正確でスピーディーな推敲の秘密!5つのチェックリスト

推敲のポイント

ライターが記事を書く際、その作業には大きく分けて『構想、下書き、推敲』という3つのプロセスがあります。この内、推敲については誤字脱字をチェックする程度のものだと軽く考えている人もいますが、それは大きな間違いです。

そもそも、誤字脱字をチェックするのは推敲ではなく、校正です(したがって、記事を書く作業は正確には『構想、下書き、推敲、校正』に分かれるのですが、ここでは校正は別のものとして考えます)。推敲とは下書きで書いた文章が自分の意図した通りに書かれているかを確認し、その意図と文章の間にずれがあれば手直しを施す行為です。

記事作成の中でも非常に大きな意味を持っています。そこで、文章を推敲する際の主なポイントについて説明をしていきます。

言いたいことが伝わっているかをチェック

推敲すべきポイントのひとつめは、出来上がった記事がライターの意図を分かりやすく伝えているか否かです。伝わりにくい記事というのは、何が主題であるのかが示されていなかったり、示されていてもそれに対する結論があやふやだったりするものです。

そこで、下書きを最初から読み返し、序文で問題提起がなされているか、それに対する結論が早い段階で明快に述べられ、さらに、結論に対する筋道だった根拠が示されているかなどを確認しましょう。もし、以下のような個所が見つかった場合は修正の検討が必要です。

  • 序文で明確な問題提起がなされていない
  • 本文において問題提起に対する結論がなかなか出てこない
  • 問題提起とそれに対する結論がかみ合っていない
  • 結論がなかったり、結論が曖昧だったりする
  • 結論に対する根拠がない、あっても曖昧

また、想定読者と記事の内容が合致しているかの確認も大切です。例えば、テーマが転職で想定読者が20代の第2新卒なのに年配の人の転職の話がメインテーマになっていれば当然修正が必要です。さすがに、ここまで極端な場合は書いている途中で気がつくでしょうが、読み直してみると想定読者と記事の内容に微妙なずれがあるというケースは意外にあるものです。

長い文章は短くシェイプアップ

記事の内容的に問題がなくても、文章がどこか読みづらいと感じる時があります。その場合も推敲が必要です。文章が読みにくい原因としてはまず、『てにをは』の間違いが考えられます。読み返して引っかかる文があれば、助詞を入れ替えてみてもっと意味が通りやすい文にできないかを検証してみてください。

また、文法や『てにをは』が間違っていなくても文章が読みにくい場合は、ひとつの文が長すぎる可能性があります。長くて読みにくい場合は、文をふたつにわけるか、文そのものを短く削って読みやすくなるように工夫をしてみましょう。

さらに、記事全体に内容を盛り込みすぎて冗長になっている場合があります。読み返してみて同じ内容の繰り返しになっている部分や無理に盛り込まなくてもよい部分は削り取ってスリム化を図ると記事はぐっと読みやすくなります。

推敲の際は音読がおすすめ

推敲をする際におすすめなのは、なるべく音読をすることです。声に出して読むと視覚と聴覚の両方でチェックを行えます。そのため、意味の分かりにくい文があるとすぐに気がつくようになりますし、文章のリズムが悪いと引っかかりを感じやすくなります。

なにより、音読をすれば、読み飛ばして修正すべき個所をスルーするというリスクが格段に低くなるのが大きなメリットです。そして、何度も音読を繰り返していくうちに、声を出さなくても頭の中で自分の声が聞こえるようになります。そのレベルまで到達すると、特別意識しなくてもどこを修正すべきかがすぐに分かるようになってきます。

あとは長時間記事を書いていて睡魔に襲われた時も、声を出して推敲することで眠気覚ましになるのもメリットの一つだと言えるでしょう。

推敲の仕方によって決まる記事の魅力

記事は下書きの段階では宝石の原石と同じであり、無駄な部分やよどみが多くて十分にその魅力を発揮できていないものです。そして、どれだけ磨き上げるかによって記事の輝きは大きく変わってきます。推敲にはそれだけ重要な意味があるのだという事実を自覚し、より魅力的な記事を作り上げていきましょう。

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こぶたのまとめ

記事を推敲する際は以下の点を重点的にチェックしてください

  • 序文で問題提起、本文の早い段階で結論が提示されており、その明確な根拠が述べられているか?
  • 『てにをは』を間違っていないか?
  • 長い文や冗長な文章が原因で読みにくくなっていないか?

これらを念頭に置き、音読をしながらチェックすると、修正すべき箇所に気がつきやすくなります

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みんなの感想文

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  • 調べながら書き進めていると、文章があべこべ(例えばメリットとデメリットを書いた後にまたメリットを書くなど)になってしまい、文章がブレることがあるので、参考になりました。さらに、一つの文章ができるまでの工程をさらっと書いてくれているので、文章の信頼度が高いなと感じました。
  • 恥ずかしながら「推敲」という言葉を初めて知りました。記事の内容を音読したり、読者に分かりやすく内容を伝えることは容易なことではないですが、冗長な文章は「てにをは」を意識して短くまとめることが大切と理解できました。
  • ライティングの仕事で、私は基本的に書いたらすぐに投稿するのですが、この記事で紹介されているように、推敲は非常に重要だなと感じました。推敲をきちんとすれば承認の確率も上がるでしょうし、やって損はないと思います。
  • 文章を書いたら基本的には確認をせずそのままにすることが多いので、読んでいて反省しなければならないことが多々あることに気づかされました。また推敲する際は音読が効果的だと書いてあったので、すぐに実践してみようと思います。
  • 「推敲」の大切さがわかりました。今までも推敲をしていたつもりでしたが、単なる「校正」にとどまっていました。本当の意味の「推敲」を今後はしていきたいと思います。まずは、投稿前に音読をして、視覚と聴覚で最終チェックをしようと思います。
  • 文章を書く上で読み手のことを考えるのは非常に大切で、その中で意識しなければいけないポイントがこの記事を読んでわかりました。チェックするポイントも非常に細かく書いてあってスキルアップにも繋がる内容になっていると思います。
  • 「推敲」という作業は、ライターにとって重要な作業であるということが理解できました。文章を音読して読み直してみるということも、ぜひ取り入れてみようと思います。記事の完成度を高めるためにも、推敲の作業を念入りに行おうと改めて思いました。
  • ライターとしては、書いた記事が承認されなければ意味がないので、文章を書いていく上で推敲という作業が物凄く大切だということがよく理解できました。推敲を行うことで時間は必要になりますが、その分承認率もアップすると考えます。
  • この記事を読んでから自分の文章を振り返ってみると、冗長な表現が多く読みにくいと感じてしまわれてもしょうがない部分があったので、気をつけたいなと感じました。音読をしながら推敲をするという手法は今後真似したいです。
  • 文章を書き上げる意味で、推敲することの大切さがよくわかりました。普段の自分は、誤字脱字の校正に気を取られすぎていて、推敲は疎かになっていたなと感じています。また、音読によって眠気防止にもなるというのは、ちょっと面白さもある豆情報として参考になりました。
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