文章には自信があるのに……なんで私が不合格?
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個人的に毎回楽しみにしている執筆テーマ。今回のテーマは「文章を書くのが得意なのにプラチナライターテストに落ちることがあるのはなぜ?」です。
ちなみに、私自身も1度プラチナライターテストに落ちたことがあります。その理由は、「文章校正の基礎はあるが、Webライティングの書き方になっていないから」だったと記憶しています。今回のテーマが共通テーマなのか、個別テーマなのか非常に気になるところですが、いろいろと分析していきましょう。
合格率1%の難関試験!?プラチナライターテスト
この記事を書くためにいろいろ調べてわかったのですが、プラチナライターテストは合格率が低く、ハードルが高いことで有名なんですね。真偽のほどはわかりませんが、合格率1%という文章まで見つけました。
ほかのライター試験に落ちたことがない人でも、プラチナライターテストに不合格になることがあるみたいです。不合格者に対する添削コメントはブログに転載不可なのですが、要約文を表記している人を何人か見つけることができました。
そのなかで多かったのが、「コラムになっていない」というもの。わかります、私もコラムの書き方がわかったのつい最近ですから。ライターでもない限り、コラムなんて書かないですよね。コラムの書き方についてはほかの記事を読んでいただくとして、文章が上手いのに不合格になってしまう人に一度見直していただきたいのが「形式面」です。
文章で受賞経験のある人≠Web記事を書くのが得意な人
プラチナライターの人であれば皆さんそうだと思いますが、私も例に漏れず文章力にはかなり自信があります(自慢でしかありませんが、子どもの頃には何か書けば賞がもらえるという状況でした)。ただ、WebライティングにはWebライティングの書き方があるんだと思います。
私がプラチナライターになったばかりの頃、現在のようなシステムではなく、メールで執筆した記事を渡して、編集者さんに添削してもらうシステムでした。その頃の出来事で最も印象に残っているのが「“?”を使わずに一度記事を仕上げてみてください」というアドバイス。自覚がなかったので、「………?」と時間がしばらく止まったように感じました。しかし、よく自分の文章を見返してみると、本当に1500字くらいの記事で5〜6個“?”を使っていました。なぜかWebライティングをプレゼンの原稿資料のように捉えていたんですね。
あれから約2年。面白いことに、今私の執筆する文章に“?”は全く含まれていません。個人的な見解ですが、世間的に認められ、何らかの賞に値する論文(文章)とは、独創性に富んだ見解が根拠に基づいてわかりやすく述べられているものです。内容重視であることも多く、形式面に目を瞑ることもあるはずです。
ただ、そうしたものがWebライティングとして求められているかというと、私は否定的に考えます。そもそも「主観表現NG」という条件が多いのに、独創性に富んだ見解なんて書けるはずありません。だから、受賞経験があるからといって、Webライターとして認められるとは限らないのです。
文章が得意なら中身より形式面を見直して!
今でもよく「文章が長い」「文章が堅い」とのコメントを承認者の人からもらいます。とりあえず「ワードで最長2行半を目安にしよう(1行40字設定)」と考えていますが、それでもほかの人と比べると長いのかもしれません。文章のクセは、普段自分が目にする機会の多い本(文章)に影響を受けているのでしょう。小難しい小説ばかり読む人の文章は、一読しても意味が掴めない表現になりがちです。
反対に、ファッションなどに関する柔らかめの文章をよく読む人は、そうした文章を書きやすい傾向にあるといえます。私の場合、学術的な論文を読む機会が多いので文章が堅く、かつ長くなってしまう、……と言い訳しておきます。
だから、文章が上手いのにプラチナライターテストに受からないという人は、Webコンテンツの記事を読んでWebライティングのいろはを学んでみてはいかがでしょうか。文章に自信があるなら、すでに中身のある文章を書くスキルをお持ちなのでしょう。形式面を整えるだけで、案外すぐ合格できるかもしれません。
こぶたのまとめ
文章が上手いのにプラチナライターテストに落ちてしまう人の対応策
→内容面だけでなく形式面を見直して!
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みんなの感想文
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- プラチナライターの存在は以前から知ってはいたのですが、合格するまでこれほど難しい世界だと知って驚きました。ただ合格できるまでのサポートはとても手厚いようで心強いなと思ったし、自分もスキルを上げて今後挑戦してみたいです。
- プラチナライターに合格するための有益なテクニックの数々は通常のライター仕事にも即実践できそうでとてもタメになりました。こういったお仕事は決して独創性や主観性がある際立った文章が求められるのではなく、読み手の立場を最大限に意識した文章を書いていきたいと思いました。
- ライティング初心者の私にも身になるとてもいい記事でした。文章だけではなく形式面も見直すということに感銘を受けました。プラチナライターテストというのが難しいというのも頷けます。文章を書くのが得意といってもコラムは別物なのだと知りました。
- 非常にためになりました。コラム作成のノウハウを研究し、プラチナライターを目指してみようと思います。記事を書くことは難しいと感じることばかりですが、文学賞などとは違う作法があるというのは意外と気づきにくい視点だと思います。
- 文章を書く上で何から情報を得るかによって書き手も書き方が変わってくるのだというのが分かりました。WEBライティングにはまた違った趣向で書かなければ万人受けしないという感じが記事を読んで伝わってきました。
- 文章がうまい=フリーライターとして稼げるのではない。という内容に非常に納得しました。確かに、日頃新聞の社説を読まない人も、WEBの記事を読んでいることが多い時代になって来ていますし、読みやすい文章を書く力が必要とされてきているのかなと思いました。
- 私は文章を書くことに対して苦手意識がありますが、その理由として語彙力の乏しさが第一としてありました。それを克服するには本を読むことだと考えてきましたが、難しい本を読んで難しい言葉を身に付けるだけでは、ただ堅い文章をつくる能力が備わるだけだとわかりました。美容やファッションの本を読んでも語彙力はつかないと考えていましたが、そのような本を読むことでやわらかな表現ができるようになり、それも1つの学びだとわかりました。どちらもバランス良く身につけて、わかりやすく読みやすい文章が書ければいいなと思いました。
- 文章を書くことが得意だからプラチナライターになれるだろうという甘い考えが吹っ飛びました。単純に文章を書くのではなく「コラム」を書くことに長けている人がプラチナライター合格の基準だということを頭に置いてこれからの仕事に取り組みたいと思います。
- 私は今まで、Webライターは文章力さえあればなれると思っていましたが、この記事を読んで、文章力だけではなく、場面に合った書き方や文章を考える必要があることを知りました。この記事はこれからWebライターを目指す人やプラチナライターテストに落ちてしまった人へのとても有益なアドバイスになっていると思います。
- 今、あるところで記事を書く仕事を請け負ってます。ウエブ記事は全くの初心者で、提出した文章はだいたいクライアントさんのほうで語尾を少し和らげたりして掲載されることが多いです。自覚もあって、思うままに書くとですます調になっていて漢字の熟語が多くなるので、熟語を柔らかい言葉に直したり、語尾をやわらかくしたりなるべく治す工夫をしています。それに手間がかかってしまうことがしばしばです。ですからこの記事はとても参考になりました。他の方の文章をたくさん読むことは確かに良いですね。