フリーランスは住所も選ぶ必要がある?住民税とフリーランスについて
最近巷で話題になっているパナマ文書。
一番話題となっているのは、やはり「タックスヘイブン」にお金が集まり、課税を逃れようとする人が多いという点でしょう。
あのニュースのポイントは、地域によっては自分のお金に税金が課されない場合がある、という点です。そのため、自身のお金をその地域に移す、ということが横行しているのが明るみになって大騒ぎになっている、という点です。
規模は違うかもしれませんが、そうした事例のように、自分の可処分所得を少しでも高めるためには余分な税金を払わない、というのはフリーランスとして活躍する方にとっては半ば常識となっていることです。
ですが、納めるべき税金まで納めない場合には非常に深刻な問題にもなりかねません。
そこで、フリーランスとは切っても切れない関係にある税金を、住所の面から考えてみたいと思います。
なぜ住所が問題になる?
フリーランスとして活躍する方が税金について考えることの重要性は先に述べましたが、なぜ住所から考えるのか?それは、フリーランスとしての働き方と、地域間格差による部分が大きいです。
まず、最近ではフリーランスの働き方としてクラウドソーシングも増えてきているため、決まった勤務地がなくても仕事ができる環境というのが増えてきています。
また、住民税というのは地域によってどこまで課せられるかがかかわってくる部分もあります。たとえば東京23区の場合、都民税の他に23区特別税も課されるため、住民税は比較的割高になります。他にも、政令指定都市などでは県民税のほかに市区町村民税が課せられる場合があります。
ですので、一言で住民税といっても、住所によって負担する金額というのは変わってきます。
そのため、住所も考える必要があるポイントとなるのです。
じゃあ、どこがいいの?
住所を考えるとなると真っ先に浮かんでくるのは、じゃあどこがいいのか?という点でしょう。
一言で言ってしまえば、都心部よりは地方がいい、という身も蓋もない結論となります。
ただ、地方であればどこでもいいのか、というわけではありません。
最近では事業主を優遇する政策を打ち出している地方公共団体もあり、そうした制度を利用することで住民税のみならず、実際に負担する税金額を抑えることができる場合もあります。
最近であれば、九州に拠点を移す企業が増えている、という話がありますが、それは九州地方の多くが政策として事業主を優遇して積極的に誘致しようという取り組みを始めているからに他なりません。
それであるならば、利用できる政策はとことん利用して、地域にとってもあなた自身にとってもwin-winとなるようにするのが理想的だといえます。
ですので、住所を考えるにあたってはそうした政策を持っているかどうか、という点も非常に重要な検討ポイントとなります。
情報の収集方法は?
ではそうした政策を打ち出している地域を見つけようとした場合、どのように探せばいいのでしょうか?
それはずばり、各地域の広報情報に触れることです。
企業誘致に積極的な地域であれば、ほぼ間違いなくホームページにそうした政策に関する情報を載せています。
またそれでもわかりづらい点があれば、広報担当や担当部署に問い合わせをすればきちんと回答を受けることができます。
他にも、そうした情報に詳しい知人の経営者を頼るのも方法として挙げられます。
多くの起業家、経営者にとっては経費削減が至上命題となっていることと思います。
そのため、少しでも節約につながる情報であれば積極的に取りに行っていることが想定されますので、率直に聞いてみるとよいでしょう。
その場合には、ただ聞くだけではなく、自分からも何か有益な情報を提供できるようにしておいたほうがベターです。そうでないと、それ以降の関係がギクシャクしてしまう可能性が出てきてしまうからです。
もしあなたが知人からひたすら質問だけされていたらどうでしょうか?きっといつかうんざりしてしまうことでしょう。それであれば、自分自身で何か有益な情報を持っておくことが大切になります。
こぶたのまとめ
- クラウドソーシングで住所に制限がなくなった以上、地方のほうがメリットがあることも。
- 各地域の政策をしっかりと調べておくといいことがあるかもしれません。
- 知人から情報収集するのもいいですが、その場合には相手への貢献も忘れずに。
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みんなの感想文
はい・・・9人 / いいえ・・・1人
- フリーランスで働くときに住民税を安く出来るテクニックが分かって参考になりました。今度引っ越しをする機会があったら、住民税の安い地域探しもやってみたいと思います。また、情報収集方法について触れてあったのもGOODでした。
- 私は現在、専業主夫ですが、今後はフリーランスとして活躍していきたいと考えています。フリーランスのことに関しては全く知らなかったですが、住所によって住民税が大きく変わることは理解してなかったです。とても参考になりました。
- フリーランスとして働くことと住民税などの税金負担について、この両方を1つの問題として考えたことがなかったので新鮮で興味深い記事でした。在宅ワークをしながら合法的に出費を減らすという知恵も必要なんだと思わされました。
- この記事で地域によって住民税が違うことを初めて知りました。九州地方がそういった政策をしていることにも驚きです。わたしも常にアンテナを張り巡らせて有益な情報を収集し、周りの人たちとシェアしていきたいと思いました。
- 盲点でした。確かに仕事をする上で住民税はあまり考えたことがありませんでしたので、実際の居住地とは別に住所を持つことは事業主としてはアリなのかなと思います。現実的には色々クリアすべき事項もあるのでしょうが優遇措置がある自治体を探したいと思います。
- クラウドソーシングの仕事は地方によっての最低賃金の差などなく全国で一律なので、家賃や税金が安い地方で暮らしたほうが魅力的だなと思いました。フリーランスの仕事をすると税金面で色々と苦労する部分も多いのでしっかり把握していきたいです。
- フリーランスになると、自分でお金の管理もしなくてはいけなくなります。税金は切っても切り離せない問題です。私は今一つ税金のことについて知らなかったので、この記事を読んだことで税金について自分でも勉強しようと思いました。
- 率直な感想は、地方住みの身としては複雑な心境です。税金は生きる上でとても重要な事柄であり、安易ではなく真剣に考えるべき事だと思いますし、現に多くの地方が企業を誘致したいと様々な方法を用いて活発に動いています。それは企業だけでなく人口増加も目的としています。前述の通り、お金は非常に大切です。ただ地方出身としては税金だけでなく、本当にこの土地が好きだ、と言って住んでくださる新規移住者をより歓迎します。
- フリーランスでライターをする方が、所得税の節税目的で地方にわざわざ引越しすることはレアケースだと思いますが、企業の誘致を積極的に行っている地方の情報を集めるためには、その土地の公式ホームページで広報にアクセスするのですね。リサーチに活用します。このコラムを読んで、今後は誰かから何かの情報を得たいときには、こちらからも何か提供できるかどうかを考えようと思いました。win-winは大切です。
- フリーランスは、住民税等を考えて住所を選ぶ必要があるということはわかりましたが、あまりアドバイスが具体的でなかった点がすこし物足りなく感じました。自分で調べることが重要という問題提起としてはいいと思いますが、記事を読む人からするともっと詳細な情報が欲しいと思います。