インタビュー記事の書き方が上達するコツとは?

インタビュー記事の書き方が上達するコツとは?

ライター業を本職にするためには、いろいろなタイプの文章が書けることが大切です。そのなかでも、ライター志望者を悩ませるのは、インタビュー記事の書き方ではないでしょうか。インタビューの経験がある人は稀ですし、練習の仕方も分かりづらいのがインタビュー記事です。しかし、1度コツを掴めば、インタビュー記事は難しいものではないのです。ここでは、インタビュー記事の執筆が上達するコツを、詳しくご紹介していきます。

実際にインタビューをしてみよう

インタビュー記事の仕事には、2種類あります。誰かが行ったインタビューの、録音データを文字にしていく『書き起こし』と呼ばれる作業と、自分がインタビューから執筆までを担当する作業です。書き起こしは時間こそかかりますが、作業内容としては比較的簡単にできる部類のものです。問題は、インタビューから記事執筆を任されたケースです。

まずは、事前にインタビュー記事を読み漁って、雰囲気を掴んでおくことが大切です。単に記事を追うだけでなく、記者がどのような方法で、インタビュー対象の人物にアプローチしているのかも参考にするといいでしょう。インタビューとは、ただの会話ではなく取材です。対象人物の考えがインタビューを通して浮き彫りになるよう、工夫する必要があります。有名人のインタビュー記事をリサーチして、インタビュアーの技術を盗むよう心がけましょう。

そして、予行演習として、誰か身近な人にインタビューをしてみることをおすすめします。家族や友人でもいいのですが、できれば目上の人にインタビューをすると緊張感が生まれます。事前に、テーマや記事の方向性を定め、取材時間を区切って行うことで、密度の濃いインタビューを行うことができます。

インタビュー内容の要点を押さえよう

インタビューを行ったら『書き起こし』の作業に入ります。インタビュー内容を完全に収録するタイプの記事では、書き起こし内容の細部を整えると、そのまま記事になるので、非常に重要なプロセスとなります。

一方で、インタビューのいち部分を抜粋するタイプの取材では、全体を書き起こさずに1部分だけを文章化することもあります。ただし、前後の文脈を理解して発言を掲載することが重要なので、インタビューを聞き返すときは一部分ではなく全体を再生するようにしましょう。インタビューを振り返りながら、内容の核となる部分を押さえていきます。慣れてくると、取材中に要点を押さえられるようになって執筆が楽になっていきますが、インタビュー記事の書き方が分からないうちは、丁寧に録音を聞き返していくほうが賢明です。

また、事前に記事の概要を作ってしまって、インタビュー内容を当てはめていく方法もあります。これは、時間が短縮できるうえに、記事の内容を想定しながらインタビューができるメリットがありますが、やり方を間違えると取材対象の意図を無視して、記事を書いてしまうことにもつながります。インタビュー初心者は、あくまで取材対象の言葉に耳を傾け、発言を理解することに努めましょう。

取材対象になった人の人間性が分かる記事にしよう

インタビューの会話文を書き起こしていくだけで記事ができるわけではなく、インタビュー記事にはある程度、お決まりの書き方があります。

まず、導入文によって取材対象の簡単な紹介と、取材意図を読者に教えます。そして、インタビュー内容にあたる会話文が続き、ときにはインタビューを掲載した最後に、まとめの文章を載せて締めくくります。インタビュー部分が長すぎると読者が読みづらいうえに、何を話しているのかを見失ってしまいがちなので、会話文の途中にも補足の文章を挟みながら執筆することもあります。記事を盛り上げる手法として、インタビューの核をなす発言を、タイトルや小見出しに引用したり、括弧つきで取材対象の表情や仕草を描写したりする方法も効果的です。

しかし、インタビュー記事の書き方で1番気をつけなければいけないのは、取材対象の人間性が読者に伝わるようにすることです。ユーモアに満ちて現場を和ませた発言も、文字に起こすとキツイ印象を与えてしまうこともあります。そんなときは、取材対象の人間性が誤解される恐れがあるので、文章によって読者の視点を導き、理解をサポートする必要があります。インタビュー記事では、ライターが取材対象の理解者として読者に紹介する意識が重要なのです。

インタビュー記事の書き方を知っていると重宝される

文章を書くのは得意でも、インタビューが苦手なライターはたくさんいます。インタビューでは、取材対象から本音を聞き出したり、インパクトのある発言を引き出したりすることも求められるので、文章力とは違う技術に挑戦しなければいけないからです。逆に、インタビューが得意なライターは、業界から重宝されます。取材対象の気持ちを高揚させて、内容のあるインタビューを書けるライターは信頼を高めていきます。有名人のなかには『取材はあのライターでなければ嫌だ』とリクエストしてくるケースもあるほどです。インタビュー記事の書き方をマスターすることで、自分自身への需要を高め、ライターとしてのステップアップを目指しましょう。

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みんなの感想文

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  • インタビューという特殊な記事の作成方法やコツがわかりやすく書かれていると思います。なかなかチャレンジがしにくい分野ではありますが、ライターとしてこなせる仕事の幅を広げる為に、ぜひマスターしステップアップしたいです。
  • インタビュー記事は敷居が高い印象がありました。取材対象があってこその記事を書かなければならず私も苦手でしたが、要点を把握して取材対象の人間性を知ってもらいたいという気持ちも大事なのではないかと感じました。
  • インタビュー記事は自分も読んでいて単に書き起こすだけだろうと思っていたのですが、たくさんの苦労があると知り興味深かったし、驚きました。インタビュー記事のテクニックは他の記事にも活かせることが多く自分も即実践したいなと思います。
  • インタビュー記事というのを初めて聞いたので難しそうだと思いました。人から聞いたことを文字に変えていくのでコツが必要ですし、聞いただけでも非常に難しそうです。実際に話すのと書くのでは違う為、様々なことに注意する必要性があることが分かりました。
  • テレビなどでも、インタビューをしている場面はよくみますが、私はとても簡単なものだと思っていました。ただ、その人について聞きたいことを聞けばいいだけだと思っていました。ですが、順を追った、話の流れにそった質問をするのは思っている以上に難しいものだということを理解しました。
  • これまで、ただ記事を作成するという分野しか注目していなかったのですが、インタビュー記事というものがあるというのを知り、興味深かったです。私はインタビュー記事を書く機会はまだありませんが、いつか書くことがあればこの記事を参考にしたいと思います。
  • インタビュー記事を書いたことがないので、とても勉強になりました。文章力だけではなく、会話力も必要だと思いました。もしもインタビュー記事を書く在宅ワークを希望しているなら、是非とも読んでいただきたい記事です。
  • インタビュー記事はいずれ挑戦したいことの一つだったので、この記事は迷わずブックマーク登録しました!身近な人にインタビューという練習方法もやってみたいと思います。一般的な記事と違う点、ありがちな失敗談などもいつか記事にしてみたいです。
  • おそらく副業としてライティングをしている私に、これからインタビューをして記事を書く仕事が舞い込んでくることはないとは思うのですが、もしあった時のために心に留めておこうと思いました。インタビューの仕方や記事をまとめる上で気をつけるべきことがポイントを掴んで書いてあったため、わかりやすかったです。
  • インタビュー記事の難しさだけではなく、要点などもしっかりとまとめられていて分かりやすい記事でした。書き方を身につけていると現状インタビュー記事を作成する方が少ないのも関係しており、有利に作成していく事も知れたのでよかったです。
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