読者に自分の記事を読んでもらうための文章の基本構成

読者に自分の記事を読んでもらうための文章の基本構成

Webライターが文章を作成する上で最も重要なのは記事の材料となる情報であり、次に大切なのが記事の設計図に相当する文章構成です。材料と設計図があればそれだけで記事は8割方完成したといっても過言ではありません。それでは文章の構成はどのように組み立てていけばよいのでしょうか?その基本パターンを説明します。

本文の内容を簡潔に説明する導入文

プラチナライターの案件の場合、最初から段落構成を指定しているものが多くあります。例えば、以下のようなものです。

テーマ:ダイエットの方法(1500文字以上)
導入文 :150文字程度
第1段落:400文字程度
第2段落:400文字程度
第3段落:400文字程度
まとめ :150文字程度

案件によっては2段落や4段落になったり、まとめの段落がなかったりもしますが、まずはこれがオーソドックスな段落構成だと言えるでしょう。問題はそれぞれの段落に何を書くかです。

この中で、まず注目すべきは導入文です。読者に記事を読んでもらうためにはここで読者の気持ちをつかまなければなりません。お金を出して購入する書籍とは異なり、Web記事は基本的に無料です。最初の文を読んで興味がわかなければ、読者はたやすくそのページから離れ、他の記事を探そうとするでしょう。したがって、導入文では本文に何を書いているかをわかりやすく端的に説明する必要があります。『リバウンドのリスクが少ないダイエット方法をご紹介します』などといった具合です。より読者の心を強くつかみたければ『1カ月で体重を10キロ落とす方法をご紹介します』のようにインパクト重視の文を最初に提示する方法もあります。ただし、Web記事は効果に個人差や例外のあるものに対しての断言表現はNGです。あくまでも誇大表現にならないように気をつけた上で読者の興味をひくにはどうすればよいかを考える必要があります。

本文は結論から書くのが大原則

導入文でうまく読者を引き込める文章を書けたのなら、次は本文の内容をどうするかを考える必要があります。この時も基本は一緒で、読者の興味を持続させるための工夫が大切です。そのためには、長い前置きはNG。最初にずばり結論を言ってください。

ダイエットがテーマなら、1段落目には、『置き換えダイエットが有効』だとか『有酸素運動が有効』だというふうに結論を書き、続いてどのようにそれを行うかという具体的説明を行います。そして、2段落目にはなぜその方法が有効なのかといった根拠を示して最初に提示した結論に説得力を持たせます。さらに、3段落目には、実際に成功したエピソードや実行する際の注意点など補足情報を付け加えていってください。これは4段落、5段落と段落数が増えても同じです。『結論→根拠→補足情報A→補足情報B→補足情報C』と読者が一番知りたい情報から書き始めて関連情報へと話を広げていけばよいのです。

ただ、ダイエットの方法というテーマに対してその結論が『運動が有効』、『食事制限が有効』『サプリが有効』という具合に複数存在するケースがあります。この場合、1段落目で結論をすべて述べてもよいですが、それでは複数の話題が錯綜して論点が分かりにくくなる恐れがあります。そういう時には1段落目に運動の話をして2段落目に食事制限といった具合に段落ごとに話題をわければ説明がしやすくなるでしょう。その際は、1段落目なら1段落目の中で『結論→根拠→補足情報』という構成にし、それを段落ごとに繰り返せばよいわけです。図にすれば以下のようになります。

タイプA
第1段落『体重を減らすには置き換えダイエットが有効。置き換えダイエットとは……』(結論)

第2段落『なぜ置き換えダイエットが有効かというと……』(根拠)

第3段落『ただ、置き換えダイエットを行う際の注意点として……』(補足情報)
タイプB
第1段落『ダイエットには食事制限が有効→有効な理由→注意点』
(結論→根拠→補足情報)

第2段落『ダイエットには有酸素運動が有効→有効な理由→注意点』
(結論→根拠→補足情報)

第3段落『ダイエットにはサプリが有効→有効な理由→注意点』
(結論→根拠→補足情報)

さらに、結論が2つで段落が3つある場合は、1段落目、2段落目にそれぞれの結論と根拠を書き、3段落目で全体的な補足情報を書くという手もあります。実際に記事を書く際は、必要な情報収集を行った後で、いずれのパターンで文章を組み立てるかを決めれば、本文に書く内容もおのずと決まってくるはずです。

読者の理解を深めるためのまとめ

最後はまとめです。本文を読んでもらった時点でこちらの目的は達成したわけですから、まとめの段落は必ずしも必要ではありません。実際にWeb記事の中にもまとめを要求していない案件もあります。しかし、読者に記事をより深く理解してもらうためには、ないよりあった方がよいのは確かです。まとめは長い記事を読んで焦点がややぼやけている読者に内容の核心となる部分を指摘して理解を深める役割をしています。早く書き終わりたくて最後がおざなりになっている人もいますが、まとめというのは、本来は記事のエッセンスが凝縮している部分です。慎重に言葉を選び、記事全体を象徴する一文で最後を締めましょう。

記事の構成パターンを体に覚え込ませてスキルアップ

記事の構成というものはパターンさえ理解すれば決して難しいものではありません。記事を書く際には常にパターンを意識しながら構成を考え、それを体に染みつかせてしまいましょう。そうすれば、あなたのWebライターとしてのスキルは確実に向上していくはずです。

こぶたのまとめ

  • 導入文では本文に何を書いているのかを簡潔にまとめる。
  • 本文は結論を最初に書く。
  • 本文は最初の段落で結論を書き、続いて根拠、補足情報と書き進めていく。
  • 結論が複数ある場合は段落ごとに『結論→根拠→補足情報』を書き、それを各段落で繰り返せばまとめやすい。
  • まとめは読者の理解を深めるために必要であり、本文全体を象徴する一文で締めるのが望ましい。

記事の構成をスムーズに組み立てられるようになって、Webライターとしてのスキルを高めよう!

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みんなの感想文

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  • 導入文の書き方がなかなかよくわからずにいました。要約とは異なって、実際にどんなことを書いていけばよいのか見当がつかない部分がありました。しかし、この記事を読んでみると、人に伝えたいインパクトのある文章を取り入れれば良いことがわかり、ためになりました。
  • 実際のお仕事の案件を例として記事を記載してくれているので、とても参考になりました。本文は結論から記載するのが原則というのもビックリでした。また、今までまとめの書き方がよく分からなかったのですが、この記事を読んで書き方が分かった気がします。
  • 作文に関する専門的な知識も勉強もしていない自分がWebライターとしてお金を稼ぐということはとても難しいと思っていました。しかし難しいと思っていた記事作成にはちゃんとルールがあり、もしかしたら在宅で簡単にお小遣いを稼げる唯一の方法なのかもと思いました。
  • 文章y構成を考えるのが苦手なので、こうした指南記事はとても助けになります。ついつい頭から一直線に書いてしまうのですが、まず結論を見据えなくてはいけないのがよくわかりました。「結論部分から書く」のは自分にできるかどうか不安ですが、試してみたいと思います。
  • 文章の構成はとても重要なポイントだと思います。特に、在宅ワークを始めたばかりの方におすすめしたいブログです。もちろん、自分自身も反省しました。今後は、文章の構成について十分に配慮するように心がけたいです。
  • 文章の基本構成パターンをわかりやすく説明されています。これからWebライターを目指す人がどのような構成で文章を書いていけば良いのか、またどのように書けば読者を引き付けることができるのかとても参考になりました。
  • 読者の興味を引き付けるために結論から先に書く技術は目から鱗が落ちる情報でした。結論から根拠を説明し、その補足を少しづつ書いていくことが有効で、簡単にまとめた導入分と記事全体を締めるまとめなど、非常に参考になりました。
  • 長文を書くのが苦手な人には非常に有効な作成方法だと思います。長い文章を書いていくうちに、だんだん自分が何を伝えたいのかが分からなくなってくることはよくあることだからです。記事作成での導入文の重要性がよく理解出来ました。
  • いつも文章を書くときには、文章の構成について悩んでしまい時間がかかるのですが、「本文にはまず結論を最初に書く」というアドバイスは参考になりました。ただ導入文やまとめといった文章を書くのが今でも苦手なので、その辺の書き方についてもう少し詳しく知りたいですね。
  • 文章の基本構成について分かりやすく書かれていて、非常に参考になる記事でした。私は構成を深く考えずにいきなり書き出すことが多いのですが、書いている途中で手が止まることも多かったです。あらかじめ構成を決めてから書き出せば、手が止まる機会も減りそうですね。
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