センスよりも技術を磨いてライターを目指すための問題集

センスよりも技術を磨いてライターを目指すための問題集

ライターは才能や感覚で行う仕事ではなく、技術が必要とされる仕事です。与えられたテーマに適切な表現ができるか、読者が面白いと思ってくれる文章を書けるか、それらの技術がライターとしての成功を左右します。そして、技術は練習しなければ磨くことができません。『ライターになるための練習問題100』はこれまでになかった、ライターを目指す人のための問題集です。本書を利用すれば大幅なステップアップも見えてくるでしょう。

わずかな表現にも工夫するのがプロライター

遊園地に行って「楽しい」と感じたり、食べ物を食べて「美味しい」と感じたりすることは誰でもできることです。ライターに必要とされる能力は、さらに踏み込んで対象の魅力を読者に伝えることです。「美味しい」という誰もが使う表現では、魅力は伝わりきりません。「美味しい」をどんな言葉で言い換えて読者のイメージを膨らませるかがライターの腕の見せ所だといえるでしょう。そんなライターにとっての課題を本書は明確にしてくれます。そして、練習問題の数々を解いていくことで、本当に面白い文章の真髄を理解し、実践できるようになっていくのです。

また、ライターには文章だけでなくキャッチコピーを作る能力も求められます。タイトルや見出しで読者の興味を引きつけ、思わず文章の先が知りたいと思わせるように誘導させるのがライターのテクニックです。肝心の文章でもありきたりな表現が続いていては、読者が途中で読むことを止めてしまいます。インパクトのある表現をほどよく挿入することで読者を刺激しつつ、最後まで退屈させないサービス精神も大切です。これまで誰も教えてくれなかったライターらしい文章の書き方が本書で理解できるでしょう。

ライターになるための勉強法とは

本書は問題のほか、ライターになるための勉強法も教えてくれています。量をこなすことももちろん大事ですが、間違った視点で量をこなしても実りは薄いでしょう。その前に、正しい思考法を学ぶことをおすすめします。たとえば、名コピーやプロの文章から技術を盗むという意識です。ゼロから一を作り出すことができるのは一部の天才だけであり、プロライターになりたいのなら既に世間で評価されている「一」を二や三にすることを考えてみましょう。雑誌の広告やweb記事の見出しなど、これまで見逃してきたものからも多くのことを学べるはずです。本書からはそんな風にたくさんの気づきを与えられます。何よりも、プロの立場からアドバイスをもらえるのが心強い限りです。単に良い文章を書くだけでなく、実際にどんな文章が反響を得られるのかが経験則から教えてもらえます。ライター初心者からすれば、すでに業界で活躍している人間の言葉は素直に聞き入れられるのではないでしょうか。業界の裏事情や、非常に細かいテクニックなど、今すぐ使える技術を本書から取り入れて、ライター人生に役立てましょう。

自分の欠点を前向きに克服しよう

本書の最大の教えとしては、現場にこそライターとして成功するヒントがつまっているということです。ライターになりたくても、方法が分からずに家で発表する予定もない文章を綴っているだけでは、いつまで経っても夢は叶いません。まずは、小さくてもいいからライターの仕事を始めてみることをおすすめします。すると、今までは見えていなかった自分の課題や仕事の大変さが身にしみて理解できるはずです。自分の欠点が分かって初めて、勉強法を想像できるのではないでしょうか。問題集である本書は自分の実力を確かめるためには最適の構成となっています。思うように問題ができなくても落ち込まず、前向きな気持ちでライターとしての能力を育む意識を持ちましょう。

今回紹介した本について

  1. 書籍名:ライターになるための練習問題100
  2. 著作者:編集の学校

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みんなの感想文

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  • 自らの文字で相手を引き付けるライターに必要なのはセンスではなく技術だという所に共感しました。自分の欠点を見付け、文法の基礎を身に付けることが、ライターとしての才能を開花させるのだと改めて実感しました。
  • タイトルの重要さはもちろん、語彙の豊富さが大切だということが分かりました。ついつい同じ表現や言い回しになってしまいがちなので、プロのライターさんの文章を読んだり、実際に文章をたくさん書くことで経験を積んでいくことが重要なのだと思いました。
  • 本を紹介している点において、記事の中の書籍以外にも複数の種類を挙げておくのが良いと感じました。このとき、初心者向けや上級者が対象という形でそれぞれに合った本を紹介しておけばもっと良かったとも思いました。
  • 紹介されている問題集を買おうとはなりませんが、本格的に勉強する場合の参考になる本かもしれません。様々な表現方法や文章を書くコツが必要なことが分かりました。プロライターならもっと良い記事を書こうと思うような記事かもしれないです。
  • 私のライターとして記事を書きますが、ある言葉を別の表現に言い換える時に苦労することが多いです。そのためにいろいろな文章を読んで勉強をすることもありますが、このような練習問題集があるということを今まで知りませんでした。今後はこういった本で勉強してみる方が効率がいいかもしれません。
  • 記事を書くために必要なテクニックがわかりました。確かに感じ方は人間ほとんど一緒で、それをどう表現するのかが大切だということに共感しました。また、この記事の本も初心者向けで、わかりやすそうだなと思いました。
  • センスよりも技術、という一文にハッとしました。ライターとしての本質を突きつけられたように感じました。また、最後に参考になりそうな書籍と作者、出版社を紹介しているのは、とても良いアイデアだと思いました。
  • 思わず本を購入してしまいました。わたしももっと技術を磨いて、質の高い文章を書けるようになりたいです。一という言葉を二、三と広げていけるようなボキャブラリーを手に入れたいです。やはりもっと自分の欠点と向き合って鍛錬していかないといけないなと痛感しました。
  • ライターには才能や感覚よりも技術が必要であることがよく分かりました。文章の書き方や構成の仕方など、さまざまな面でのスキルを向上させることが大切だと思います。読む人が楽しんでくれる文章を書く技術やセンスを磨いていきたいと思いました。
  • ライターを目指す人にぴったりの問題集があることに驚きました。語彙力を増やしたり言い回しの方法を学ぶためにも役立ちそうなので、読んでみたいと思います。問題集の紹介だけでなく語彙力や文章力を高めるために必要なコツも書かれているので、ライターを目指している方におすすめです。
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