専業主婦は損をする?配偶者手当が無くなっちゃうってホント?
一億総活躍社会を安倍晋三総理大臣が掲げてから女性の社会進出が声高に叫ばれていますが、子育て真っ最中の主婦にとっては待機児童問題や介護の問題などもあり「そんなに働け働けと言われても負担ばっかり増える!」と内心お怒りの方も多いのではないでしょうか。
若い世代を中心に育メンが増えたとも言われていますが、実際には家庭内での女性の労働比率は非常に高いままで、日々の雑事に追われている主婦の方も多いのが実情です。
そのような中、厚生労働省が行っている「女性の活躍促進に向けた配偶者手当の在り方に関する検討会」によって長年ささやかれてきた配偶者手当の廃止がにわかに現実味を帯びてきました。配偶者手当てが無くなると大幅な収入減になってしまう家庭も。
はたして配偶者手当は今後どうなってしまうのか。今回は配偶者手当の実情と今後の見解をまとめてみました。現在配偶者手当を受け取っている人も今後受け取る予定の人も必見です。
そもそも配偶者手当とは?
配偶者手当とは、企業が配偶者のいる社員に対して支給している手当てのひとつです。家族手当や扶養手当として配偶者1万円、子供1人につき5千円などとまとめて支給している企業が多いようです。
現在およそ7割の企業が何らかの手当てを支給しているようですが、女性の社会進出を阻害するなどとしてこれまでも話題に上ることがしばしばありました。というのも配偶者手当を受け取れるのは社員に扶養されている配偶者のみであり、年収103万円以内の専業主婦やパート主婦が対象となってることがほとんどだからです。
このため配偶者手当を含めた優遇措置を受けられなくなることを恐れて収入をセーブしたり、働き方を制限したりする主婦が多いことが問題となってきました。
すでに配偶者手当を廃止した企業も
配偶者手当はすでにトヨタ自動車とホンダが廃止しており、トヨタ自動車では月額約2万円を支給していた配偶者手当てを廃止し、代わりに子供手当を月額5000円から2万円と4倍に引き上げるなどの制度改革を行いました。トヨタ自動車の場合は専業主婦でもパート主婦でも共働き主婦でも配偶者の年収は一切関係なく、子供1人当たりの手当てということで子供の扶養にスポットを当てた改革となり今後のモデルケースとしても注目を集めています。
さらにホンダ自動車では、配偶者手当を廃止すると同時に今まで月額4800円だった子供手当を2万円に引き上げると同時に介護が必要な家族を扶養している場合には介護手当も1人に付き2万円支給することで、育児と介護というふたつへの支援を明確にしました。
配偶者手当廃止によって損をするのは誰?
元々配偶者手当は収入の少ない専業主婦やパート主婦が対象であり、同じ主婦でありながら一定以上の収入のある共働き主婦にはメリットの少ない制度と言われてきました。
そのため配偶者手当の廃止によって明らかな収入減に繋がるのは今まで支給対象になっていた専業主婦とパート主婦ですが、トヨタ自動車やホンダのようにその分子供手当や介護手当が支給されれば、収入のあるなしに関わらず収入アップに繋がる世帯も多くなりそうです。
たとえ配偶者手当が廃止されたとしても育児や介護などで外で働けない事情がある専業主婦やパート主婦にとっては育児や介護分野での手当の充実は歓迎されるのではないでしょうか。
しかし、一方で子供や介護者のいない家庭では明らかな収入ダウンに繋がるため、転勤族で働けない、介護ほどではないが親族が闘病中、自身の体に不安があるなどさまざまな理由で働きたくても働けない主婦にとっては、配偶者手当の廃止は大きな痛手となりそうです。
また、大企業のように配偶者手当が廃止された後に新たな手当を設けることなく単なる手当の打ち切りとなることも考えられるため、今後の企業の動向に注目が集まっています。
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こぶたのまとめ
・配偶者手当の廃止で損をするのは専業主婦やパート主婦
・配偶者手当廃止のあと子供手当や介護手当の充実を図る企業も
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みんなの感想文
はい・・・8人 / いいえ・・・2人
- 配偶者手当てがなくなるかもしれないというニュースは知っていたのですが、実際にどのような状況になっているかということを知ることが出来ました。すでに廃止している企業もあるというのはショックですね、専業主婦が消えてしまうと困るのでは…と感じています。
- 配偶者手当の排除というお話は、ニュースでよく耳にする機会がありましたが内情をきちんと理解できていなかった為、今回この記事を読んで改めて理解を深めることが出来ました。ワーキングママにとってシビアな問題になるので、これからの企業の動向に注目していきたいと考えさせられる記事でした。
- 私は独身なので、配偶者手当とは関係ありません。そのため参考にはなりませんでした。独身の非正規労働者に対して、もっと政府も対応してほしいものだと思っています。配偶者のいない人にとっては、この手当はある意味うらやましい限りです。
- 配偶者手当が廃止されている企業があることを初めて知りました。手当てがなくなると厳しいので正直困ります。手当てがなくなるにしても、他のところで何らかのサポートをしてくれればな、と感じました。配偶者手当に関する解説なども書いてあるので、とても勉強になる記事だと思います。
- 配偶者手当を廃止するという流れは必然だったように思えます。配偶者控除を受けられなくなることを恐れて、仕事をセーブする主婦はかなりいると思われますので、会社側からすると採用し辛い状況だったでしょう。すべての人に特になる政策は存在しないので、どこを優先させるかの問題ということでしょう。
- 配偶者手当が廃止されるかもしれないニュースは知っていましたが、詳しい仕組みは把握しておらず、大変勉強になりました。しかし、配偶者手当がなくなれば、ライター業も思う存分できるわけですし、介護手当や児童手当の増加の件も踏まえて、収入を増やすチャンスだなと思いました。
- 配偶者手当も子供に対する手当も支給されないので、正直関係ないと感じてしまいました。配偶者控除の改正の話も出ており、女性の働き方が変わる過渡期なのかなと感じています。一億総活躍社会が実現出来るような社会になってくれることを強く望みます。
- 配偶者手当の問題は非常に深刻なので、ためになりました。外で働くことももちろん大切ですが、子供をきちんと育て上げることは人として最も大事な仕事かなと思っています。配偶者手当をなくすのなら、働くことだけを要求するのでなく、育児と両立できる制度もきちんと整えてほしいと、色々な考えをめぐらせるきっかけになりました。
- 配偶者控除はニュースなどでよく聞くキーワードだったのですが、あまり実感はなく今回の記事を通じて詳しく知ることができたのでとても為になりました。メリット、デメリットの両方を知ることができ色んな人におすすめしたい記事でした。
- 我が家の場合、配偶者手当などが会社からは出ていないので、大きな影響はありません。配偶者控除などが変わって、子供や高齢者の方への手当が手厚くなるのであれば、個人的には社会のバランスが取れて良いのかなと思います。