<コラム編>同じテーマで「コラム」と「説明文」を書き分けてみた

<コラム編>同じテーマでコラムと説明文で書き分けてみた

こぶたの鉛筆の担当者さんからおもしろい依頼が来ました。「うめこんさん、同じテーマでコラムと説明文を書き分けてもらえませんか?」という依頼です。どちらもテーマは不動産投資信託についてで、文字数は1000文字。おもしろそうな企画なので、チャレンジしてみることにしました。

今回書くのはコラムの方で、条件は次のようになっています。

案件詳細

「不動産投資信託の上手に運用するコツ」についてのコラムを作成してください。

案件詳細 ■想定読者
不動産投資信託に興味がある、もしくは始めたばかりの方

■記事の方向性
・不動産投資の知識を増やす
・運用が上達する

■記事掲載先
不動産投資信託の会社が運営するメディア

文末表現 / 指定事項 文末表現:「です・ます」調
・目線:メディア運営者
・比較:OK
・ネガティブ:NG
・固有名詞:NG
本文 ■段落構成
文字数:1,000文字
導入文
2~3段落
まとめ

 

では、この条件でコラムを書いてみます。

始めるなら知っておきたい!不動産投資信託とはどういうもの?

超低金利の今日この頃。皆さんはお金をどのように管理していますか?銀行に預けておいてもほとんど増えない時代ですから、どこかよい投資先はないかと探しているところかもしれませんね。個人でも始められる金融商品の中から安定性と収益性を重視して選ぶなら、不動産投資信託はいかがでしょうか。上手に運用するコツさえつかめれば、個人投資家でもリスクを分散しながら利益を上げることができますよ。

不動産投資信託の種類

不動産投資信託の運用方法としては、用途を限定して運用する「特化型」、異なった用途で使用される不動産を組み合わせて運用する「複合型」、用途を限定せずに運用する「総合型」の3つにわけることができます。そのうち、効率のよい運用ができるという点でメリットがあるのは特化型です。

特化型にはオフィスビル特化型、住宅特化型、ホテル・リゾート特化型、物流特化型などがありますが、どのタイプを選ぶかによって、収益性や安定性に差があります。例えば、オフィスビルは景気に左右されやすいため安定はしませんが、立地がよく規模の大きい場合は、収益性が優れています。そのためハイリスクハイリターンを望む人には向いている投資先です。

一方。住宅特化型は収益性ではオフィスビル特化型に劣るものの、物件数の多いマンションなどを選べば長期的に安定した収益を見込めます。ホテル・リゾート特化型は、運営母体の業績の影響を受けやすく、景気にも左右されやすいため、業績をしっかり分析する力が必要になります。物流特化型は、景気に左右されにくいため、主要テナントが撤退しない限りは、安定性も収益性も高いと言えます。

ただし、特化型は運用効率のよさが魅力ですがリスクは高めです。ですから、初心者が投資先を選ぶときは安定性を重視して、複合型や総合型を選んだ方が無難です。景気やテナントの業績などを見て、投資先を組み合わせられるため、大きな失敗は避けられます。

不動産投資信託を選ぶコツ

不動産投資信託を選ぶときには、運用状況のチェックが欠かせません。運用状況を知るためのチェックポイントには、NOI利回りや信用格付け、運用会社、スポンサー企業などがありますが、中でも重視したいのがNOI利回りと運用会社です。

NOI利回りのNOIとは純営業収益のことです。ですから、NOI利回りを求めるときは、準営業利益を物件の取得価格で割ります。この数字が高いほど効率よい運用ができていて、収益も出やすいという判断ができるため、この指標を基準に銘柄選びをするのが一般的です。

また、不動産投資信託に限らず、金融商品は運用会社の運用能力が利益に直結します。これまでの運用は健全だったか、どのような実績があるかなど、運用会社については可能な限り詳しく調べて、健全な運用が行われているものだけを選ぶようにしましょう。

まとめ

不動産投資信託は、初心者でも比較的安全に始められる金融商品ですが、証券会社の人気銘柄ランキングなどを鵜呑みにして銘柄選びをすると失敗することがあります。不動産投資信託はできる限り自分自身で多くの情報を集め、分析しながら進めていくことが大事です。

このように、コラムはテーマに対してライターが自分の意見や分析を挟む余地がある文章です。とはいえ、一般の人の共感を得られないような持論を展開するのはNGです。あくまでも読む人にとって役立つ情報を提供することを目的に書き進めるようにしましょう。

こぶたのまとめ

  • コラムとはテーマに対してライターの見解を挟む余地がある文章です。
  • 自分の色を出せるとはいえ、読み手の共感を得られる内容である必要があります。
  • 読み手に役立つ情報を提供する気持ちで書くとよいコラムになります。

以上のポイントを押さえて書けばコラムは難しくありません。

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みんなの感想文

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  • コラムの書き方のポイントがよくわかりました。 今までコラムの仕事をしていても説明文のような文章になっていたので、これからは自分の意見も交えた読み手に興味を持ってもらえる楽しいコラムを書いていきたいなと思いました。
  • コラムと説明文の違いは、何となく分かっていましたが大きな違いは分かっていませんでした。コラムとは自分の見解を挟みつつ読む人にも共感を得られる内容で書くことが重要であると認識できてよかったです。読み手にも共感してもらえる、ためになる素敵なコラムが書けるように努力しようと思えました。
  • コラムの書き方とても勉強になりました。案件内容も記載してあったのでわかりやすかったです。自分の意見や分析を一方的な意見ではなく、読み手に共感してもらえるような内容で書くことを意識することが大切だと思いました。
  • "不動産投資信託の知識が全く無いですが、大変分かりやすく説明されていて興味を持つ事が出来ました。 特に信託を選ぶコツを読んでいてNOI利回りは何度か聞いた事があり、簡潔に書かれていたので良く理解する事が出来面白く読む事ができました。
  • コラムと説明文の違いについて、よくわかる内容でした。ただ、これだけでは完結ではないので、説明文の方も読む必要があるのがマイナスポイントです。いっっそのこと両方を一緒に掲載してあれば、比較しやすいのかなと思います。いずれにしても、ライティングの参考になることは間違いありません。
  • コラムをまだ書いたことがありません。説明文は書けるのですが、コラムは難しそうで、手を出せませんでした。ですが、ポイントを押さえればそんなに難しくないと書かれているので、これからは、積極的に挑戦してみようと思います。
  • コラムと説明文で文章の作り方が全く異なることが分かる、非常に興味深い記事でした。この2つを比べると、自分の意見を入れることが出来るコラムの方が書いていて面白いかな、と思いますが、読者を想定して文章を作ることは忘れないようにしたいと思います。
  • コラムと説明文の違いはいまいちわからなかったので、とても参考になりました。しかも具体的に文章にしてくれていたので、比較がとてもしやすかったです。書くポイントもしっかりとわかったので、凄く良い記事だなと感じました。
  • 説明文に対して、コラムというのはイマイチよく分かっていませんでしたが、コラムは自分の意見を取り入れながらも読む人の役に立つものということが分かりました。また、読み手の共感が得られることも重要なのですね。自分もこれらのポイントを意識しながら、コラムに挑戦してみようと思います。
  • コラムと説明文の違いという、わかっているようでわからないものを実例を出してとても分かりやすく解説されていてためになりました。 早速説明文バージョンも拝読しました!こういった、実際のライターさんが書く企画は分かりやすいので今後も増やして欲しいです。
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