私が古典への興味を抱くきっかけとなった物語『空色勾玉』

ライター名:かなづち
プラチナライター歴:約6カ月

学生時代、私が通っていた学校では朝に「読書の時間」というものがありました。そのときに出会った本たちはみな、私に新しい世界を見せ、夢を与えてくれたのです。その中で、特に私が影響を受けた本は、荻原規子さんの『空色勾玉』でしょう。

『空色勾玉』は、日本神話をベースとしたファンタジーです。『白鳥異伝』、『薄紅天女』と合わせて「勾玉3部作」をなします。第1作目である『空色勾玉』では、「豊葦原」という古代の日本が舞台。そこでは、「輝」の大御神の双子の御子と、「闇」の女神を拝する氏族が対立していました。そんな中、「輝」の末子で、「大蛇の剣」を操る力を持つ「風の若子」である稚羽矢と、「闇」の氏族で、「大蛇の剣」を鎮める力を持つ「水の乙女」である狭也が、運命に立ち向かっていく姿を描いた物語です。「輝」と「闇」、不死の御子と限りある命を生きる人間、相反する稚羽矢と狭也が、「大蛇の剣」を中心に結ばれ、「輝」と「闇」の対立に終止符を打ちます。

日本神話におけるイザナギとイザナミの物語、イザナギが生んだ3人の子どもについての物語は、『古事記』や『日本書紀』を読んだことのない当時の私でもなんとなく知っていました。そのため、古くからある物語を新しいファンタジーに生まれ変わらせたこの作品が、とても魅力的に感じられたことを今でも覚えています。古典として聞いた話に比べ、より神々を身近に感じることができましたし、それと同時に、もととなった日本神話や、日本の古典作品について、もっと詳しく知りたいと思うようになったのです。私はこの作品をきっかけに文系へと進み、古典作品を読むようになりました。

私をより読書好きにしてくれたこの作品。子どもだった私でも読みやすいと感じる本でありながら、大人になった今でも、読むと世界観に引き込まれてしまう本なので、世代を問わず楽しめるでしょう。古代の日本や神話、ファンタジーに興味のある人におすすめです。

こぶたからのひとこと

始めて聞く作品だな~!

楽しみながら日本神話の知識も得られるなんて良いね★
そういう教養って大事な気がする!

サグーワークスでは、ライティングの独自テストに合格したライターを「プラチナライター」と呼んでいます。
プラチナライターになると、プラチナライターのみに公開されている高単価の案件を受注することができたり、記事の改善点を知ることができたりと、収入アップ・スキルアップを実現することが可能です。テストは無料で、何度でも挑戦できます。

こぶたの鉛筆 > プラチナライターに挑戦する

この記事をシェアする

ページトップへ戻る