書くことを肯定してくれるこの一冊「魂の文章術」

ライター名:コウロギ
プラチナライター歴:4ヶ月

9月のテーマは「私に影響を与えた本の紹介」となっています。私の本棚にはたくさんの本がありますが、今回ご紹介する本は、このテーマを目にして迷うことなく取り出した一冊です。それが今回ご紹介する「魂の文章術」(ナタリー・ゴールドバーグ著・小谷啓子訳:春秋社)となります。

現在では、個人が文章を書き、それを外部に向けて発信することは珍しくもありません。そんな中でも周りの注目を得るためには、より良い文章を書くためのテクニックが必要です。そのため、書店の本棚やネット上には文章のテクニックを紹介する記事や書籍が溢れかえっています。

しかし、この「魂の文章術」は、文章をうまく書くための本ではなく、徹底して「文章を書く」という行為に対する心構え、向き合い方を書き連ねた一冊なのです。そういった意味ではこの本は、文章の本というよりもむしろメンタルコントロールの本であるといえるかもしれません。この本の内容で私が特に影響を受けたのは、「内なる編集者とのトラブル」という一節です。

仕事・趣味にかかわらず、文章を書いた経験がある人は、あるときふと手が止まって「こんな文章、本当に面白いと思っているのか?」というような声が頭の中に聞こえてきたことがあると思います。もちろん私もその1人です。書いているときに自分の文章をことごとく否定しようとする「内なる編集者」を無視し、退けることで、自分の文章を、ひいては自分が文章を書くという行為そのものを肯定するということを学べました。

良い文章を書くには、ただ単にテクニックが優れているだけでは不十分だと私は考えます。文章を書くというのは孤独で困難な作業です。自分の中に深く潜り込み、自分と向き合い、頭の中でほつれた糸を解きほぐすようにして言葉を選んでいくこの作業には、やはり心の持ちようが非常に重要な要素になるといえるでしょう。この本はそれを教えてくれる、大変貴重な一冊です。ただし残念ながら、2018年9月現在本著は絶版となっており、入手するには古本で探すしかありません。しかし、非常に良い本なので、それだけの手間をかけても探して見る価値はあるといえます。

こぶたからのひとこと

>「内なる編集者とのトラブル」
あ~、分かるなぁ。

文章を書くためのメンタルコントロールの本か~
文章を書く時の考え方とか、自分の心の扱い、大事だよね!

サグーワークスでは、ライティングの独自テストに合格したライターを「プラチナライター」と呼んでいます。
プラチナライターになると、プラチナライターのみに公開されている高単価の案件を受注することができたり、記事の改善点を知ることができたりと、収入アップ・スキルアップを実現することが可能です。テストは無料で、何度でも挑戦できます。

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