どうしてやる気は出ないのか?フリーライターにおすすめの心理学

どうしてやる気は出ないのか?フリーライターにおすすめの心理学

毎日、執筆や取材に追われてつい単調になりがちなフリーライターの日常ですが、やる気の維持に頭を悩ませている人も多いでしょう。自分もやる気が出なくて悩んでいた過去があります。好きで始めた仕事のはずなのに、どうしても仕事をしたくないときがあるのが謎で仕方ありませんでした。

そんなとき、救われたのが中越 裕史の『「やる気」が出る心理学』です。目から鱗の内容が満載なのでフリーライターのモチベーションアップにおすすめの一冊です。

やる気の出し方は十人十色だった

まず自分の話をすると、サラリーマンを辞めてフリーライターになろうと思った動機は「他人に自分のするべきことを指示されるのが苦痛だったから」でした。どうせ一度きりの人生なら、自分のしたいことを思い切りやって暮らしていきたいと望むようになったのです。ところが、フリーライターになってみると好きな仕事をしているはずなのに、どうしてもやる気が上がらない日があることに気づき愕然としました。

少しでも今の状況を改善したいと考えて手に取ったのが『「やる気」が出る心理学』だったのです。この本を読んで驚きだったのは「やる気の出し方はオーダーメイドであるべき」という主旨でした。自分は人から無理やり仕事を押し付けられるのが嫌でフリーランスになったのに、いつの間にか自分自身に「絶対にこの仕事をしなくてはいけない」と言い聞かせて仕事をしていることが分かったのです。

つまり、仕事を押し付けるのが他人か自分自身かが変わっただけで、本質的に仕事を強制的にやらされている状況は同じでした。それならば、やる気が上がるはずもないと考えるようになり、モチベーションアップの方法に工夫するようになりました。自分のように「仕事とはこうでなくてはいけない」という先入観から心が苦しくなっている人には読んでみることをおすすめします。

やる気の出し方に正解はあるか?

実は、他にも多くの自己啓発本やビジネス書を買い漁っていた時期があるのですが、本当に心に響く言葉はあまり載っていませんでした。その理由もまた、本書を読んではっきりしました。やる気の出し方は人それぞれであり、そこに正解などないからです。そして、ときには「このやり方が正しい」と主張してくる先人の言葉がストレスになることすらありえるのです。

もちろん、先人の教えが自分に合っていて、実践してみると仕事が効率化されたケースも存在するでしょう。しかし、もしもやり方が合っていなかったとしたら、思うように状況が改善されず「自分自身に問題があるのではないか」と新たな悩みの種を呼び込んでしまうことになります。自分は本書を読んでから自分がやる気を出すにはどんな方法がいいのだろうかと、真剣に考えてみました。

結果、仕事の区切りがつくたびにおやつを食べるなど、常に簡単なご褒美を用意する方法を思いついたのです。これはあくまで自分にとってのいい方法であって、人に押し付けるつもりはありません。大切なのは、どんなに偉い先生が「間違いだ」と主張している方法でも、それで結果を残せるのであれば当人にとっては大正解なのです。この本を読めば、他人の意見に左右されることなく自分なりの仕事の進め方を見出すきっかけが生まれるでしょう。

やる気とはシンプルな心理学

心理学、というタイトルから難しい内容だと思っている人もいるでしょう。しかし、シンプルな教えを簡単な文章で書いているので、少し心が疲れているときでもスラスラ頭の中に入ってきます。そして、やる気とは単純な構造で生まれてくる心だと気づかされるのです。つまり、「上手くいっているのであればやる気は生まれる」ということです。嫌なこと、失敗しそうなことについてはやる気を感じられません。

本人が楽しんで物事に当たれるからこそやる気は生まれるのです。そのためには、他人から押し付けられたやり方ではなく、自分で見つけたやり方で進んでいくことが重要です。自分は自由を求めてフリーライターになったので、この本を読んで自分の生き方が肯定された気持ちになりました。自由に生きたいすべての人の心に響く本だと思います。

今回紹介した本について

  1. 書籍名:「やる気」が出る心理学
  2. 著作者:中越 裕史

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みんなの感想文

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  • 心理学と聞くと堅苦しいイメージがあったのですが、こちらの本では初心者でも分かりやすく解説されているようで、一度読んでみたいなと思いました。仕事でモチベーションを維持するのがつらい時が多々ありますが心理学の教えを通じて乗り越えることができるのは面白いなと感じます。
  • フリーライターのやる気の出し方に関して、適切な書籍の紹介をしながら詳しくまとめられていたのでとても勉強になりました。特に、楽しんでライターの作業をすることの大切さについて改めて認識することができました。
  • やる気の出し方を実践して、実際に自分に合ったやり方なのかはわかりませんが、ある程度の具体的な方法を述べてあることがわかりやすかったです。本人が楽しんでこそやる気は生まれる、やる気の出し方に正解はない。と言う言葉は心に響きました。
  • 心理学の視点からフリーライターの仕事のやる気を出すためのコツに関して、具体的に学ぶことができて良かったです。中でも、自然にやる気を出す方法について丁寧に書かれており、効率よく重要なポイントを把握できました。
  • 私自身も、自分の意志でライターを始めたのにそれが苦痛に感じることも少なからずあったため、このような経験は私だけではないのだと少し安心しました。私も自然と楽しんで取り組んでいけるよう、気持ちを新たに頑張りたいなと前向きな気持ちになれました。
  • やる気の出し方に正解などないという部分がとても気に入りました。モチベーションを上げるには、自分にとって良い事を選択することで結果をより多く残すことができるのであれば、間違いではないんだなと思わせてもらうことができました。
  • まだまだライターを始めたばかりの私でもやる気が出ない時はあったので、参考になりました。確かに知らないうちに自分で自分に命令していた気がします。自分なりのやる気の出し方を見つけて生活に取り込んでいけたらいいなと思いました。
  • 人それぞれやる気の出し方が異なることについて、一冊の書籍を紹介しながら具体的に述べられているところが良いと感じました。また、やる気の出し方について他人から強制されないことが大事だと知り、これからの生活の中で役立てたいと思います。
  • あまりライターの仕事とは関係なく、心理学の本の紹介のように思います。ライターに限らず、どんな仕事をしていてもやる気が出ないことはありますし、モチベーションをあげる方法は人それぞれであるのも当然のことです。
  • ライティングのお仕事をする上で、稼ぎたいのにやる気が出ないことも多いのが悩みでした。この記事を読んで「やる気が出る心理学」という本にとても興味が湧いたので、機会があれば購入して「やる気」の出し方を学びたいと思います。
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