本当にしていいの?失業手当受給中のバイトについて

本当にしていいの?失業手当受給中のバイトについて

退職して無収入となった状況に対する経済的な支援の一つに、失業手当があります。しかし失業手当は基本的に前職の収入よりも減額して支給されるので、経済的な不安からバイトでもう少し収入を増やしたいと考える人も多いのではないでしょうか。

もしくは次の仕事が見つかるまでのリハビリとして、バイトをしたいという人もいるかもしれません。

失業手当の受給中にバイトをするには、いくつかの条件や注意点があります。場合によっては失業手当を減額されたり、失業保険の不正受給と見なされ返還を命じられたりすることもあるのです。

どうすれば失業手当を受給しながらバイトができるのかについて、きちんとポイントを押さえておきましょう。

最初に押さえよう!バイト先での雇用保険の有無について

最初に、希望するバイト先に対して雇用保険の加入の有無を確認しましょう。たとえバイトといえども、一定の条件を満たしていると雇用主は被雇用者を雇用保険へ加入させる義務が発生します。

雇用保険に加入するとハローワークはその求職者が失業状態ではなく就職したと判断するので、求職者はその後の失業手当を受給することができなくなってしまいます。

雇用保険の加入条件は週の所定労働時間が20時間以上、かつ31日以上の雇用見込みがあることです。バイトによっては勤務形態がシフト制となっていることもありますが、シフト制かどうかは雇用保険の加入要件には関係がありません。
したがって、希望するバイト先には雇用保険への加入の有無について、募集要項や面接等であらかじめ確認しておくことが大切です。

失業手当への影響はバイトの労働時間数だけ?

雇用保険の加入が無いバイトの場合、勤務した日の労働時間が4時間以上か未満かによって、失業保険の手当額や給付時期に対する影響が異なります。

1日の労働時間が4時間以上の日があった場合は、その日の分だけ失業手当の受給が先送りになります。
先送りによって支給額そのものが減額されるわけではありませんが、失業手当の受給期間は離職日から1年であるため、この期間を超えて支給を先送りすることはできません。受給期間を超えた分は受給できなくなるので注意が必要です。

一方、1日の労働時間が4時間未満の場合、所定の計算方法により1日分の失業保険が減額されることがあります。減額された場合、減額分の受給を先送りしたり、後から減額分を申請して受給したりすることができません。ただ純粋に減額されることになります。

4時間以上の労働を行ったほうが支給額は減額されない上に、バイトの収入も増えるので経済的には得であると考えることもできます。しかし受給期間によっては失業手当の一部がもらえなくなる可能性があるとともに、バイトに拘束される分だけ本来の転職活動に支障が出ることも考えられます。

したがってバイトは経済的な面だけを考慮するのではなく、あくまで転職活動の一助として行うのだということを忘れないようにしましょう。

バイトをしたら必ずハローワークへ報告しよう

失業手当の受給期間中に行ったバイトの勤務実態は、必ずハローワークへ申告しなければなりません。

失業手当を受給するためには、失業状態であることをハローワークに認定してもらう必要があります。このため、失業者は失業認定日にハローワークへ行き、失業認定申告書において求職活動の状況と、まだ就職に至っていないことを報告します。

このとき、失業認定申告書では求職活動の状況の他に、1日4時間以上の労働については就職または就労として、1日4時間未満の労働については内職または手伝いとして、それぞれ報告を行う必要があるのです。

失業認定申告書での申告対象はアルバイトだけではなく、パートタイムや派遣労働、日雇い労働なども該当します。特に、内職または手伝いにおいては収入の有無にかかわらず、知り合いの仕事の手伝いやボランティア活動といったものも申告対象となります。

したがって求職以外の活動を行った場合は、バイトの従事を含め、いつ何をどのくらい実施したのかについてきちんと記録しておく必要があります。

どういった場合に不正受給とみなされるの?ペナルティは?

バイトなどを行った事実を申告せずに失業手当を受給した場合、ハローワークから失業手当を不正受給したと見なされます。したがって、失業中の活動内容は収入の有無に関係なく、包み隠さず報告することが必要です。

あとから不正受給と見なされないよう、申告対象かどうか少しでも気になる活動がある場合は、あらかじめハローワークへ確認しておくようにしましょう。

不正受給と見なされた場合、その後の失業手当は受け取ることができません。また、不正に受給した手当については総額として不正受給分の3倍の金額を納付する必要があります。
期日までに納付しなかった場合には延滞金が発生するだけではなく、場合によっては財産が差し押さえられることもあります。

ハローワークでは失業手当の不正受給に関して念を押すように注意してきます。一方で、失業手当の受給期間中にバイトを一切禁止しているわけではありません。
失業中の経済状況やブランクに不安がある場合は、失業手当におけるルールを正しく理解した上でバイトをするようにしましょう。

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こぶたのまとめ

  • バイトの雇用保険について確認
  • 失業手当への影響は労働時間によって異なる
  • ハローワークへの報告を怠ると不正受給と見なされる

バイトをするときは失業手当のルールをきちんと理解しよう!

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