混乱を修正してみます。

「レオナルド・ダ・ヴィンチは、科学と芸術を明確に分けて考えることのなかったルネサンス期に活躍した代表的な芸術家であり、絵画や工学、解剖学など多岐にわたってその才能を発揮したが、『モナ・リザ』や『最後の晩餐』などを描いた画家としての名声は特に高かった。」

これで、主語の混乱はなくなり、この文に文法上の誤りはもうありません。しかしそれでも読みにくさを感じる方は多いと思います。その理由は、複数の異なる内容がこの一文に盛り込まれているからです。

この文を内容別に分解すると、「レオナルド・ダ・ヴィンチはルネサンス期を代表する芸術家である」、「ルネサンス期には科学と芸術を明確に分けて考えることはなかった」、「レオナルド・ダ・ヴィンチは絵画や工学、解剖学など多岐にわたってその才能を発揮した」、「レオナルド・ダ・ヴィンチは『モナ・リザ』や『最後の晩餐』などを描いた画家としての名声が特に高かった」という4つの内容が含まれています。

読み手としては、これらの情報を一文の中で一気に把握しなければならないため、読みにくいと感じてしまうのです。

一文は一つの内容だけを書くことを意識する

上の文を、わかりやすくするために、短い文の組み合わせで表現し直してみます。

「レオナルド・ダ・ヴィンチはルネサンス期を代表する芸術家である。このルネサンス期においては科学と芸術を明確に分けて考えることはなく、ダ・ヴィンチも絵画や工学、解剖学など多岐にわたってその才能を発揮した。中でも、『モナ・リザ』や『最後の晩餐』などを描いた画家としての名声は特に高かった。」

このように、短い文に分割するだけで読みやすさが向上することがわかるでしょう。基本的には、一文には一つの内容だけを書くことを心がけるのが、簡潔で読みやすい文章を書くコツだといえます。

単純に短い文を連ねすぎるのも考えもの

ただ、お気づきの方もおられるでしょうが、元の文には4つの内容が含まれていたのに、手直しした文章は3つの文で構成されています。

「このルネサンス期においては科学と芸術を明確に分けて考えることはなく、ダ・ヴィンチも絵画や工学、解剖学など多岐にわたってその才能を発揮した。」という部分は、2つの内容を1つの文にまとめて表現しているのです。

この表現にした理由は、あまりに短文だけで繋げていくと、かえって単調で稚拙な文章に見える場合があるからです。
この例でいえば、「ダ・ヴィンチのマルチな才能はルネサンス期の考え方と合致していた」という意味で内容的にまとめることが可能です。そのため、一文にまとめて表現しても読みやすさを害することはありません。

このように、基本的には短文で表現していく方が簡潔でわかりやすいものの、適宜内容をまとめて表現する方法も用いてバランスの良い表現をしていくのが良いでしょう。

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こぶたのまとめ

Webライティングでは長すぎる文は避けよう!

  • 一文が長いと主語の混乱が起きやすい
  • 複数の内容を一文に盛り込むと読みにくい
  • ただし短文ばかりを続けないようにバランスを
  • 基本は簡潔な文を組み合わせて文章を作成すること。

 

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