私という人間を造ってくれた本

ライター名:いしい
プラチナライター歴:1年11カ月

藪の中(芥川龍之介短編集)

芥川龍之介は、小学校の頃から大人になった現在まで一貫して好きな作家です。といっても、芥川龍之介の作品のほとんどは短編であり、さまざまな作品を組み合わせた本が出ているので、どれか一冊という限定ができません。なので、特に好きな作品の中から厳選してみました。

『薮の中』は、ある男の遺体が薮で発見されるところから始まります。遺体は誰で、なぜ、何者に殺されたのか?事件の全容は、殺人現場にいた全員の証言によって次第に明かされていきます。死んだ男の妻の証言、男を殺したという男の自白、そして、イタコを介しての死者の証言まで登場します。

しかし、その全員の言い分がまったく一致しません。合っているのは「男が死んだ」ということだけ。一体、何が本当なのかはあやふやなままで、物語は終わります。読者が推測し、延々に想像するというのが、この作品の面白いところであり、多感な時期に衝撃を受けた部分です。

中原中也詩集

『汚れっちまった悲しみに』が収録されている詩集で、中学生のときに愛読していました。今も大切に所有しています。当時は中原中也に雰囲気を似せた詩を自作して友達に読んでもらうなど、かなりの影響を受けた詩人であり、詩集です。

中原中也は『汚れっちまった悲しみに』が代表作で、同タイトルの詩集も出ています。私はランボーの詩集も読んでいましたが、確か中原中也自身もランボーに影響を受けているようです。この事実を知ったときには、自分が魅力を感じた理由に納得して笑ってしまいました。

POP ART(画集)

ライターになる前の仕事はグラフィックデザイナーがメインで、これは、デザイン事務所を立ち上げる直前くらいに購入した画集です。好きなPOP ARTの中でも、特に好きなアンディ・ウォーホルやリキテンシュタインなどの作品が掲載されています。当時勤務していた会社では、内装プランニングや建物に付随するデザインなどもやっていました。建築の仕事を目指しての入社でしたが、もともとアートやデザインも好きで、気になる本や雑誌があれば読んでいたのです。

もちろん、美術館にも足を運んで本物も何度か見ています。見たのはウォーホルの作品が一番多いですが、希少なバスキアや、奈良美智、オノヨーコなども見てきましたね。アーティストは無理でしたが、デザインの魅力に負けてしまい、結局はデザイナーとして独立することに背中を押してくれた一冊だと思っています。その後、結局は文章を書く魅力も捨て切れなかったために、現在に至っています。

こぶたからのひとこと

おお!小説・詩集・画集と幅広いね★

中原中也は『サーカス』のイメージが強いな~(国語の授業で習ったような…?)。
なんだか久しぶりに、詩集を読みたくなってきたよ…!

サグーワークスでは、ライティングの独自テストに合格したライターを「プラチナライター」と呼んでいます。
プラチナライターになると、プラチナライターのみに公開されている高単価の案件を受注することができたり、記事の改善点を知ることができたりと、収入アップ・スキルアップを実現することが可能です。テストは無料で、何度でも挑戦できます。

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