備えあれば憂いなし!フリーライターのための仕事の準備講座
フリーライターとして活動するには、色々な仕事現場に対応できるように日々の心掛けが必要です。どんなときでも自信を持って仕事ができるように知っておいてほしい仕事のコツを教えます。
その1:インタビューでは取材対象は誰なのかを想定しよう
インタビュー取材の依頼を受けた際に、取材内容の確認をおこなうのは当然のことですが、フリーライターとして心掛けておきたいのは、出来る限り色々な場面を想定して万全の準備をしておくことです。
インタビューの場合に最低限確認しておきたいのが、日時・場所の他に、取材対象となる人間が誰なのか?ということです。「そんなこと依頼時にわかっているのでは?」とお思いかもしれませんが、バンドや劇団のインタビューの場合、意外と依頼をしてきた編集部の人もしっかり把握していない場合もあるのです。
私の場合には、以前こんなことがありました。ある3人組のバンドのインタビューを依頼されたのですが、依頼をしてきたのはメールで、取材対象が誰かを書いていませんでした。そのため、すぐに確認のメールをしたのですが、未定とのことでした。結局直前までわからなかったのですが、こちらは最大で3人のメンバーを取材するつもりで準備をしておきました。その結果、やはり3人で取材にやってきたため、なんとか対応することができたのです。
なんとなくの先入観で、メインとなるボーカリストだけが相手だと思っていたら他のメンバー2人への配慮を欠いた取材になっていたかもしれません。
その2:ライブレポートでは3つのことを気を付けよう
音楽系の取材では、ライブレポートを依頼されることもよくあります。当日に関係者受付に行き、名前を告げると会場へ入れてくれます。その際、自分が仕事を頼まれた媒体の名前をしっかりと伝えるようにした方がスムーズに入ることができます。
また、ライブレポートを書く際に必要になるのが、当日演奏する曲目リスト、所謂「セットリスト」です。特にあまり知らないアーティストのライブの場合、セットリストで曲名を把握していないと、なんとなくぼんやりしたレポートになってしまいます。文章を読む人の中には熱心なファンもいますから、どんな曲をやったのか、どんな演奏だったのかは細かく書いた方が喜ばれます。ライブハウス規模のライブ等では、当日の受付でセットリストを用意していない場合もあります。出来る限り、依頼を受けた段階でセットリストの有無を確認しておくのが良いでしょう。
また、メモを取る場合に注意したいのが、PCやスマホ、タブレットの使用です。会場が真っ暗な場合、PCを開いているときに光が演出の妨げになったり、周囲のお客さんの迷惑になってしまうこともあります。そのため会場ではいまだにノートとペンで書いている人が多いく、ステージの照明が明るくなった瞬間を狙って一気にメモを取るようにしています。ただし、ライブ会場や案件によってはPCを持ちこんで電源も確保され、その場で即レポートがアップできるような場合もあります。案件に応じた取材方法を心掛けましょう。
その3:現場へは、必要な持ち物をできるだけ持参しよう
インタビューもライブやイベントのレポートもそうですが、現場にはできる限り必要なものを細かく用意して行きましょう。
例えば、イベントレポートをおこなう際に、取材ブースが設けられていたことがあるのですが、以前あるイベント取材に行った際には、デスクに多くの報道陣がいたために電源が足りませんでした。そのときは事前に予想を立てて延長コードを持参していたので、なんとか自分用に電源を確保できたのですが、イベント現場では取材環境に関してあまり細かいところまで用意されていないこともあるので、「現場でこれが必要になるのでは?」と思いつくものはすべて用意しておくと良いでしょう。また、席が遠くて人物や物の確認をしにくいときには、双眼鏡等を持って行くと良いかもしれません。
仕事を1つひとつ成功させて、次の仕事につなげていくのがフリーランスとしての絶対条件です。そのためには、他の誰よりも細心の注意を払って取材に臨むことが大切です。フリーライターとして、文章を書く以前に取材時の心構えとしてできる限りの事前準備を心掛けましょう。そうすれば、取材現場でもフルに能力を発揮して活躍できるはずです。まさに備えあれば憂いなし、です。