文章を書く仕事にはどんなものがある?なるためには何をする?
世の中には、たくさんの文章を書く仕事があります。作家、新聞記者、雑誌記者、ライター……このあたりが代表的でしょう。でも、「どんな文章を書くのか」、「どうすれば仕事に就けるのか」という情報を正確に知っている人の方が少ないかもしれません。
そこで、文章を書く仕事をいくつか紹介し、書く文章の内容と仕事に就くためのポイントについて解説しましょう。この中に、あなたがやってみたい仕事があったら、目指すうえでの参考にしてみてください。
文章を書く仕事その1・作家
多くの人が文章を書く仕事の代表例として思い浮かべるのが、小説家・ノンフィクション作家などの作家でしょう。仕事内容は、小説、ノンフィクションなど手掛ける作品の種類によって異なりますが、文章がうまいだけではプロになるのが極めて困難です。むしろ、文章がうまいのは最低条件で、そこにストーリーの構成力や個性がなくては、プロには到底なれません。
また、新人賞や文学賞を受賞し、プロとして認められるようになったとしても、常に自己研鑽が必要です。ある意味、才能と努力と運に恵まれていないと、なかなか就くのは難しい仕事でしょう。本気で作家を志す人なら、努力はし続けられるはずですが、作品を書くのだけに没頭するのは、経済的にも困窮する可能性があります。
現実的には、サラリーマンや他の文章を書く仕事をしながら、自分の作品を作り続け、賞を受賞して売れてきてから作家専業になるという流れがおすすめです。
文章を書く仕事その2・新聞記者
作家の次に文章を書く仕事として思い浮かべる人が多いのは、新聞記者でしょう。確かに、文章を書く技術は必要ですが、それ以上に強く求められるのが、取材の技術です。つまり、取材対象となる人から話を聞き出せるだけのコミュニケーション能力と、厳しいことを言われてもめげないメンタルの強さが求められます。
また、常に新しい内容を扱うのが新聞の使命でもあるので、「読者が何を知りたいのか」を見抜き、すぐに行動に移すフットワークの軽さも必要です。社会で起こっていることを世の中に正確に伝えるという意味では非常にやりがいのある仕事ですが、決まったオフィスで文章だけを書いていたいという人にはあまり向いていないでしょう。なお、新聞記者になるには、新聞社に就職するのが一般的な流れですが、全国紙の場合、競争率がとても高くなっています。
受験対策講座に通うなど、ある程度の対策を講じてから望まないとなかなかチャンスはつかめません。仮に新聞社に就職できたとしても、必ずしも記者職に配属されなかったり、自分が希望する分野の取材ができなかったりなど、不本意なこともあるでしょう。それを乗り越えてでもやってみたい、と思える人ならば、志す価値は十分にある仕事です。
文章を書く仕事その3・雑誌記者
雑誌を作るのにも、記者が必要になります。世の中には、少年・少女誌、週刊誌、スポーツ紙、文芸誌、業界専門誌など、様々な種類の雑誌がありますが、分野や出版社によって、仕事の内容もレベルもばらついてくるのが特徴です。自分の得意なジャンル、もしくはこれから勉強してみたいと思えるジャンルを選んで仕事をするのが効果的でしょう。
雑誌記者も、先ほど紹介した新聞記者と同じように、取材したうえで書く記事が大半になります。そのため、取材される側とのやり取りがスムーズにできるだけのコミュニケーション能力は必須です。また、読者が何を求めているかを見抜く力も必要でしょう。雑誌記者になるには、出版社に入って編集部に配属されるか、大手出版社との取引実績がある編集プロダクションに入るのが一般的な流れです。いずれにしても、人気がある会社の場合は倍率もそれなりに高いので、自分のアピールポイントを作ったうえで選考に臨みましょう。
文章を書く仕事その4・webライター
webライターは、先ほどまでに紹介してきた文章を書く仕事に比べると、歴史も浅いうえに、なるのに特別なプロセスも踏む必要がないという点で明らかに異なっています。webライターが注目されるようになってきたのは、コンテンツマーケティングという手法が企業のマーケティングにおいて多用されるようになってきたためです。
コンテンツマーケティングとは、企業が読者にとって価値のあるコンテンツ(記事)を発信し、最終的にはその企業のファンとして定着させることを目指す手法をいいます。価値があるコンテンツと思ってもらうためには、質のいい文章を書けるライターが必要であることから、webライターの必要性がクローズアップされてきました。
そのため、webライターに最終的に求められるのは、クライアントが盛り込んでほしいと希望する情報を的確に文章に反映していく能力でしょう。新聞記者、雑誌記者に比べると、取材して文章を書くという機会は少ないので、多少コミュニケーション能力に自信がなくても、勉強次第で十分に成功できる可能性があります。
書く内容についてのリサーチ能力や、「読み手が何を求めているか」を察知する力は必要です。はっきり言って、webライターになるのは簡単です。クラウドソーシングサービスに登録して、1件でもライティングの案件をこなせば、その日からwebライターと名乗れます。しかし、webライターとしてコンスタントに案件を受注したり、仕事の幅を広げてセミナー講師やwebコンサルタントになるには、新しいことを常に吸収する姿勢が必要です。そういう意味では、なるのが簡単というわけではないでしょう。
また、webライターとして仕事をするのは、将来他の文章を書く仕事を目指す際のトレーニングとしても役立ちます。文章力を上げるには、まずは量をこなすこと、そして様々なジャンルの文章を書いてみることが大切ですが、webライターならそれが叶います。つまり、webライターとしてコンスタントに案件を受注していれば、お金をもらいながらトレーニングができるので一石二鳥なのです。
こぶたのまとめ
- 作家になるには、才能と努力と運がそろっていないと難しい
- 新聞記者は文章の技術以上に取材の技術が求められる
- 雑誌記者は読者が何を求めているのかを見抜く力が必要
- webライターになるのは簡単だが、案件を受注し続けるにはやはり努力が必要
- webライターとして仕事をし、将来、他の文章を書く仕事を目指すのも一つの手段