忙しい現代人に読んでもらいやすい文章構成とは？起承転結と序破急ではどちらがいい？

webライターであれば、自分が書いた記事をなるべく多くの方に読んでもらいたいと思うものではないでしょうか。しかしweb上には記事がたくさん溢れていますし、忙しい読者は記事全体にじっくりと目を通す余裕はないでしょう。ですから、多くの読者を獲得するためには、一見しただけで興味が湧くような文章構成で、的確に情報を伝えなければいけません。

そこで、ここでは忙しい現代人に記事を読んでもらおうとした場合、基本的な文章構成である起承転結と序破急では、どちらを使用したほうがいいのかについて解説していきます。

起承転結とは？

起承転結とは、「起・承・転・結」という4部構成で文章や物語を組み上げる手法のことです。漫画や小説などに用いられ、わかりやすいもので言うと、4コマ漫画のような構成が起承転結となります。起承転結の由来は、古代中国の漢詩だとされています。4行で表される絶句という漢詩において、1行目が起句、2行目が承句、3行目が転句、4行目が結句と呼ばれていたことが元になっているといわれています。

起承転結における「起」とは、文章や物語の導入部分のことです。記事やコラムでは、これから解説しようとしているテーマはなにか、この文章を読むとどんな情報が得られるのか、などを提示します。「承」は「起」の内容を発展・補足するパートです。次の展開に向けての伏線を作る部分でもあります。「転」は読者の興味を最大限に高める部分となります。記事やコラムでは、読者が抱える疑問や悩みに対する答えを提示するのが一般的です。「結」は結論や結末で締めくくるパートです。文章全体をまとめたり、「起・承・転」で触れられなかった有用な情報を付け加えたりします。

起承転結の文章構成を具体的にイメージするために、ダイエットに関する記事の概要を起承転結で作成してみましょう。まず「ダイエットに興味がある方に朗報です」というような文章で読者の興味を引き、おすすめのダイエット方法を紹介することを明示します。これが「起」に当たります。

続いて「承」ではどうしてダイエットに失敗してしまうのか、ダイエットに必要な運動や食生活はどんなものかなどについて触れていきます。専門的な情報をわかりやすく解説することで、読者の共感や信用を高めます。そして「転」では、読者にもっとも伝えたかった効果的なダイエット方法について説明します。

最後に「結」で記事をまとめ、ダイエットに励む方を応援したり、記事で伝えたダイエット方法を実践するのに役立つ商品やサービスなどを紹介したりします。

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序破急とは？

序破急とは、「序・破・急」という3部構成で文章や物語を作る手法のことを指します。日本の雅楽や舞楽から生まれた概念であり、能楽や連歌、剣術や茶道などで幅広く使用される言葉だとされています。序破急にはいくつかの意味合いがありますが、ここでは文章構成や脚本構成としての序破急について説明します。

序破急では「序」が導入部分、「破」が展開部分、「急」が結論部分となります。起承転結に置き換えると、「序」が「起」、「破」が「承・転」、「急」が「転・結」と考えることができるでしょう。

こちらもダイエット記事の概要で文章構成の例を作成してみます。「序」で「ダイエットに興味がある方におすすめのダイエット方法を紹介する」という説明をします。「破」で記事のポイントとなるダイエット方法に触れ、そのダイエット方法にどんなメリットがあるか解説していきます。そして「急」で記事を総括し、記事内でまだ語られていない有用情報を提示したり、解説したダイエット方法の効果を高める商品やサービスなどを紹介したりします。

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webの記事にはどちらの文章構成が向いている？

魅力的な導入部分で読者の興味を引くという点では、起承転結も序破急も同様だと言えるでしょう。2つの文章構成の明確な違いは、起承転結が「転」に最大の盛り上がりを持ってこなければならないのに対し、序破急は後半に大きな見せ場を作らなくてもいいという点です。

小説や漫画や映画などの場合は、後半に大どんでん返しがあるほうが好まれるでしょう。しかし、有用な情報を提示することが目的であるweb記事の場合、なるべく早い段階で主要な情報に触れたほうが、読者の興味を集めやすくなります。したがって、忙しい現代人に読んでもらうための記事を作成するのであれば、序破急を用いたほうが適切な場合が多いでしょう。

もちろん、記事の内容によっては起承転結のほうが向いているケースもありえるので、自分がどんな記事を書きたいのかによって、起承転結と序破急を使い分けるのが一番です。

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