編集プロダクションとは一体何?フリーライターとの比較!

編集プロダクションとは一体何?フリーライターとの比較!

ライターとして働く方法は、何もフリーライターになることだけではありません。フリーランスとしてではなく、編集プロダクションに勤めるという方法もあります。しかし、あまりその言葉に馴染みがなかったり、どういう仕事なのかが全く浮かばなかったりする人は少なくないかもしれません。

また、ライター経験がなければ、編集プロダクションとフリーライターならどちらのほうを目指すべきなのかも、いまいちわからないという人もいることでしょう。そこで、編集プロダクションとフリーライター、それぞれの特徴について比較してみました。

編集プロダクションの仕事ってどんなもの?勤務内容の詳細は?

編集プロダクションは、広報誌や書籍などの発行をする仕事が主となっています。それなら、出版社の編集部と全く同じではないかと思うかもしれません。確かに、実際のところ業務上は似ている部分も多いですが、出版社とは全く異なる部分があります。それは、編集プロダクションは、基本的に版権を持たない下請け業者という点です。

簡単にいえば、著作権を放棄して仕事をするということになります。主に大手の出版社から依頼されたものを下請けとしてこなしていくため、縁の下の力持ちとしての役割を担う業務だといえるでしょう。数十人規模、小さい所では数人規模の企業もあるため、会社の専属ライターとして執筆活動をするというよりは、総合的に仕事を任されることのほうが多いです。雑誌記事の場合、企画を考える所からはじまることは珍しくありません。

企画が決まったら、取材先を決めたりアポを取って実際に取材をしたり、取材時には必要に応じて写真撮影をしたりなどといった仕事もあるため、厳密にはライターではなく、記事作成のための総合業務として分類したほうが正しいでしょう。編集プロダクションの経営方針やクライアントからの依頼内容によっては、むしろ記事を外注してしまう、つまりフリーライターに任せてしまうところもあります。

編集プロダクションとフリーライターの違いは?

編集プロダクションとフリーライターで共通しているのは、記事を作成するという部分ですが、前者の場合は必ずしも記事の執筆を行うとは限りません。また、編集プロダクションでは正社員やアルバイトとして職場へ勤務するのに対し、フリーライターは会社で雇用されることなく、在宅で仕事をするのが大きな特徴です。フリーライターでも事務所を構えて活動する人もいますが、営業活動をするわけではない、また自宅では仕事ができない事情があるというわけでもない限りは、自宅勤務でも特に不便はありません。逆に、通勤にかかる手間や時間を省けるので、その分だけ業務へと時間や労力を費やすことも可能です。

ただ、収入に関しては、編集プロダクションなら時給や月給による支給ですが、ライターは成果報酬ですから、自己管理がきちんとできないといけません。また、クライアントからの依頼が完了し、継続依頼がない場合には、新しく取引をしてくれるクライアントを探す必要が出てきます。会社全体とは違い、自分の力だけで仕事を探さなければならないので、自己責任の部分は大きいでしょう。編集プロダクションは業務内容が多岐に渡るので激務だともいわれていますが、ある程度の給与額はきちんと保障されているので、その点では安心できます。

編集プロダクションとフリーライター!これから始めるならどっちがいいの?

これからライターとして活動したいけれど、編集プロダクションとフリーライターのどちらになるか迷っているのなら、具体的に自分がやってみたいこと、そして待遇の面から考えてみましょう。編集部がこなすような仕事を総合的に網羅したいのなら編集プロダクションのほうが向いていますが、執筆活動のみに専念してみたいのならフリーライターが適しています。

また、給与の面で見ると、毎月きちんと最低月給が保障されたいのなら編集プロダクション、自分の力を試しながら努力した分だけ、それに見合った報酬がもらえるほうを優先したいならフリーライターのほうがいいです。環境面では、孤独な作業に耐えられない場合は会社勤めのほうがいいでしょうし、上司や部下に気を遣うのがわずらわしく感じるのなら在宅勤務が気楽でしょう。どちらのほうがより魅力的だと感じるかは人それぞれですから、さまざまな方面から比較してみて、自分自身の価値観に合っていると思うほうを選んでみることをおすすめします。どちらも経験してみたいのなら、まずは編集プロダクションでしばらく働いてみて、記事作成のコツやポイントを学んでいき、それからフリーライターとしてデビューするという方法を検討してみてもいいでしょう。

自分がやりがいを感じられるほうを選ぼう!

編集プロダクションとフリーライターの違いについて比較してきましたが、それぞれ秀でている部分は異なります。ですから、一概にどちらのほうが優れているとは言い切れないでしょう。業務内容や勤務形態、給与など、それぞれの特徴を踏まえたうえで、選ぶことはもちろん大切です。しかし、どちらが魅力的に感じるのか、働いて楽しそうだと思えるかはまた別問題ですから、自分がより興味を持てる、そしてやりがいを感じられそうだと思うほうを選んでみてはいかがでしょうか。

ただ、自由な働き方がしたい、もしくはとりあえず気軽に挑戦してみたいということなら、一般的に広く知られている勤務形態とは明らかに異なる、フリーライターのほうが適しているのは間違いないでしょう。

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みんなの感想文

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  • 編集プロダクションが著作権を放棄して仕事をするということを初めて知りました。また、毎月きちんと最低月給が保証されたいなら編集プロダクションに勤めるのが良いこともわかりました。自分の将来についてこの記事を参考に考えてみたいと思います。
  • 編集プロダクションとフリーライターの働き方の違いに関して、初めての人にも分かりやすく記載されていたので役に立ちました。特に、仕事の進め方ややりがいなどのポイントを知ることができたので、今後の活動に活かしたいです。
  • 私はこの記事を読むまで、恥ずかしながら「編集プロダクション」という言葉の意味を知りませんでした。執筆で生計を立てていきたいと考えた結果、ただただ漠然とライターになりたいと思っていた私ですが、選択肢のひとつとして編集プロダクションもあるということを教えてもらった気分です。
  • 一見似ている仕事は、具体的には何が違うのか分からないことが多いため、この記事で詳しく知れて良かったです。編集プロダクションとフリーライターは、それぞれ大変な面やいい面も違うということもよく分かりました。個人的にはフリーライターのほうが向いているように感じました。
  • 編集プロダクションという職業そのものの存在を知らなかったので、勉強になりました。いろいろな職業があるのだなあと思いました。ただ自分のこととして考えるには縁遠いものにも感じました。フリーライターと並べてどちらかを選ぼうという選択肢としてはかなりハードルが高いお仕事のように思いました。
  • 編集プロダクションとフリーライターについての説明やその違いについてのコラムでしたが、少し難しかったです。編集プロダクションは会社勤めで、フリーライターはフリーランスで、気楽に挑戦できる職種だということくらいしか頭に残りませんでした。
  • 編集プロダクションという言葉自体はよく耳にするのですが、実態を把握できなかったので今回詳しく知ることができてとても興味深かったです。編集プロダクションの仕事もやりがいがあって楽しそうだなと思いました。
  • 編集プロダクションの業務とは何かを、フリーライターとの比較をもとに分かりやすくまとめられています。職務内容や給与面などを比較することで、どちらの雇用体系を選んだら良いかどうかのキッカケ作りにもなっており、とても読みやすかったです。
  • 記事を作成する仕事にも様々な働き方があることや、やりがいを感じられる仕事を選ぶメリットについて知ることができました。特に、執筆の仕事に関心がある人にとって、具体的な仕事に関する記述が多いため、勉強になるのではないかと思いました。
  • 編集プロダクションとフリーライターの違いがとてもよくわかる記事でした。編集プロダクションは自分で企画するなど責任が重い仕事ですが、収入が安定しているところが魅力的です。フリーライターは在宅で自由度が高く、実力があれば引き受ける仕事の幅が広がるところが魅力的です。
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