ライター仕事の現場から~気を付けたい取材時のマナー~

ライターの仕事は、パソコンの前で文章を書くだけではありません。企業や飲食店、イベント現場に赴いての取材をおこなうことも大きな割合を占めています。取材時に知っておきたいマナーをいくつか挙げてみました。

取材現場に合った服装を心掛けよう

取材の種類に合わせて服装に気を遣いましょう。ライターは自宅での作業も多く、服装に気を遣うことを忘れてしまいがちです。普段来ているジーパンや短パンにTシャツで取材に出かけることもありますが、最低限清潔な服装を心掛けたいものです。また、取材先によって服装を変えることも大切です。

特に企業を訪問する際の服装には充分留意する必要があります。一般的な企業への訪問取材であれば、オフィスカジュアルで良いと思います。襟のついたシャツや、ジャケットを羽織るだけでもしっかりした印象を与えることができると思います。ガッチリスーツ姿で行くと、逆に相手が堅苦しく感じてしまう可能性がありますのであくまでも清潔感があり最低限の礼節をわきまえた服装が好ましいです。また、靴の汚れなどは綺麗なオフィスでは非常に目立ちますので、良くチェックしておきましょう。

音楽イベントや演劇関係の取材だと、わりとくだけた服装でも許される場合が多いです。特にロック系のライブやインタビューなどは、相手が好きそうなロックTシャツなどを着て行くことで、「おっ〇〇のTシャツですね。好きなんですか?」と、取材相手から話をしてくる場合もあります。私は音楽系の取材をするときには、そうした話のきっかけとするためにそのような服装を使います。ただ、普段からそうした服装でいると、いざお堅い取材現場に行ったときについ同じ感じで行ってしまうことがあるので注意が必要です。

以前、連続で取材が入っていた際に、ロック系のインタビューの後に某大手企業のオフィスに取材に行ったことがあるのですが、ロックTシャツのまま訪問することになってしまい、お堅い雰囲気の中でかなり気まずいムードになったことがあります。ジャケットだけでも持って行くべきでした。また、どんなに服装が良くても身だしなみが乱れていては元も子もありません。家を出る前や取材前には、鏡で身だしなみチェックも欠かさずおこないましょう。

取材相手へのミーハーな態度はNG

音楽やTVアニメ、映画、お笑いなど多岐にわたる取材現場を経験している筆者ですが、年間通して色々な取材をしていると、たまに「わっ!〇〇だ!」と興奮してしまうような大物芸能人やミュージシャンが取材相手のときもあります。

仕事とはいえ、テレビで小さい頃から観ていた有名人や大好きなミュージシャンに接することは刺激的です。しかし、そこでミーハーな気分を前面に出してしまってはプロの仕事はできません。もちろん、相手のことに興味があり、好きであることは素直に伝えるべきですし、「本日は〇〇さんにお会いに出来て光栄です」と敬意を表することは必要です。但し、いかに自分がファンであるかということを熱弁するだけでは本来の取材意図を忘れてしまいます。冷静に、その人を知らない人にとってもわかりやすく魅力が伝えられるように、話を訊きだすことが仕事です。自分の思い入れを前面に出し過ぎるのはマナー違反と言えるでしょう。

また、大好きな人やどんなに有名人であっても、記念撮影やサインをねだるのはいけません。相手が、ツイッターやfacebook用に取材現場の雰囲気を伝えるための撮影を求めたときには快くお応えすれば良いでしょう。但し、こちら側が取材相手の承諾なしに撮影した画像を勝手にSNSに公開することは控えましょう。最近では、つい気軽にツイートしてしまい解禁前の情報が漏れたりすることもあります。場合によっては大きな問題に発展しかねませんから、SNSでの情報の扱いにも留意することが求められています。

どんな取材現場に出ても恥ずかしくないようにしよう

このように、服装、身だしなみから取材対象への態度まで、取材ライターとして外に出たときには細かい心配りが必要になります。どんな取材現場に出ても恥ずかしくないように、数種類のファッションを用意しておくこと、普段からSNSへの情報発信に注意することなども、ライターの大事な仕事のひとつだと言えるでしょう。

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みんなの感想文

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  • 取材をして記事を書いたことがないので、とても勉強になりました。自分にこのような機会があるのかどうかは分かりませんが、服装や態度には十分に注意すべきだと思いました。特に、ミーハーな態度は失礼ですから気をつけたいです。
  • 在宅で、ライターの仕事をするだけでなく、取材をすることが出来るのは、大変勉強になりますので、私も経験してみたいと思いました。私は、普段からスーツやワンピース等、わりとかしこまった服装なので大丈夫だと思いますが、やはりビジネスマナーとして、相手を不快にさせないよう配慮した服装を心がけたいと思いました。また、取材も節度ある行動を行いたいと思いました。
  • ライターが記事を書くためにインタビューする際の最低限の注意事項について理解できました。特に服装についてはただ単にカッチリとした格好をするのではなく、取材相手に気持ちよく話をしてもらえることが大切だということが分かりました。
  • わたしもライティングの仕事をはじめ、取材を行ったことが何度もあります。初めの頃は、有名人を前にミーハーな気持ちが抑えきれず、浮かれてしまいがちでしたが、今ではしっかりと「仕事をしているのだから」と抑えられるようになりました。
  • 実際に有名人など現地に赴いてインタビューするライターさんの声はたいへん貴重で興味深かったです。身だしなみでファッションから配慮するなど記事には見えない心配りもたくさんされているようで驚くばかりでした。
  • 取材をして文章を書くライターは、ワンランクアップのレベルに感じます。けれど、人と会って話を聞き、文章として表現しますから、奥行きのある記事を書けそうです。取材をしたことはありませんが、マナーなどに配慮する重要性が伝わりました。
  • ライターのお仕事で外で取材もする事初めて知りました。私は家でパソコン一台でライターのお仕事をしているのですが、取材をするのはプラチナライターさんなのかな?と思いました。そこをもう少し詳しく知りたかったです。
  • 私はちょくちょく記事作成をするだけですので、こういった取材関連の想像はできないのですが、フリーライターという職種から連想できますし、主に東京に多いのではないかと思います。文章を書くだけでも、取材込みで案件が来ているのではないかと思うことで気が引き締まりますね!
  • すごく興味深い記事でした。わたしは取材をするようなライターではないのですが、実際に取材を含めたライターをしている方はこんなことに気を付けているのかと感心しました。大変な分やりがいがあって楽しそうだなと感じました。
  • ライターの仕事で取材を行う際には身だしなみや態度に気を付けるなど細かい気配りが大切なことが良く分かりました。今後ライターの取材をする機会があれば最低限のマナーを守り、取材現場で恥ずかしい思いをしないように気を付けたいと思います!
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