フリーライターになるには必要な環境を整えることも大切

フリーライターになるには、特別な資格は必要ありませんし、面接を受けることもありません。もちろん、クライアントと良好な関係を築くことは必要ですが、基本的には、書いた文章が良ければ稼げる仕事です。その反面、クライアントや読者を満足させる文章が書けなければ、収入が得られないという厳しい仕事でもあります。そのため、良い文章を書くためにも、ライティングのために必要な環境を整えることが大切です。そこで、フリーライターが整えておきたい作業環境についてお伝えします。

まずはパソコンとネット環境を確保

昔の作家などは、原稿用紙に文章を書いていましたが、現代においては、ライターはパソコンで文章を作成することが当たり前になっています。そのため、フリーライターがまず整えるべき環境は、パソコンというライティングに欠かせない道具を手に入れることでしょう。ライティングをするだけであれば、メモリー用量を必要とすることも、高速処理が必要になることもありませんので、それほどハイスペックなパソコンでなくても問題はないでしょう。しかし、キーボードを使って入力する場合は、微妙なタッチの違いが入力スピードに影響を与えますので、キーボードにはこだわった方がよいでしょう。

また、クライアントとのやりとりの中心は、メールやビジネスチャットが中心となりますし、ライティングに必要な情報を、ネットで調べることも多いはずです。そのため、安定したネット環境を整えることも大切でしょう。自宅やオフィス内のWi-Fi環境を整えたり、外出先でもネット接続に困らないように、スマホのデザリングを十分活用できるような契約にしたりすることをおすすめします。外出先や取材先では充電ができない場合もありますので、パソコンやスマホの予備バッテリーを入手しておくことも、忘れないようにしましょう。

フリーライターはエディター選びも大切

パソコンが十分なスペックだったとしても、文章を書くためのソフトであるエディターの機能が十分でなかったり、使いにくいものだったりすると、ライティングの作業効率は上がりません。ライティングに必要な環境を整えるためには、エディターソフトの選び方も重要になります。

マイクロソフトオフィスのWordは、文章を書くのに適したソフトで、数えきれないほどの機能が満載です。日本語の誤字などのチェック機能は十分とはいえないまでも、大きな間違いを避けられるため、有効な機能のひとつです。

ただし、Wordは起動まで時間がかかる、動作が重いなどの難点もあります。そのため、動作の軽いエディターを好むライターも多いです。フリーソフトから有料のものまで、数多くのソフトが出回っていますので、自分に合ったものを選ぶとよいでしょう。長文を書く機会が多いライターの場合は、階層管理ができるエディターを選ぶことをおすすめします。

どんなソフトでも、本人にとって使い勝手がよければ問題ないでしょうが、最低限必要な機能があります。それが、文字数のカウント機能です。ライターの場合は、文字数が指定されている場合がほとんどですので、入力した文字数の確認がしやすいソフトを選ぶことは、外せないポイントでしょう。

ライティングスピードアップのための音声入力システム

フリーライターになると、締め切り近くになったりアイデアが浮かんだりすると、長時間、文章作成を続けることは珍しくなくなります。長時間の入力作業を続けると、腱鞘炎になるなどの支障が出てくる場合もあります。そのため、キーボードでの入力作業には限界があります。また、身体的には問題なくても、長時間の入力作業を終えたあとは、集中力を使い果たしてしまい、かなりの疲労を感じる場合も多いです。

そういった課題を解決する有効な方法として、音声入力の活用があげられます。音声入力システムとしては、有料のソフトもありますが、パソコンに無料でインストールされている音声入力システムでも、使えるレベルに近づいているといわれています。人工知能の発達により、パソコンがリアルタイムで音声識別を行うサーバーに接続して判定し、文字に変換する精度が向上していますので、入力による疲労を緩和するために、音声入力を活用してみるとよいでしょう。音声入力を使う場合は、パソコン付属のマイクでも使用可能ですが、ヘッドセットマイクを使うと音声入力がしやすくなるはずです。ライティングの環境を整えるアイテムのひとつとして、ヘッドセットマイクを手に入れておくとよいでしょう。

設備だけでなく集中できる空間も重要

フリーライターになるには、資格も経歴も問われることはありませんので、フリーライターになるだけであれば難しいことは何もありません。しかし、フリーライターとして継続的に収入を得ていくためには、それなりの努力が必要です。そして、努力を支えるための環境も重要です。

ここまで、フリーライターが整えるべき環境について、設備や道具を中心にご紹介してきましたが、もうひとつ大切なポイントがあります。それは、ライティングに集中できる空間、という環境を確保することです。落ち着いて集中できる空間でライティングができれば、効率も上がるはずですし、良いアイデアも浮かびやすくなるでしょう。作業空間についても、できるだけ工夫してみることをおすすめします。