生きる上での指南書「命の森の台所」

ライター名:mijouter
プラチナライター歴:2年3カ月

私が紹介したいのは「命の森の台所(佐藤初女著)」です。私は料理の仕事に就いていたため、料理家の方の書籍には自然と手が伸びていました。佐藤初女さんを知ったのは、雑誌の特集記事でのことだったと思います。心に悩みを抱えている人をおむすびで救うといったタイトルに惹かれたことを今でも覚えています。青森の森の中に「イスキア」という小さな場所を作り、訪れる人は誰でも受け入れて静かに話を聞く初女さん。

地元で採れる野菜や心を込めて握ったおむすびで、固く心を閉ざしていた人も生きる力を得るというから不思議です。「いのちの森の台所(佐藤初女著)」には、初女さんがイスキアに辿り着くまでの人生や、おむすびに込められた思いなどが綴られています。また、多くの人から初女さんに寄せられた質問に答える部分では共感を得ることができました。

日頃から食に対してはきちんと向き合っているつもりでしたが、本書を読んで表面的な部分だけを気にしていたのだと気づきました。本やテレビで得た情報を鵜呑みにし、栄養素がどうのカロリーがどうのと騒いでいた自分が恥ずかしくなったのです。初女さんは野菜の皮をむくときにピーラーは使わないそうです。その理由は「野菜が痛がるから」。もちろん、このような思いに行きつくためにはいろいろな経験をされたとは思いますが、彼女の真摯な姿勢にとても心を打たれました。

本書は食についてだけでなく、家族との向き合い方や死といったテーマについても言及されています。初女さん自身、大切な息子の死に直面したときには、「亡くなった人は自分の中に生きている」と捉え、辛さを乗り切ったといいます。家族は身近な存在であるだけに、他人よりも付き合い方が難しい場合もあるでしょう。ついきつい言葉を浴びせてしまったり、何でもしてもらうことが当たり前だと思ってしまったり。うまく付き合っていくためには、お互いを尊重することが大切だと改めて感じました。食に関わらず、自分は日々を大切に生きているか、周りの人たちを大切にしているかなど、ふと立ち止まって考えるきっかけをくれた本です。

こぶたからのひとこと

わ~!ぼくおむすび大好き!
>地元で採れる野菜や心を込めて握ったおむすび
いいな~おいしそう!
素朴だけど、栄養とやさしさいっぱいの食事って、すごく元気になれるよね★

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