つかみの3行が大事

さぐる_bk1

編集やライティング、校閲の仕事を続けてきて今回サグーワークスの仲間入りをしたkokomoです。

今まで、大先生といわれる方の原稿からインターンの学生の文章までさまざまな文章を読んできました。何度読んでもよく意味がわからないものもありましたし、「これはいい」という感動を与えられたものまで数をあげたらきりがありません。その「いい」と「おもしろくない」の違いはいったいなんなのでしょう。

ここで、ライティングをされている方なら、それが導入文だということに気がつくはずです。人はだれでもが読書好きというわけではありません。しかし、読んでもらいたい文章があったとします。
そのときに工夫していかなければならないことは、もちろんタイトルや見出しですが、実は導入部分(つかみの3行)が一番大事になってきます。

ヒット曲にも思い当たる部分があるでしょう。冒頭にサビがあると印象に残り、あの歌をもう一度聞いてみたいと感じます。それと同じようにコラム記事にも重要なのが導入文です。その部分に記事の方向性とあったエピソードがうまく絡めてあると、次の段落まで読み手を飽きさせず、リズムにのった文章ならさらに最後まで読んでもらえるはずです。

学生のころ参考にした本があるので、その内容を少し紹介します(残念ながら、今は絶版)。コラム記事というより、作文がうまくなるためのものですが、文章の書き方の基本的なことが書かれていました。
山崎 宗次 著『カンカラ作文術―プロが教える合格文章の書き方』という作文の書き方の方法について書かれた新書です。このタイトルにあるカンカラとは作文塾を開催していた著者の山崎式作文七原則の要素、

「カン」 →  感動
「カラ」 →  カラフルさ
「コ」  →  今日性
「モ」  →  物語性
「デ」  →  データ性
「ケ」  →  決意
「ア」  →  明るさ

からとられています。
この要素がバランスよく入っていると読み手に感動を与えると文章になるという(参考:http://www1.ttcn.ne.jp/coaching/156.html)内容です。

つかみの3行にこの要素を全部いれるというのではなく、最初に読み手の想像力を働かせる要素が入っていれば相手の心に手が届き、一歩相手に近づいたことになります。

ライティング経験があるという方も、初心者の方も下書きができたら、読み手の立場になって、自分が書いたつかみの3行に人の心を惹きつける力があるかどうかをぜひ確認してみてください。


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