エピソードも盛り込もう!ライターのポートフォリオに効果的な内容とは!?

フリーライターが仕事を得るには、待っているばかりではいられません。雑誌やWebなどで執筆する機会を伺い、常に色々な情報を収集してチャンスを自分からたぐり寄せる必要があります。そのための営業活動も仕事のうちです。そこで、ライターとしてのポートフォリオを用意しておくと、営業活動に役立ちます。

得意分野がわかりやすいものを中心にしよう

ポートフォリオとは、自分が作った作品集のことです。主にデザイン関係の仕事に使われる用語ですが、ライターも自分が執筆した原稿は作品と同じです。面談の機会を得て編集部に行ったにも関わらず、持っていくのが履歴書や職務経歴書だけでは、正直たいして役には立ちません。ポートフォリオを持参して「この人にはこんな取材や原稿を頼んでみようかな」と思わせなければいけません。

クリエイターと違い、ライターが見せられるものは文章のみです。そこで、私がいつも営業時に出版社やWebサイトの編集部へ持って行くポートフォリオをご紹介します。

発表されている原稿と、その取材のエピソードを添えて

私の場合は、音楽関係の取材が多いので、中心に据えているのは音楽雑誌や音楽情報Webサイトで執筆したものになります。音楽媒体ではないところにそればかりを見せてもしょうがないかもしれない、と思うかもしれません。しかし、どんなジャンルの編集部でも、ポートフォリオは自分が一番得意なものを中心にすることが肝心です。色々なジャンルをアピールしたい気持ちはグッと押さえて、まずは一番得意なものを見せましょう。

ポートフォリオの中身には、自分の原稿が載っている雑誌の表紙と、掲載ページをコピーしたものをファイリングしておきます。そして、その原稿の横に、取材時のエピソードや自分が感じたことなど、1つひとつの取材についての想いを書いておくと良いでしょう。無機的な原稿だけのポートフォリオになるよりは、自分というライターがどんな気持ちを持って仕事に取り組んでいるのかを知ってもらうのです。

ライターだけど文章だけじゃない

私の場合は、色々なパターンの原稿(インタビュー、作品レビュー、ライブ・イベントのレポート)を散りばめながら、そのときのエピソードを添えたものを何点か作ります。その上で、仕事とは別に、自分が独自に執筆したコラムなどもポートフォリオの中に入れておきます。というのも、現在の活動だけに留まらず、将来的には書き手としてどんな夢を持っているのかという姿勢をアピールしたいからです。また、コラムを書くことで、「テーマを与えられなくても自主的に執筆内容を考えて、自分なりに世間に発信できる」ライターであることを知ってもらえます。

文章だけでなく、できれば写真も一緒にポートフォリオ化することをおすすめします。依頼元によっては、イベントのレポートなどでしばしば写真の撮影も込みで頼まれることもあるのです。また、ある程度の良い写真が撮れる一眼レフデジカメを持っていることを伝えることで、「写真も撮れますからイベント取材も1人で出来ますよ」というアピールにもつながります。実際、カメラマンまで用意する予算がない、というときには、写真も頼まれることが多くなっています。

個性的な「この人にお願いするしかない!」というポートフォリオを作ろう

いかがでしょうか? このように、ライターのポートフォリオのポイントは「仕事を依頼するイメージを持ってもらうこと」です。

いくらどんなにおしゃれで見た目も良く、かっこいいポートフォリオを持って行っても、自己満足の作品集では相手は動いてくれません。「今度の取材、この人にお願いしてみようかな」「試しにこの商品のレビューを書いて欲しいな」と思ってもらえるようなポートフォリオ作りをしてみて下さい。きっと、気持ちが伝わって執筆依頼をもらえるはずです。

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みんなの感想文

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  • ライターなのだから、書いた文章を見せるべきなのは当然だし、それで評価をしてもらえばそれでいいのでは?と思っていました。でも、その見せ方にも工夫が必要なのですね。ただ文章を見せるのではなく、取材の仕方やエピソード、写真を盛り込むことで、ただ記事を書けるということだけでなく、写真を用いた取材記事の作成ができるというアピールをすることは、仕事の幅を広げるのに役立つと思いました。
  • ポートフォリオという言葉を初めて聞きましたが、自分の得意分野や書いてきた作品の経歴を履歴書として提示でき、自分の作品の売り込みにとても有効な手段だと思いました。仕事を依頼する側も、その人の作品や文章の傾向を把握しやすいと思います。
  • 「この人にしか書けない」という印象を残せるように個性を生かしたポートフォリオを作成する事が大切と知り、なるほどと思いました。写真やテーマが明確かつ、自分の個性を生かすには、興味、関心だけでなく、実際に経験した視点から切り込んで広げる事も一つの手段であると、実感しました。
  • 「ポートフォリオ」という言葉自体初めて聞く私にとっては、とても手の届かない世界のお話でしたが、とても興味深く読みました。どの世界にいても、自分をアピールするという行為に変わりはありません。相手にとって自分をどう売り込むか、気に入ってもらえるかという考え方は、とても参考になりました。
  • ライターとして自分を売り込む方法について具体的に書いてあったのでためになりました。特にあまり手を広げずにまずは自分の一番得意なもので勝負するというのはとても新鮮でした。私もまずは得意分野に磨きをかけていきたいと思いました。
  • 恥ずかしながら、ポートフォリオという言葉がある事自体知りませんでした。何となく記事を書いていましたが、それが自分の作品という意識が大事なんですね。色々自分が書いたものを溜めておいて、それを自分の表現として提示する事の大切さが分かりました。
  • ポートフォリオ(自分が書いた作品集)についてと営業に関しての内容でしたが、イメージしづらい内容でした。単に自分が営業に行くことはないだけなので、営業に興味のある人には、自分を売り込むためのポイントが書かれているので、記事としては役に立つ内容だと思います。
  • 「ポートフォリオ」をいう言葉をこの記事を読んで初めて知りました。また、ライターの方がどのようにして仕事を得ていくのかを、イメージすることができました。待っているだけでは仕事はやってこない…その通りだと思います。こんな風に売り込んでいくんだというのを知ることができてよかったです。
  • 在宅ライターといえば文章が肝で文章力が無ければ、稼ぐことも大変なのではないかと思っていたのですが、写真を撮ることによっても収入を得ることを知り驚きました。自分もカメラが趣味なのでぜひ挑戦してみたいです。
  • ライターのポートフォリオというと、文章というイメージがあったのですが、写真などもポートフォリオ化した方が良いというのは、とても参考になりました。レポート記事などを書く際は、今後写真も一緒にまとめておこうと思います。
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