人の上に立つのは難しい!「中間管理録トネガワ」で勉強しよう

人の上に立つのは難しい!「中間管理録トネガワ」で勉強しよう

仕事をある程度続けていると、部下ができたり後輩がついたりして、「教育」にあたらなければいけないこともあります。しかし、下の人間が思い通りに動いてくれるとは限りません。むしろ、上手くいかない場面の方が普通です。

それなのに、下の人間がミスをすれば、上司から怒られるのは教育担当です。

そんなジレンマを抱えている人は、漫画から人の上に立つコツを学んでみましょう。この記事では、漫画「中間管理録トネガワ」を紹介します。

「中間管理録トネガワ」は組織で板挟みになった男の悲哀を描く

敵キャラの日常を描いたスピンオフ

大ヒット漫画「カイジ」シリーズのスピンオフとして、「中間管理録トネガワ」は連載がスタートしました。徐々に人気がふくらんでいき、「カイジ」に匹敵するほどの支持を集めています。「中間管理録トネガワ」の主人公は帝愛グループの幹部、利根川幸雄です。兵藤会長の右腕として、債務者たちに極悪非道な仕打ちを続ける冷血漢ですが、本作では会長と現場の板挟みになり、四苦八苦する姿が描かれています。

部下の信用を得るために努力する毎日

たとえば、部下たちの名前と顔が一致しなくて利根川は苦労します。それもそのはずで、会長の意向により帝愛グループで働く人間はみんな、黒スーツにサングラス着用が義務なのです。

とはいえ、名前も覚えていなくては部下の信用を失ってしまうので、利根川は一生懸命に部下たちのわずかな特徴を見つけようと努力します。また、部下たちの機嫌を取るために自腹でバーベキュー大会を催すなど、中間管理職のいじらしさが随所に散りばめられています。

一方で、部下たちがオシャレにのめりこみ、会社の風紀が乱れそうになったときは「オシャレとはさりげないものである」とダンディーな教訓を与えるなど、年齢相応の金言が飛び出すのも見所のひとつです。

「中間管理録トネガワ」からどんなことが学べるの?

会社での肩書きに悩んでいる人にはおすすめ

利根川は初老の男という設定ですが、彼が直面するトラブルは多くの社会人に共感できるでしょう。会社員である以上、上司の命令は絶対です。逆らえば、ペナルティすら課せられるかもしれません。

しかし、あまりにも上司の言いなりになっていると、今度は部下から見限られてしまいます。上司を巧みに立たせつつ、部下にも威厳を示さなくてはいけない「中間管理職」の涙ぐましい姿が、数多くの読者から支持されたのです。ベテラン会社員だけでなく、「リーダー」や「先輩」の肩書きを得たばかりで、悩んでいる人にも読んでほしい漫画です。

組織で生き抜く術を盗もう

「中間管理録トネガワ」では、仕事上での絶妙な立ち回り方が学べます。会社員とは、利根川のようにさまざまな状況で「板挟み」になってしまう存在ではないでしょうか。上司と部下の間はもちろん、顧客と会社、家族と仕事、あらゆる場面で「どちらにつけばいいのか分からない」選択を強いられます。

しかし、有能な会社員ほど一方を選ぶのではなく、両方が得をする方法を知っています。利根川は「カイジ」シリーズでは本当に嫌なキャラクターでしたが、味方として見ると尊敬したくなるほど素晴らしい会社員です。利根川から、組織で生き抜く術を盗みましょう。

「中間管理録トネガワ」は日本の会社員を映す鏡

会社員とは、言いたいことがあってもはっきり口に出せないものです。上司は怖いですし、部下への建前もありますし、ぐっと本音を堪えて仕事にぶつけている人が大半でしょう。「中間管理録トネガワ」が描いているのも、そんな日本の会社員です。

しかし、利根川はどんな状況下でもあきらめることなく、会長と部下の両方にとって利益がある道を探ろうとします。ときには部下の苦労をねぎらうなど、「アメとムチ」の使いどころを知っている利根川には理想の上司像を重ねることもできるでしょう。会社員として出世するには、人の上に立つ気持ちも知らなくてはいけません。「中間管理録トネガワ」でどのようなリーダーが上からも下からも愛されるのか、シミュレーションしてみましょう。

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