表現力を鍛えよう!読者に伝わりやすい文章と伝わりにくい文章の違い

表現力を鍛えよう!読者に伝わりやすい文章と伝わりにくい文章の違い

web記事の作成過程は大きく分けて3 つにわかれます。情報を集め、構成を練り、文章を書くという3点です。せっかくよい情報を集め、しっかり構成を練っても、文章がわかりににくくて相手に伝わらなければ、それまでの努力は無駄になってしまいます。そこで、今回は相手に伝わりやすい文章とはどういうものかについて説明していきます。

文は基本的に短く

文章を書くときに特に大事なのが出だしです。最初の一文は短く核心をついた言葉で主題を明確にする必要があります。いきなり長文から始まれば読者がうんざりしてしまって興味を失う恐れがあるからです。また、出だしに限らず長文が続くのはNGです。長い文章は読者の理解を阻害してしまう可能性があります。おおよそ80文字を上限と考え、一文がそれを超えないように書けばよいでしょう。

ただし、単に短ければよいというものではありません。短い文の羅列は読者に稚拙なイメージを与えてしまいます。大事なのは長短のメリハリです。短い文を軸にしながらも適度に長文が混じり、リズミカルに読めるものがよい文章だと言えます。一度下書きをした後に音読をし、実際に気持ちのよいリズムで読めるかどうかを確認してみましょう。また、同じ長い文章でもわかりやすい文とわかりにくい文があります。例えば、以下の文を見てください。

例文A
ダイエットはいかに健康的にやせるかが重要です。無理な食事制限をして体重だけ落としても美しいボディは手に入りません。それどころか、リバウンドによって以前より体重が増え、生活習慣病になるおそれすらあります。
例文B
ダイエットはいかに健康的にやせるかが重要であり、無理な食事制限をして体重だけ落としても美しいボディは手に入らず、それどころか、リバウンドによって以前より体重が増え、生活習慣病の原因になるおそれすらあります。
例文C
ダイエットは無理な食事制限をして体重だけ落としても美しいボディが手に入らず、それどころかリバウンドによって以前より体重が増えて生活習慣病などの原因になるおそれすらあるので、いかに健康的にやせるかが重要です。

例文Aは短い文で構成されており、文章の意味は明快です。
ただ、例文Bのように一文にまとめても、少々冗長な印象は受けるものの、意味を理解するのにそれほど苦労はしません。しかし、例文Cになるととたんに意味がわかりにくくなります。これは主語の『ダイエットは』と述語『重要です』が遠く離れているのが原因です。逆に言えば、主語の近くに述語を配することさえ気をつければ、長文を必要以上に忌避する必要はないのです。

漢字とひらがなの適度な比率

同じ文章でも漢字が多いと難解に感じられ、ひらがなばかりだと幼稚なイメージを受けるものです。一般に漢字とひらがなの配分は3:7が最も読みやすいと言われているので、その比率を念頭に文章を書いていきましょう。特に、『~すること』、『~という場合』『~というわけで』といった表現を『~する事』、『~と言う場合』『~という訳で』のように漢字で書いてしまうと文章が固いイメージになってしまうので気をつけてください。また、『躊躇う(ためらう)』、『纏う(まとう)』、『頗る(すこぶる)』など、常用漢字にない難解な漢字を安易に使うと読者の理解を阻害するだけです。漢字とひらがなの使いわけに正解はありませんが、日頃からよく気を配り、固すぎず稚拙すぎない最適なバランスを意識して書く努力が大切です。

また、漢字と同じでカタカナなどの専門用語を多用しない配慮も重要です。専門用語を使うと文章に知的な雰囲気をまとう効果がありますが、web記事の目的はあくまでも必要な情報をできるだけわかりやすく読者に提供することにあります。したがって、専門用語を安易に用いるのは避け、難しそうな言葉はもっとわかりやすい言葉に置き換えられないだろうかと考える習慣を身につけましょう。

下書を長めに書いて無駄を削っていくのが効果的

文章の表現において、相手に伝わりやすくするための工夫は多々ありますが、執筆途中にあまりに細部にとらわれているといつまでたっても記事は完成しません。情報収集をし、記事の構成を考えた後は、細かい部分にはこだわらず、一気呵成に文章を書きあげましょう。そして、その後に読み直しながら文章を修正していくのが効率的です。その際、音読をすると、文章の不自然な点が判別しやすくなります。

また、文章を推敲する時は足りない言葉を付け足すより、不要な言葉を削ることを意識する方が文章に明快さが生まれ、相手に伝わりやすくなります。したがって、記事を書くコツとしては最初に長めの文章を書き、後で文章全体をシェイプアップする手法がおすすめです。最初に短めに書いてあとで文字を増やそうとすればどうしてもつぎはぎ感が生まれてしまいます。

読者の共感を得られる記事を心がける

相手に伝わりやすい文章を書く上で最も大切なのは『共感』です。人は共感を覚える話には理解を示しやすいものです。したがって、記事を書く際は、案件の想定読者からどのような人が読んでいるのかを考え、その人と同じ立場に立てばどう思うかを想像しながら記事を書いていきましょう。例えば、就職に関する記事であれば、自分が就職活動に臨んでいるところをイメージし、就職希望者の気持ちになって記事を書くのです。実際に就職活動の経験があれば、その時の記憶を思い出しながら書くのもよいでしょう。そうすれば、より共感性の高い、相手に伝わりやすい文章ができあがります。

こぶたのまとめ

  • 最初の一文は短く端的に記事の主題を伝える。
  • 長文ばかり続く文章は読者の理解を阻害する可能性があるのでNG。
  • 短い文章だけでも稚拙なイメージを与えるため、短文を軸にしながらも適度に長文が混じったメリハリのある文章がベスト。
  • 同じ長文でも主語と述語が近ければ意味を理解しやすい。
  • 漢字とひらがなの配分は3:7がベスト。
  • 難解な専門用語はわかりやすい言葉に置き換える習慣を身につける。

以上の点に気をつけながら読者が共感でき内容の記事を書いていきましょう!

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みんなの感想文

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  • 読者に伝わりやすい文章を書くコツが端的にまとめられていて、とても参考になりました。例文が挙げられていたので、よりわかりやすかったです。文章の長短や、漢字とひらがなの割合など、すぐに取り入れられる内容が多く、早速これからのライティングに生かそうと思います。
  • 文章を書く機会が多いのですが、漢字とひらがなの比率なんて考えたこともなかったので、大きな刺激を得ることが出来ました。文章を作るのは簡単に見えて実は意外と難しい作業だということを強く実感できる記事でした。
  • 読みやすい文章を作る工夫が沢山紹介されているので参考になります。例えば一文は短めにする、漢字とひらがなのバランスを考えるといったことは、読者として読んでいると確かに読みやすいと納得できるコツだと思います。
  • 文章を書く際、最初は意識し、読みやすい言葉で書くよう心掛けていますが、長くなればなるほどメリハリがなくなっていました。読み返してはじめてわかることですが、最初から最後まで読みやすさを重視しないと伝わらないことがよくわかりました。
  • 記事を書いていて自分で読み返しても何を伝えたいのか分からなくなってしまうこともあるので、読者に伝わりやすい文章の書き方を学べて良かったです。感じとひらがなの比率や読者の共感が得られる記事を書くことを意識していきたいと思います。
  • 映画やその他の感想などを書くことがたまにあります。その時には文章をいかに端的に、しかもわかりやすく組み立てるかに頭を悩ませます。この記事ではさらに文章の中身において読者がどのような記事ならば読もうと感じてくれるか、特に漢字とひらがなの対比は気をつけてはいましたが、具体的な説明があり勉強になりました。
  • いきなり長文から始まると読者がうんざりとしてしまうのが、よくわかりました。やはり文章を書く時は、読む側の目線になる事が大切ですね。自分も長文から始まる文章は読んでいていい気分はしません。読書の共感を得られる記事の書き方が、こちらの記事を読むと勉強になります。
  • 伝わりやすい文章の書き方やポイントを簡潔にまとめている、とても参考になる記事でした。個人的に特に参考になったのが主語の近くに述語を置けば長文でも伝わりやすいという点です。短い分だけだと淡白な印象になるのが悩みの種だったので、このポイントを抑えれば長文も上手く書けそうです。
  • 下書きを長めに書いてから、不必要な部分を削っていくという工程が意外でした。無駄を省いた分表現がクリアになるってことなんですね。自分の書いた文章が伝わらないと悲しいので意識して書いていきたいと思います!
  • 漢字とひらがなの割合は、3対7が読みやすく感じるという点については、とても面白いと思うと同時に参考になりました。また、専門的な用語は使わずに、誰にでもわかるような言葉で文章を作り上げることも大切なのですね。
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